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中国で長大斜張橋にエポアス舗装を採用
(World Highways May/2001より)

 南京の揚子江にかかる第二大橋の舗装に、高温に強く、重交通に耐えるポリマーアスファルトコンクリートが中国で初めて使用された。
 この橋は11 km上流にある第一大橋の交通を緩和するために設ける道路/鉄道併用橋で、斜張橋としては世界第三位の長さである。(1,238 m)
 TY Lin International(TYLI)という組織の技術委員長である Manchung Tang博士によると、異方性の鋼床版用の耐久性のある舗装は世界的にも数十年来の課題であり、この橋についても重要な技術的問題であった。
 第二揚子江大橋の建設局は計画の初期段階から、この問題の重要性を認識し、解決すべき優先的課題とした。
 建設局の要請によりTYLIは強力な材料試験計画を立てた。
 TYLIの主任技術者のChuck Seimによれば、「我々はエポキシアスファルトコンクリートの特性と、この橋への適用性を調べるために46の研究、試験計画を立て、南京の南東大学で試験するほか、試験結果を確認し、知見を得て建設にあたる人材を訓練するための屋外試験を行った」ということである。
 この橋の舗装厚は50 mmで20.5 mmの2層をエポキシアスファルトの接着層で接着している。1,238 mの鋼床版の舗装に12日かかって、6,700トンのエポキシアスファルト混合物を練り、40,000 m2強の橋面舗装を完成した。
 このエポキシアスファルトコンクリートは2剤システムであり、エポキシと別容器のアスファルトとを用いる。(多分、アスファルトの方に硬化剤を混入してあるのでしょう) アメリカのChemCo Systemというメーカーがカリフォルニアから上海まで2,500,208リットルを運び、陸揚げしてから橋まで289 kmの現場近くのアスファルトプラントまで輸送した。
 施工は通常のアスファルト舗装と同様に行われた。
 本材料の利点は透水性が低く、鋼床版への接着がよく、極めて耐久性、たわみ性があり、養生時間が短く、大きな温度変化があっても優れた供用性を示すことである。
 この南京第二大橋はスチールのボックスガーダーであり、トラス型の橋よりも熱が消散しにくく、舗装の温度は0℃から70℃に及ぶと考えられる。
 エポキシアスファルトは1950年代後半に空港で用いられて以来、橋面舗装用として35年の歴史がある。1967年から10万トン以上が橋面舗装に用いられている。

 ChemCo Systemのコマーシャルにもなっているようです。日本では本四で大きな実績があるのに、眼中になかったのか、ビジネスが成立しなかったのかどちらなんでしょう?