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2004年度・AAPT・アスファルト舗装技術目次へ
技術セッション 04

Effect of Binder and Mixture Variables on Glass Transition Behavior of Asphalt Mixtures

アスファルト混合物のガラス転移におけバインダと混合物の変量の影響

K. Nam, H. Bahia

Abstract

 アスファルト混合物の収縮係数はアスファルト舗装の温度ひび割れの予測に必要な特性の一つである。アスファルト混合物の温度特性はかなりの部分、アスファルトバインダに影響されるため、アスファルト混合物は、多分にガラス転移挙動を示すものと予想される。しかしながら、現在のやり方では混合物の収縮係数は線形であるとされ、混合物の容積特性および物理特性を考慮したバインダとのシンプルな関係に基づいて求められている。過去十数年にわたってアスファルト混合物の温度特性はずっと研究のトピックではあったが、これらの特性を直接に計測する方法に関するものは数すくない。今回の試みでは以前の研究での知見を用いて温度変化の関数としての混合物の長さの直接計測を行う方法を開発した。このシステムを用いて混合物に見られる顕著なガラス転移を明らかにし、混合物の各種特性が温度特性に与える影響を評価した。
 この調査で用いた供試体は6種類のアスファルトバインダと、骨材の産地が2種類、粒度が2種類で23の混合物の供試体である。範囲は+40℃から-90℃の広い範囲の試験温度で供試体に温度変化を起こさせた。
 冷却速度の影響を見るため、2種類の異なる冷却速度を用い、供試体の温度収縮を連続的に計測した。計測したデータからガラス転移温度 Tgが推定でき、各混合物についてTg以上、以下での収縮係数が計測できた。混合物の各種特性と温度特性とを関係づける統計解析を実施した。
 結果は、開発したシステムは実用的であり、再現性があり、アスファルト混合物のガラス転移温度の信頼できる評価の方法となることが示された。また、収縮温度の二面性(ガラス転移点前後の)を考慮して温度応力をより正確に予測する必要性を示すこととなった。さらに、アスファルトバインダのガラス転移点と骨材の種類は温度時性に重要な影響を有することが分かった。

 供試体は65x65x380のもので、冷却チャンバーは見た感じ、長さで10 cm位広いものです。これに関して供試体の温度が場所によって異なる恐れはないか?という質問がありましたが、ファンで温度分布を一定にしており、問題はなさそうです。収縮係数がちょっと大きいのでは?と質問があり、確かに以前の研究資料に比べて大きいということです。ガラス転移点の前後で、くっきりとではありませんが、確かに収縮係数は異なるようです。