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ベラルーシ(Belarus) by

首都 ミンスク (160 万) (Minsk)

 ヨーロッパ中北部の国; 公式名 ベラルーシ共和国, 1000 万。1919-91 年 Belorussia の名でソ連の構成共和国。ベラルーシ人 80%, ロシア人 13%. 言語: Belorussian, Russian。
 ベラルーシ:Belarusというのはスラブ語belaの「白い」とRus「ロシア」で「白いロシア人」の意。但し、Rusそのものの語源は古ノルマン語のruotsi「オールを漕ぐ人」とされ、スラブ地域に侵入したバイキングの総称だということです。なぜ、白いのか?、二つの説があって、モンゴル支配下に入ったロシア人(黒いロシア人とよぶ)と異なり、自由なロシア人の意味で『ベラヤ(白)ルーシ』と呼ばれたということです。私はまた、共産党政権下で、共産化されなかったロシア人が白ロシア人かと思っていました。もっと歴史の古いもののようです。共産化されなかったというか、共産党政権になって亡命した人は白系ロシア人というらしいです。というわけで、ロシアとの絆は、むしろ他のソ連下の共和国だった国よりも強いということで、ベラルーシ人はどちらかというとロシアとの統合を望んでいるのだけど、ロシアの方は経済状況が非常に悪い国を抱え込むのをためらっているようです。ベラルーシ語というのもロシア語にかなり近いのですが、ウクライナ語の方により近いそうです。
 白ロシアという呼び方が腑に落ちなくて調べていたら、あるロシアの掲示板にハンガリーの人が書き込んだ記事で、「昔、中国では方角を色で表すことがあって、それがトルコ民族などを通じてロシアに入った、そして北が黒、東は青、西は白で南が赤だということで、当時のロシアの中心であった今はウクライナのキエフから見た方角で白とか黒とか呼んだというのだけど、ほんとなのか?」と尋ねた記事がありました。大部分の記事は例のキリル文字で、この質問だけは英語でした。白は西を意味するというのはWikipediaでも確認できます。この質問に対してロシア人の間でもいろいろ議論があるようです。回答の中でのリンクから、かなり詳しい白ロシアという呼称についての考証がありました。古くは中世、13世紀頃からドイツとか西ヨーロッパの学者が言い出した言葉で、「この地方(アルバニアなども含むようですが)の人は極度に色が白く、目は金色で夜も目が利き、その連れている犬は象も倒せる」という神秘的な言い方(要するによく分かっていなかった?)をしていたが、当のロシア人はそんなことは知らなかったようです。ロシア人がこの言葉を使うようになったのは17世紀、当時、ポーランドに席巻されていた西の方の土地を奪回するに際して、「雷帝」ツァー・イワンIV世などが使い始めたということです。この記事には方角に関する記述はありません。もともと、この掲示板の質問者は赤ロシアに興味があったのですが、ハンガリーの大辞典に赤ロシアというのがあってハンガリーなどが含まれるようです。方角に関しては黒=玄武=北、青=青龍=東、赤=朱雀=南、白=白虎=西というのが見つかりました。ほんとはどこが発祥かわかりませんが、シルクロードを経由して日本まで色による方角の意味づけは伝わってきています。
 ほかにもベラルーシのあたりは10月から4月にかけて雪におおわれて白だからというのもありましたが、そうすると何で北が黒なのかわからなくなります。

 国旗の赤は、グリュンバルトで十字軍を破ったベラルーシ軍旗の栄光ある過去を象徴し、また、ファシズムと、その手先から国を開放したゲリラ部隊の戦旗の色でもあるということです。緑は未来を象徴する希望の色、また森林などの色でもあるということで、左側の模様は文化遺産として引き継いだベラルーシのシンボルともいうべきもので、精神文化の継承と人々の統一性を表すんだ、ということです。カザフスタンにも似たようなのがあります。
 ベラルーシの文化に関しては、佐納康治というの大学の先生の旅行記があるので紹介しておきます。コンピュータとか情報の教授のようですが、世界中、旅をされています。
ベラルーシの歴史 →ヨーロッパの地図


ベラルーシの地図