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層厚測定とたわみ性舗装の品質管理へのGPRの利用
I. Al-Qadi, S. Lahouar
本論文は地中レーダー(GPR)のたわみ性舗装の層厚推定の可能性を評価したものである。ここに示す知見はバージニアのスマート道路の舗装試験路、バージニアの州道288号、および供用中の州際道路 I-81のある区間などから収集した現場データに基づくものである。スマート道路からの地中レーダーのデータにより、地中レーダーの検出の限界とたわみ性舗装の厚さの測定の精度の評価に役立った。このデータ解析は道路の各区間の構造と構成が完全に分かっていることと、舗設にあたって境界面に埋設した銅板(完全な電磁反射体:深さの分かった場所からの反射をキャリブレーションに使ったわけです。)とによって可能になったものである。
集めたデータから分かったことは、かなり材料が失われているとか、薄い層が存在するとかで、二つの層の間に誘電率の差が、GPRの解像度に比べて、あまりない場合にはGPR解析ではある条件では層の境界を検出できないということである。しかしながら、GPRは調査対象の舗装に対して適切な解析技術を用いれば層厚を推定する非破壊の方法として利用可能である。新設の舗装の場合にはGPRは品質管理あるいは品質保証の手段として、簡単にデータを得る方法として有望である。しかしながら供用中の舗装とか多数の薄い層からなる舗装では、納得できる層厚の精度を得るには特別の解析技術を要する。
質疑から分かったこと:
OGFCのような排水性混合物は密粒の混合物とくらべて密度が低く、誘電率の差も大きいので薄層でも割合によく層厚を検出できるらしいです。
GPRは市販されているもでいいようですが、解析方法は特別に開発する必要があるということです。 水分があると層厚の推定に問題を来すということですが、逆に水分の検出に使えるのでは?という質問があり、GPRを使ってはく離を検出する研究もあるが、多分、水を検出しているのではないかと答えています。水は結晶水のようなのと、液体として存在するものとではまったく異なるそうです。