w フィンランドの伝統行事・ヘルカ (Helka)をご紹介します。 Helka フィンランドは、この佐藤渡辺のサイトの重要なお客さんです。ずいぶんと遠方に思える国ですが、アクセス公開のページを見ていただくと、お隣の大国、中国やロシア、ごく近所の韓国を押しのけて02年12月までのところでは 10番目に訪問客の多い国なのです。 なぜなのか? 考えてみましたが、一つには、フィンランドは常にソ連から侵略を受け、第二次大戦のときはドイツまで、敵にまわせないと、ドイツに協力して領土の通過を許したのですが、そのため、実質的に日独と同じく敗戦国の扱いになり、結局は領土をもぎとられる破目になったという歴史があって、いわば日本の同盟国だったということがあります。もう一つには、この国は大昔、中国の漢民族に追われた「匈奴」の末裔がフィン族(とマジャール人=ハンガリー人)になり、住み着いたということで、多少なりとも東洋的な文化の名残があって、モンゴル族としての親しみも感じてくれるのかも知れません。実際の外見は金髪、銀髪が多く、普通のヨーロッパ人なのですが、みんなかどうかは知りませんが、赤ちゃんのおしりには青いモンゴル斑が見られるのだそうです。 実はこの国にはSaami(サーメと読むようです。いやサーミの方が一般的のようです)という、いわゆるラップランド人ですが先住民族がいて、その人たちの方がずっと東洋的な顔立ちのようです。この北方に住む人たちはエスキモーとか、日本のアイヌの人たちのように平和的な種族だったようで、だんだん北へ、北へと追いやられたのではないかと思います。日本でも空海はエミシと呼ばれた多分、アイヌの出だとかいう説があります(参考:和紙人形による空海の世界[第二章 真魚[まお]の誕生])。空海は四国・香川県の善通寺の生まれですが、高知の四万十川はアイヌ語で、別名の渡り河というのは、その訳語だというのを高知の郷土史で見たことがあります。(参考: アイヌ語地名から解く(リンク切れ)、諸説あるようなので、もう一つ。アヤシイ アイヌ語説) そんなこんなで、フィンランドの伝統的なお祭り行事がないかと、探してみました。最初にみつけたのが、ここに紹介するヘルカというわけです。なかなか、私に分かる言葉でかいてある資料がなくて、英語での簡単な紹介をもとにして書いています。フィンランド語ではもっと詳しいことが書いてあるように見えるのですが、いかんせん、です。 一応、翻訳、転載の承諾をお願いするついでに、Helkaの語源(私の想像では、土着の女神様か?)とか、もっと詳しいことを教えてもらえないか、たずねてみるつもりです。 前置きが長くなりました。あまり内容がありませんので。
参考にしたサイトは下記です。 http://www.saaksmaki-seura.fi/helkajuh.htm フィンランドには、「リトバラのヘルカが無くなったら世界は終わる」という言い伝えがあるそうです。これはヘルカ (Helka)、これが何だか、よく分からないのですが、とりあえず、祭りの名前としておきましょう。そのもとをたぐれば、土着の神様に行き着くかも知れませんけど。ヘルカの意味ですがネットで調べたところではスカンジナビアの女性名 Helgaがフィンランドではヘルカになるということで、意味としては繁栄とか成功のようです。豊穣の祭りなのでしょう。WikipediaでHelgaを見るとヨーロッパに広く見られる HelleとかHella、Olgaなどもそのようです、ヘレンもそうかも知れません。いやヘレンの方はギリシャ人の祖先となった女神のようです。 リトバラ(Ritvala)はヘルシンキの郊外、Valkeakoski市にあるようです。(何だかサッカーのリトバルスキーさんと関係がありそうな気がします。いや、リトバルスキーさんの綴りは Littbarskiで、リトアニアの国名の由来とも言われる)Lituva川の方かも知れません。 聖霊降臨祭*1の日には村の女性達が民族衣装に装って十字交差点に集まり、昔からのヘルカの歌を歌いながら、まず一方の方向に少し行進し、出発地点に戻って反対方向に少し行ってもどり、また、もう一方交差する道路で同じことをします。それが終わるとヘルカの丘へと行進していきます。こうして、ちょうど十字を切る形に行進するわけです。 丘に着くと女性達は輪になって歌をやめます。それからフィンランドの伝統の楽器を使ったフォークソング、フォークダンスの祭りが幕を開くということになります。当然、夜になれば火を焚くことになります。現在、その場所には1919年から青年協会の建物がたっていて、この祭りのいっさいを仕切っているのだそうです。*1: | イエスが復活して40日だけ地上にいて、10日後、つまり、復活から50日後に聖霊として使徒達のところに降りたことを祝う祭りだということです。 | |
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うまく行けば、もっと詳しいことが書けるかも知れません。できれば、歌のメロディーも手に入らないかな?と思っています。とりあえずはこのくらいのところでお茶を濁すことにさせていただきます。 カレヴァラ関係のサイトを調べていたら、ヘルカはフィンランドで唯一残っている有史前の豊穣の祭礼だということです。Ritvala合唱団というのが1980年に作られて、最初はカレヴァラ風の曲目を演じるのが目的でしたが、だんだんレパートリーが増えて、他国のフォークソング、現代音楽もあり、と、ただの音楽祭になりつつあるとのことです。 |