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2002年度・AAPT・アスファルト舗装技術目次へ
技術セッション 05

Relationship Between Superpave Gyratory Compaction Properties and the Rutting Potential of Asphalt Mixtures

アスファルト混合物のジャイレトリー締め固め特性とわだち掘れ特性との関係

R. Michael Anderson

Abstract

NCHRP研究計画 9-16、「スーパーペーブ・ジャイレトリー締め固め特性と供用中の舗装の永久変形」は、スーパーペーブ・ジャイレトリー締め固め試験機(SGC)の締め固め過程で得られる特性とアスファルト混合物のわだち掘れ抵抗性との間に何らかの関係があるかを調べるために発足した。いくつかのSHRPおよび、その後の研究で、SGCの密度増加曲線が、可能性としてはアスファルト混合物のわだち掘れ抵抗性と関係づけられる、ということが示された。スーパーペーブ混合物の永久変形に対する抵抗性を、配合設計や品質管理の工程設計の段階でできることは、望ましいことである。この結果として、政府機関やアスファルト業界では配合設計の過程で追加の試験の導入を考えている。もし、SGCがアスファルト混合物のわだち掘れ抵抗性の予測に使えるとか、混合物全体の不安定性を指摘できるとすれば、追加の供用性に関する試験の必要性は少なくなる。
 SHRPの研究計画 9-16の実験室での実験結果から見ると、アスファルト混合物のせん断スティフネスとわだち掘れの可能性と最も関係しそうな締め固めパラメータは、改良型のパインAFG1 ジャイレトリーコンパクタを用いて得られるN-SRmaxであった。このN-SRmaxというのは、応力比(せん断応力/垂直応力)が最大値に達するときの回転数である。
 このN-SRmaxは、容易に配合設計や品質管理試験に役立ちそうに思われる。供用性の良さそうな混合物と悪そうなものとを見分ける、スレッショールド値が特定された。ほかのパラメータと異なり、このアスファルト混合物供試体のN-SRmaxは、締め固め試験のプロセスから直接求められる。当初の実験室での二つの混合物の配合設計の確認では、N-SRmaxのパラメータは混合物の供用性のふるい分け用に有効であることが確認された。
 この実験で見いだされたことがらに基づけば、SGCによる締め固め中に得られるN-SRmaxは、混合物の期待されるわだち掘れに対する抵抗性の全体的な評価を与えるように思われる。

 昨年から、改良型のジャイレトリーコンパクタというのが、ちらほらしています。どちらかというと、スーパーペーブ・ジャイレトリー以前にあったものに回帰しているような感じをうけます。可能性としては、締め固めと同時に、現在の優れたセンサー技術で、測定すれば、わだち掘れ抵抗などの供用性の評価に使えることが考えられ、現在のホイールトラッキング試験の信頼性が今ひとつであることを考えると、うまく行けば、試験もぐっと楽になります。多分、改良型なら、粒状材料の評価にも使えるのでは、と思います。