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シンポジウム 3

Specimen Geometry and Aggregate Size Effects in Uniaxial Compression and Constant Height Shear Tests

一軸圧縮試験および一定高せん断試験における供試体の形状および骨材サイズの影響

Matt Witczak, Ramon Bonaquist, Harold Von Quintus and K. Kaloush

 本研究はNCHRPの研究番号19、「SUPERPAVEの支援および供用性モデルの運用」のサブテーマとして行ったものである。研究の目的は、SUPERPAVEジャイレトリーコンパクタで作製した供試体を用い、供試体および骨材サイズに影響されない最小限の供試体寸法を求めることにある。研究は供試体の寸法と形状が一軸圧縮試験と高さ一定せん断試験に与える影響の評価を平行して行った。いずれの実験も、骨材の呼び径、扁平度、および直径をコントロール変数として、その全組み合わせについて行った。いずれの実験でも骨材は呼び径で12.5、19および37.5 mmのものが用いられた。一軸試験では供試体の高さと直径との比(H/D)を1.0、1.5、2.0および3.0を直径70、100および150 mmについて試験した。せん断試験では、直径高さ比(D/H)1.0、1.5、3.0および6.0を100および150 mmの二つの直径について試験した。二つの試験でのパラメータ: 複素弾性係数と繰り返し荷重の永久変形を供試体形状および骨材寸法の評価に用いた。複素弾性係数の試験は低ひずみでの応答を評価するために用いたのに対し、永久変形の試験は大ひずみの計測に対する影響を評価するのに用いられた。
 全組み合わせの実験結果から、分散分析により、供試体寸法の計測された材料特性に与える影響の有意性を検定した。また、グラフ解析により、観測された影響の妥当性の検討、および、これ以上の寸法であれば、寸法の影響はないという限界を検討を行った。このようにして求めた各混合物の寸法に対する寸法限界を骨材の呼び径が供試体の寸法にあえる影響を求めるために比較した。供試体の形状の選定にあたって考慮した、ほかの事項としては、供試体の形状が試験の再現性に与える影響がある。問題となるパラメータについては試験のばらつきの検討を行った。このばらつきと時計の結果を組み合わせて、推奨する供試体の寸法に結びつけた。
 一軸圧縮試験からは供試体寸法は直径 100 mm、高さ 150 mmで基礎的な動的弾性係数および永久変形応答を正確に得るために適当と結論づけられた。真の機械的応答は、この限界寸法を上回る供試体では材料特性は寸法の影響はないものとして計測した。この推奨の寸法は、呼び径で37.5 mm以下の骨材を用いた混合物に対して有効である。供試体の計測そのもののばらつきは、供試体間のばらつきよりも大きく出た。したがって、供試体にひずみ計を追加してやることが、供試体数をリーズナブルな数に抑えながら試験データの信頼性を増すために非常に有効な方法であることが分かった。供試体一個につき、3個のひずみ計をつけて、3個の供試体の複製をの平均を用いると、各種パラメータの標準偏差は5 - 10%になった。
 高さ一定せん断試験では、これ以上の寸法では計測した応答が供試体寸法の影響を受けないという限界は見いだせなかった。高さ一定せん断試験での応答は供試体の形状寸法と独立ではないので、真の材料特性は、複素弾性係数にしても繰り返し荷重試験での永久変形にしても得ることができなかった。ジャイレトリーコンパクタで締め固めた供試体で真の機械的パラメータが得られないことについて、著者らは二つの要因があるものと想定している。その一つはジャイレトリーコンパクタでは供試体の寸法が直径 150 mmに限られているため、直径と高さの比が十分でないことである。二つ目は供試体の接着による非線形なせん断ひずみの分布であり、これは供試体の高さが低くなるほど効いてくる。