西アフリカの国; 公式名 シエラレオーネ共和国, 人口 5,426,618人(2000)。国土面積 71,740 km2。メンデ族, テムネ族, ほか多部族。 公用語: English。 宗教: 土着信仰, イスラム教, キリスト教。通貨: leone。 ヨーロッパ人で最初にここに来たのはポルトガル人で、1652年のことです。北アメリカの最初の奴隷はここから送られ、以来18世紀は米作りの長けたこの国の原住民がアメリカ南部で重宝されて奴隷として送り込まれました。1787年、どうした風の吹き回しか、イギリスが400人の奴隷をアメリカで救出し、シエラレオネに送り返しました。首都のFreetownの由来です。その後はアフリカのどこ出身とかを問わず、奴隷が送り返され、西アフリカで最初のイギリス植民地になりました。この送り返された奴隷はクリオ Krioと呼ばれ、原住民を支配するようになりました。 シエラレオネはガンビア、ガーナなど、イギリスの西アフリカ植民地支配の中心になり、以後、原住民の多少の抵抗はあったようですが、大した波風もたたず、1961年にイギリス連邦の一員として独立ということになり、民主的な体制ができて1962年には総選挙も行われました。と、ここまでは順調だったのです。 その後、シエラレオネ人民党 Sierra Leone Peoples Party (SLPP) 、全人民会議 All Peoples Congress (APC)、国家改革委員会 National Reformation Council (NRC)、後に武装革命委員会 Armed Forces Revolutionary Council (AFRC)、革命連合戦線 Revolutionary United Front (RUF)などが、時に外国勢力と結んで内紛をくり返し、クーデター、虐殺が絶えない状況で1999年からずっと戒厳令が敷かれています。 元来はダイヤモンド鉱山があり、資源も豊富な国なのですが、その蜜に群がる海外商人の思惑もからんで事態は複雑になっているようです。 国名の由来はこの国の半島の形がライオンに似ていることから、ポルトガル語のセラ serra 「背」(山) de 「〜の」 リオア lioa (leoa) 「ライオン」となったということです。 シエラレオーネを名乗るメールはずいぶん来ました。スパム紹介・ジョークの関係、つまりネット犯罪関係です。こうした政情不安定の国はいろいろと不正が行われやすく、詐欺のプロットも組み立てやすいのか、舞台になります。ナイジェリアと双璧です。詐欺の仕掛けとしては政府軍、反政府軍含めた軍資金の持ち逃げが一番多く、次がダイヤモンド鉱山関係でタイランドで面談したいというのが共通しています。つまり詐欺グループは同一のようです。 国旗の緑は農業と天然資源を、白は平和と正義を、青は天然の良港でもある首都フリータウンと大西洋を表わしているそうです。 緑は山々を、青は海を、白は統一と正義を表すというのもあります。→駐日シエラレオネ大使館(外務省のページで住所がわかるだけです。)→アフリカの地図 →シエラレオネの歴史