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リフレクションクラックと鉄網の有無に対応するオーバレイ設計モデルの開発
Imad L. Al-Qadi, Mostafa Elseifi, and Didier Leonard
加熱アスファルト混合物(HMA)のオーバレイは、ひび割れの出来た舗装の修繕に一般に用いられる。既存の舗装のひび割れは熱膨張と交通荷重により常に動き、結果、上方に広がって新規の舗装表面にリフレクションクラッキングを生じさせる。HMAのリフレクションクラッキングに対する抵抗性を改善する方法としてヨーロッパでは過去20年、鉄網が成功している。
米国では2002年夏までに15以上の工事で鉄網が用いられている。鉄網のリフレクションクラッキング低減の可能性を調査するため、3次元FEMモデルによる理論的アプローチについて述べる。この3D FEMは鉄網を、穴の空いた中間層として正確にシミュレートする。クラックの発生段階と伝搬段階および鉄網なしと鉄網有りの場合との両方が考慮されている。
この解析の結果を用いて鉄網の有無に対応してリフレクションクラッキングに対するオーバレイの供用寿命を予測する設計式を作成した。
概して言えば、FEM解析に基づけば鉄網はオーバレイ厚および舗装の構造にもよるが供用寿命を 50-90%改善できることがわかった。
もうちょっと詳しく読むと、鉄網(写真を見ると 2.5 mm径くらいで10 cmくらいの六角網)はアメリカで1950年代から使われ始め、1970年代には施工の困難の問題から中止されましたが、1980年代にヨーロッパで復活して、問題は解決されたらしいです。施工の問題は解決され、寿命が倍近く延びるとしてリサイクルの時はどうなるのでしょうか。ミリングマシンに鉄網がからみつく姿が目に浮かびますが。 網目を横切っているのは、補強の目的の針金で円形断面のもの(左)と、
案の定、発表者自身、ほかの質問の回答のついでに触れていて、実際に行われるのは見たことはないが、ヨーロッパでうまく行ったテープ(多分ビデオ)を見たことがある、と言っていました。 鉄網がどんなものか、固定はどうするのか?写真があるので載せておきます。 平たい針金を捻ったもの(右)とがあります。溶接はしてないようです。溶接してあると施工時に不具合があるらしいです。 固定は釘だけの場合とスラリーシールを 17 kg/m2程度使って固定する方法があるようです。メッシュの形が見える程度以上の厚さにするとブリ−ジングの問題があるそうです。要は完全に平らにシワみたいなのができないようにすることらしいです。 固定のための転圧みたいなのは、必ずしも必要ではないらしいです。スラリーシールをやったあとは 40 km/h程度なら車が通っても大丈夫ということです。