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スーパーペーブ混合物に対する混合および締固め温度
Yetkin Yildirim, Mansour Solaimanian and Thomas Kennedy
SUPERPAVEの混合物配合設計の手順によれば、供試体の混合、締固め温度は、それぞれ、バインダの粘度が0.17 Pa、0.28 Paに匹敵する温度で行うことになっている。これらの値はマーシャル配合設計法で、混合および締固め温度として定められていたものである。SUPERPAVEの混合物配合設計において適当な混合および締固め温度を推定するため、バインダの温度-粘度関係を求める必要がある。
ASTM D2493, (混合および締固め温度の算定) この方法は簡単で、改質されていないバインダについては納得できる温度が得られる。しかしながら、いくつかの改質バインダについては、この方法では納得できないような高い混合および締固め温度になることが分かった。このような高い温度は施工上も、アスファルトを劣化させ、アスファルト蒸気を発生させるなどの問題がある。ASTM D2493は、高温においてニュートン流体に近い挙動をする、非改質のアスファルトバインダに対して制定されたものである。このような材料においては粘度はせん断速度に依存しない。しかし、いくつかの改質アスファルトバインダは、疑似可塑性として知られる現象を示し、粘度はせん断速度に依存する。このようなことから、混合や締固め時に生じる大きなせん断速度のときには、必ずしも非常に高い温度を用いる必要はないかも知れない。
締固め時のせん断速度を、このパラメータの影響が粘度測定中に取り込まれるよう、定めるための研究が行われた。締固め時の実際に経験したバインダのせん断速度を用いれば、加熱アスファルト混合物用の改質アスファルトバインダについても納得できる混合および締固め温度が得られる。せん断速度による方法を適用すれば、従来の方法による場合と比べて、改質剤の種類、混合量にもよるが、10 - 30℃くらい混合、締固め温度を低く出来ることが分かった。