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G. Sholar, G. Page, J. Musselman, P. Upshaw, H. Moseley’
G. Sholar, G. Page, J. Musselman, P. Upshaw, H. Moseley’
アスファルト系タックコートは加熱混合アスファルトの層間の接着力を改善するのに有効であることが一般的に認識されている。また、タックコート表面の水分はタックコートの接着性を妨げることも、定性的に認識されている。さらに、タックコートの使用量と加熱混合アスファルトの層間の骨材の相互作用もタックコートの接着性に影響があると考えられている。水分、タックコートの使用量、および骨材の相互作用の影響を定量的に知るための試みとして、試験器具と試験方法の開発を行った。
3つの工事が実施し、ある期間ごとに評価を行った。結果は、雨水を模擬してタックコートの表面に水を与えた場合は、水を与えない場合と比べて供試体のせん断強度は、かなりの減となった。
タックコートの使用量を 0.091 - 0.362リットル/m2の間で変えた場合、せん断強度には、それほど減少しなかった。タックコートの接着強度を増す効果は細粒度混合物の方が粗粒度混合物より大きかった。接合された混合物の骨材粒度は実現するせん断強度の大きさに決定的な役割を果たしていた。細粒度混合物では粗粒度混合物よりもせん断強度は小さくなることが示された。実工事においては、切削した面を有する場合が最も強度が出た。試験方法での層内標準偏差は66.2 kPa.1であった。
水分の影響、特に雨中の施工になったときのタックコートの効果について、熱い議論になりました。ある質問者は、やむを得ず、雨中での施工をしたことがあるが、敷き均しの時に、水は飛んでしまうはずだ、と主張していました。著者は雨中施工(試験工事では散水して施工しています。)では、明らかに層間のせん断強度は小さくなったということです。
もう一つ、モニスミス教授から示唆があって、カリフォルニア州:CALTRANでは、多層での施工の場合、仕様で、交通にさらされなかった場合はタックコート無しで施工する、ということになっていたが、教授が重量車シミュレータで実験したところでは、タックコートがない場合は、層間でずれ、ひび割れを生じた。このひび割れは表面からのトップダウン・クラックではなく、明らかに底面から発生したものだった、ということで、モニスミス教授は多層での施工の場合は必ずタックコートを行うことを強く推奨する、現在、CALTRANでは仕様の変更が進行中である、ということでした。