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スーパーペーブの骨材粒度規格の禁止ゾーンに関する調査
Prithvi S. Kandhal and L. Allen Cooley Jr
スーパーペーブ加熱アスファルト混合物(HMA)の骨材の仕様には禁止ゾーンというのがあり、最大密度線に沿って、中間サイズ(骨材の最大粒径により、4.75 mmか、2.36 mm)と 300 μとの間が禁止されている。この禁止ゾーンはその幅の中を粒度曲線が通らないよう、推奨するものである。禁止ゾーンはスーパーペーブにおいて、HMAの軟らかく、わだち掘れを起こしやすいといった事例を減少させるために採用されたものである。
多くのアスファルト舗装技術者によれば、禁止ゾーンの仕様に従うことは、良い供用性の舗装用混合物を製造するには、必ずしも望ましくないか、必要ないとされている。いくつかの道路管理者と製造業者は禁止ゾーンを通るが、これまで、供用性の良かった骨材粒度の例を示すことができる。
本研究はスーパーペーブの禁止ゾーンが、密粒度のHMA混合物の永久変形に与える効果を評価したものである。主要な木手的は、ある工事に対して細骨材の角張り(FAA)とか、容積特性が仕様などの他のスーパーペーブ仕様などの条件がどのようなときに禁止ゾーンの仕様に従う必要があるかを求めることにあった。次のような要因が評価された。2種類の粗骨材、10種類の細骨材、2種類の最大呼び径の骨材配合 (9.5 mmと19.0 mm)、5種類の骨材粒度、3種類の締め固め (設計回転数 Ndesign 75, 100, 125)である。5種類の骨材粒度のうちの3種類は禁止ゾーンを通っており、他の2種類は禁止ゾーンの外を通っている。
スーパーペーブの容積特性の要求を満足する混合物について永久変形特性を二種類の試験法で評価した。一つは経験的試験で、もう一つは基礎的な試験である。経験的試験というのはアスファルト舗装解析機を使用するものであり、基礎的というのは、スーパーペーブせん断試験機によるものと、クリープ拘束、繰り返し載荷試験とである。これら、三種類の物理試験の結果を統計解析して、5種類の粒度がHMA混合物の永久変形に対する影響を評価した。データの解析結果によれば、禁止ゾーンを通る粒度を持つ混合物は、必ずしも、禁止ゾーンを通るものよりもわだち掘れ抵抗性が劣るということはなかった。要求仕様あるいはガイドラインとしてのスーパーペーブの禁止ゾーンは、廃止すべきである。
(スーパーペーブは存続期間と、最終成果を法律でしばられたSHRPという実施機関が、性急に大胆な結論をまとめた産物という面があったようです。70億ドルの大金をかけただけに、目新しい成果が求められ、禁止ゾーンは、いかにも常識破りで目玉という感じでしたが。議論でも、反論はまったくなかったようです。)