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カザール帝国の版図

 ここに示したのはwikipediaで初期のカザールとその周辺国とされているものです。下の方の紫色、緑色、茶色の部分を除く部分が最大版図と考えられます。wikipediaにはもう一つ最大版図と称されるものが示されていますが、アフリカのほうぼうに飛び地があったりして、ちょっと非常識という感じがあります。これは wikipediaのこのページの作者の独断と偏見によるものでしょう。ユダヤ教の伝搬との関係で見たのかも知れません。ローマ人に追われたユダヤ人はアフリカを経由してスペインにまで行き着いたとされていますが、途中で南下したグループもいたはずでしょう。とにかくネットで調べるとガーナにはユダヤ教の人がいるようです。この人々がほんとにハザールの末裔なのかはわかりませんが、可能性は低いように思います。また、このWikipediaの記述は日本語版とは大きく違っていて、ハザールには白人と黒人がいたとされています。一致しているのは東洋史で突厥と呼んでいたトルコ系民族がこれもかなりの帝国を築いていて、その後身と考えているようです。上の地図で赤の AVAR KHAGANATEと水色の WESTERN GOKTURK KHAGANATEがありますが、KHAGANATEというのは可汗国で、後のモンゴル帝国がキプチャクカン、イルカンなど、分割統治しますが、このカンは Khanで、ジンギスカン=チンギスハンのカン・ハンと同じで王か、族長みたいな意味でしょう。西洋流では KHAGANATEは王国と考えてもいいのだろうと、思います。