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インディオ(Indio)インディヘナ indigeneはインディオ indioと極めてよく似ていて、実際の意味合いはほとんど同じなのですが、元となる語源はまったく異なるようです。インディヘナは英語でいうと Indigenous つまり、正真正銘の原住民ですが、インディオはコロンブスがアメリカ大陸をインドと間違えてインド人という意味で呼んだからなのです。インディアンはそれを英語にしたものというわけです。多分、インディオ、つまりインド人は間違いというので、それならインディヘナなら文句あるまい、と使い出したのでしょう。よく調べてみると、コロンブスは実は神の人々:"una gente in dios"と呼び、その最後の2語をとって indioになったという異説があるようですが、これは文法的にもおかしく、現存するコロンブスの手紙のコピーから見ても信じがたいようです。最近はインディアンは明らかにインド人を指す言葉なのでアメリカのインディアンなるものを指すのはおかしいし、インディアンと呼ばれる人々にも不快感があるので、ネイティブ・アメリカン native americanとか、トルー・アメリカン true americanとか呼ぶようになってきているそうです。後者の方はトルー・アメリカンの誇りを示すものでしょう。最近、よく調べてみると、アメリカ・インディアンの人たちの間ではネイティブ・アメリカンは迫害の歴史を忘れさせる言い方で、アメリカン・インディアンと呼ぶべきだという意見が強いようです。とにかく、日本人だけではなく、インディアンはアメリカに居ると思われているので、本物のインディアンであるインド人のことはアジア・インディアンと言わなければならないほどです。アジアにもインディアンが居たの?というわけです。 ウエスト・インディアンとか呼ばれる人たちはカリブ海のインディアンで、その中にはアラワク族とかほんとの原住民がかつては居たのですが、奴隷狩りでほとんどいなくなって、ヨーロッパ人が植民しようとすると、人手が足りなくて、アフリカ、東インドから連れてきた、奴隷に限りなく近い労働者たちがほとんどのようです。ほんとの原住民をいう時はアラワク族とか総称してカリブ・インディアンというようです。 南米アメリカの、いわゆるインディアン、インディオをアメリンディアン Amerindianと総称することもあります。 カリフォルニア州南東部のSan Bernardino の南東に、インディオ市という人口 3.7 万の市があるそうです。 ついでにアボリジニについて、シドニー・オリンピックの聖火リレーの最終ランナーはアボリジニのニーボンさんでしたが、オーストラリアの紹介の記事でアボリジニという言葉はよく出てきて、オーストラリアには、アボリジニという人種がいると思ってきたのですが、そんなことはありません。アボリジニは日本にも居た、現に居る?のです。aboriginiというのはインディヘナと同じく原住民という意味なのです。このドメイン名の辞典みたいなのを書くに当たって、あちこちの歴史を調べたのですが、アフリカにも居て、最初は、「そうか、アフリカとオーストラリアは割と近いんだ」と思ったりしていましたが、そのうち、世界のどこにもアボリジニがいることに気づき、辞書を調べたら原住民という意味でした。ちなみにカナダではアメリカ・インディアンはファースト・ネイション、あるいはアボリジニ・ピープルと呼ぶのが正しいそうです。みんなが正しく呼んでいるわけではなさそうです。 メスティソ、場合によってはメスティーソは mestizoというスペイン語で、ポルトガル語は mestio、どちらも同じで、要するに混血という意味です。スペイン人とインディオの混血をメスティソという説明がよくありますが、ポルトガル人でも同じです。もともとの意味からすれば別に人種を限ることはなさそうですが、広く解釈してもヨーロッパ人と原住民との混血というところまででしょう。フィリピンではそのようです。日本人との混血は広い意味ではメスティソですが? 実はラテンアメリカではこのほかにも混血の呼び方がいろいろあります。ちょっと二つの資料を並べてみます。ちょっと矛盾するところがありますが、そうはっきりした定義もないのでしょう。 ずいぶんと細かいですが、そんなに見分けがつくはずもないように思います。右側の資料の方はウルフだ、コヨーテだと、勝手な名をつけています。それに、あるはずのインディオの父というのがありません。かなり人種的偏見の入った区分けでしょう。スペイン人の父がいないと人間のうちに入らない感じです。アルビノは色素の欠けた白子のことをいうのが普通ですが、研究社のCD時点によると元は white negroで、アフリカ人で色の白い人のことのようです。その元はラテン語で白いという意味らしいです。 |
呼び名 | 元の綴り | イベロアメリカーノ (ポルトガル語?) イベリア系ということでしょう。 | ラテンアメリカの人種区分け スペイン語と英語? |
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インディオ | indio | 黄色人種 | |
ネグロ | negro | 黒色人種 | |
ブランコ | blanco | 白色人種 | |
メスティソ | mestizo | 白人とインディオ | スペイン人の父とインディオの母 |
チョーロ | cholo | 白人とインディオ | |
カスティーソ | castizo | 白人とメスティソの女性 | スペイン人の父とメスティソの母 |
エスパニョール | espanol | 白人とカスティーソ | |
エスポモロ | espomolo | こちらがスペイン語? | スペイン人の父とカスティーソの母 |
ムラート | mulato | 白人と黒人 | |
ムラート | mulatto | スペイン語? | スペイン人とアフリカ黒人 |
モリスコ | morisco | 白人とムラートの女性 | |
ムーア | moor | ムーア人と紛らわしい | スペイン人とムラート |
アルビノ | albino* | スペイン人の父とムーアの母 | |
スローバック | throwback英語みたい? | スペイン人の父とアルビノの母 | |
ウルフ | wolf | おおかみ? | スローバックの父とインディオの母 |
サンボ | zambo | 黒人とインディオ | |
サンビアゴ | zambiago | スペイン語? | ウルフの父とインディオの母 |
カンブジョ | cambujo | ザンビアゴの父とインディオの母 | |
アルバラサド | alvarazado | カンブジョの父とムラートの母 | |
ボルキーノ | Borquino | アルバラサドの父とムラートの母 | |
コヨーテ | coyote | ボルキーノの父とムラートの母 | |
チャミソ | chamizo | コヨーテの父とメスティソの母 | |
コヨーテメスティソ | coyote-mestizo | チャミソの父とメスティソの母 | |
アイタネスタ | Ahi Tan Estas | コヨーテメスティソの父とムラートの母 | |