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スーパーペーブ混合物の設計基準および許容基準としてのVMAと、その他の容積特性の評価
Bensa Nukunya, Reynaldo Roque, Mang Tia, Bjorn Birgisson
禁止ゾーンの上を通る細粒混合物と、下を通り粗粒混合物を各種のVMAで、粒度および骨材とアスファルトセメントの一般的な組み合わせを変えて作成した。いくつかの混合物は意図的にスーパーペーブの要求仕様を満足しないよう設計し、その他については、要求仕様のすべてを満足するようにした。この目的は、VMA、膜厚、アスファルト量、骨材表面積など、各種の容積特性が、混合物の耐久性 (老化-硬化)、破壊抵抗、わだち掘れに対する抵抗などに、どう影響するかを評価することにあった。 混合物のせん断抵抗をServopacスーパーペーブ・ジャイレトリーコンパクタで測定した。混合物はいずれも、短期(STOA)および長期(LTOA)、オーブンエイジングを行った。空隙構造を知るために透水性試験をすべての混合物について行った。STOAおよびLTOA後にバインダを抽出して、異なるバインダの特性によって違う混合物の各種特性が、バインダの硬化に与える影響を調べた。スーパーペーブの間接引張試験(IDT)を用いて、レジリエントモデュラス、クリープ追従性 (creep compliance)とm値(m-value)、および引張強度試験 (強度、破壊ひずみ、破壊エネルギー密度)を、STOA後およびLTOA後に行って混合物の耐久性と破壊抵抗を評価した。
結果は、混合物中のバインダの硬化の速さは、現在言われているのと違って、VMAにも膜厚にも関係がないということであった。バインダの硬化は、ほとんどのところ、混合物の中の骨材の百分率によって支配されており、ちょうど、そのあたりにスーパーペーブの禁止ゾーンが細粒度混合物と粗粒度混合物とをうまく分けているようである。これは、禁止ゾーンの上と下では、できあがる骨材の構造(かみ合わせだろうと思います。)が違ってくることで説明がつき、本目的により適切と思われるパラメータであるように思われる、効果的な膜厚を求める手順について述べた。細粒度の混合物では低い VMAと薄い膜厚は耐久性やひび割れの問題を起こすようには見えなかったが、 VMAが低いと、低空隙率の細粒度混合物の場合にはせん断に対する不安定性の可能性があるように見受けられる。粗粒度の混合物については、VMAは硬化や、破壊抵抗あるいはわだち掘れ抵抗と関係あるようには見受けられない。これらの特性については、粒度とか、空隙の構造、あるいは膜厚がより影響があるように見受けられた。
これらの結果から、スーパーペーブの VMAに関する仕様は、粗粒度混合物については、その適切性が真剣に問われるべきであると言える。本研究は特定の混合物特性についての容積特性の影響についての知見を与えるものであるが、まだ、なされるべき研究は多く残っていることに留意されたい。この研究からの、最もはっきりしたメッセージは、混合物のより信頼できる評価が必要な場合は物理試験を実施することが重要であることということかも知れない。
Servopac Superpave Gyratory compactorというのは、従来のジャイレトリーコンパクタが、回転数と高さが測定できるだけだった、締固め機であったのに対し、コンピュータから回転速度やジャイレトリー角を変えたりして、フィードバック制御ができ、せん断抵抗なども測定できる、測定機に進化したもののようです。PINEの改良型も、それに当たるようです。
creep complianceはhttp://koho.osaka-cu.ac.jp/vuniv1997/nishinari/04.htmlに行くと、詳しい説明があります。時間とともに変化する値なので、いくつだったとかは、言えず、扱いにくいので、その変化速度を m-valueと呼んでいるようです。これは、比較的一定なのでしょう。破壊エネルギー密度 fracture energy densityは、破壊までにいたった時の応力-ひずみ曲線の面積にようで、http://www.stru.polimi.it/home/perego/c31.pdfにその概念の説明があります。