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消散エネルギーと粘弾性連続体の損傷によるアスファルト混合物の疲労評価
J. Daniel, W. Bisirri, Y. Kim
アスファルト混合物の供用性は歴史的に現象論的なアプローチで評価されてきた。アスファルト業界の、より機械的で供用性に基づいた設計方法に移ろうという動きにともなって、研究者は疲労を評価する、より機械的で供用性に基づくアプローチを進めてきた。本論文は WesTrack試験路の8種類の混合物について行った一軸直接引張疲労試験を用いて、粘弾性、連続体損傷(VECD)と消散エネルギー(DE)にあるアプローチとを比較するものである。また、この二つのアプローチを従来の初期ひずみを初期スティフネスから50%減になる載荷回数と関連づける現象論的なアプローチと比較した。VECDとDEを用いた破壊限界から計算した破壊サイクル数は非常によい相関があり、DEにおける破壊限界を修正すると極めて似ていた。VECDはある粒度に関しては各種の空隙率やアスファルト量の混合物の疲労供用性がうまくランク付けられるが、二つの粒度の間のランク付けは現地での供用性の観測結果とは一致しなかった。DEによるアプローチは混合物の現場での供用性のランク付けに有望であるが、異なるひずみ程度でのデータが限られていたため、自信を持って結論づけることはできない。
Conclusions 消散エネルギーというのは、外力を加えて、外力を除却しても物体に変形が残ったとき、エネルギーが物体の中で消散したと考えるものらしいです。 質疑の中でモニスミス教授から、一軸直接引張疲労試験をやった経験から供試体の端の方から壊れることが問題だが、と質問があって、90%は中央付近で破壊したということです。疑問として消散エネルギーの考え方は、実際のアスファルト舗装は冬季にひび割れて夏場にヒーリングで治癒するという事実があるが、温度20℃での繰り返し試験では実際と違うのではないか?という指摘があり、現在、考え中であるという回答でした。
消散エネルギーによるアプローチでは消散エネルギーが急激に増えるときをひび割れの発生として破壊と考えるようです。粘弾性連続体の損傷では最初にひび割れが発生したときを破壊としていて、前者のほほが、繰り返し回数は多くなるらしいです。この論文では消散エネルギーのアプローチに手を加えて、同じような繰り返し回数になるようにしたということです。