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イギリスにおける道路の建設および維持管理サービスの契約方法の開発
Professor Stephen F Brown and Dr Bachar Hakim
道路庁 (HA)はイギリスの主要な道路を形成する、全道路網の 3%しかないが重交通の90%を運ぶ、自動車道と幹線道路、10,000 kmの管理責任を有している。ウェールズ、スコットランドおよび北アイルランドは別管理である。1992年に政府主導で PPP (Public Private Partnerships:官民協力事業)が民の智恵を公共事業に生かそうと導入された。本文を読むと、PFI(Private Finance Initiative)と同じか、PPPの考え方に基づいてPFI、つまり民間資金主導の公共事業が実施されるようになったということのようで、PPPは考え方であってPFIのような契約形式とは違うもののようです。) この考え方は1994年にHAの道路網の建設および維持の契約にも適用されはじめた。
いくつかの方式が導入さた。DBFO (Design, Build, Finance and Operate)が新設道路および大きな修繕に適用された。これはコンサルタントとコントラクタの連合体:コンソーシアムが設計して建設し、その後の30年とかの期間の維持にも責任を持つというものてある。支払いはシャドウトール shadow tollという、あたかも、その道路が有料道路だったとして、その料金にあたるものを交通量、その他に応じてHAが支払うというものである。コンソーシアムは新技術を適用する自由があるが、それに伴うリスクも負う。
最近ではDBFOが必ずしも納税者にとってベストにならないという結果から、建設資金は政府が出すというデザイン・ビルド契約が使われるようになった。これは、ECI:Early Contractor Involvement、つまり早期、ということは設計段階から請負者たるコントラクタが関与して、公聴会前に(イギリスでは主立った道路建設では公聴会があるようです。)計画承認のプロセスと設計とに関わる方式につながってきた。
道路の維持は地理的に20の地域に分けられているが、MAC:Managing Agent Contracts (管理代理人契約とでもいうのでしょうか)というコンサルタントとコントラクタのコンソーシアムが、ある年数にわたって道路を要求された水準に保つ契約が導入されている。
工学的な見地からすれば民が責任を負うことは、斬新な解決方法が採用できて、非常に積極的な動きではあるが、問題がないというわけではない。コンサルタントは、今後、リスクをより多く負うことになり、イノベーションはその定義からして常に完璧に成功するわけではないからである。DBFOの契約と主要な道路網のメンテナンスでとられた斬新な解決方法のいくつかと、ある市の斬新な道路網管理方式について記す。
斬新な解決方法の一つとして例示されている図を一つ示します。