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2000年度・AAPT・アスファルト舗装技術目次へ
技術セッション 16

Predicting Thermal Cracking of Pavements from Binder Properties-Theoretical Basis and Field Validation

バインダ性状からの温度ひび割れの理論的予測と現場検証

Mark Bouldin, Raj Dongré, Geoff Rowe, M.J. Sharrock

 本論文の主要な目的は、アスファルト舗装のひび割れ温度、Tcrの限界を求める総合的な半経験的なメカニカルモデルの開発について記述することである。このモデルでは、バインダ中の応力を求めるのにビーム曲げレオメータ(BBR: Bending Beam Rheometer)で得られるスティフネスのデータを用いる。加熱混合物による舗装中の温度応力は、舗装定数(PC: Pavement Constant)と呼ばれる損傷伝達関数を用いて計算される。Tcrを求めるには、舗装の熱応力を直接引張試験(DTT: Direct Tension Test)で計測したバインダの引っ張り強度と比較する。
 著者らは、このモデルをバインダ調達の仕様として使用するため、低温度限界を定めるのに用いた。この仕様においては、バインダの低温時供用等級は舗装体内の温度応力と、バインダの破壊応力とを比較し求められる。つまり、バインダの仕様で規定する温度時の破壊応力が温度応力よりも大きければ合格とするものである。
 この半経験的なモデルはカナダ・アルバータ州のLamont試験道路でのバインダと加熱混合物の特性を用いてキャリブレートされた。さらに、ペンシルバニアのElk州道の試験道路のほか、広く用いられているポリマー改質アスファルトについても付加的な供用性データなどでも確認を行った。