s建設用語中辞典・その他試験法このページだけが表示された時はここをクリックしてください。 作者のページ 世界の国旗・国名の由来(力作) 信者のいない新興宗教 世界の文化 日本の文化
 英和版 仏和版 独和版 仏独Explorer対応 建設現場用語 舗装チョイ知識 トップページ
GB係数体育施設の路面、床面などの衝撃吸収性を計る試験法で、ゴルフボ−ルを1mの高さから落としたときの跳ね返りの高さを%で表します。数値が小さいほど衝撃吸収性があります。似た試験で反発性を計る試験法もあり、直径1インチのスチ−ルボ−ルを1mの高さから落としたときの跳ね返りの高さを計るSB係数というのがあります。やはり%で表し、数値が大きいほど反発弾性があるということになります。「跳ね返り係数 英語」で検索がありましたが、跳ね返りは rebound、係数は一般に coefficientでしょう。factorもありますけど。この場合、率で表すので rateも有り得ます。どれでも通じるだろうと思います。英語にするときはGBとかSBはキッチリ Golf Ball、Steel Ballとするべきでしょう。
標準タイヤ
standard tire
路面の摩擦係数はタイヤのゴム質によって異なるため、世界的に統一されたものが用いられ、使うゴムなどの配合が細かく規定されており、これで作ったぼうずタイヤが標準タイヤです。DFテスター↓でも、このゴムが用いられます。
DFテスター路面の摩擦抵抗を計る装置です。直径30cmくらいの円盤に標準タイヤ↑のゴムと同じゴムの小片を3個取りつけて、路面に押しつけてモーターで回転させ、そのときの抵抗値で摩擦係数を出します。回転速度を変えることによって車の速度もシミュレートします。自動車のバッテリーで駆動でき、乗用車のトランクにも入る程度の手軽さで、計測値も信頼性が高いことから、日本で開発されたものですが、ASTMの規格試験として採用されました。手軽な摩擦抵抗の試験装置としては、英国式すべり抵抗試験器↓もあります。
BPNBritish Portable Number:英国式すべり抵抗値:振り子形の重錐を路面を滑走するように振り下ろして、路面のすべり抵抗を計る持ち運び型の装置(ポータブルテスタ portable testerと言います。正確には
portable skid resistance testerらしいです。まあ、そうでしょうけど、言うは難し、ですね。)で計った値のことです。70はほぼ摩擦係数0.70ということになります。手軽ですが、あまり正確とは言えないようです。
スキッドナンバー
Skid Number
coefficient de glissance
Rebungszahl,
Rebungskoeffizient
ASTMで規定している実物大の車輪を牽引して、濡れた路面上で車輪をロックしたときの摩擦係数を100倍した値です。略してSNと記されることがあります。
ベンケルマンビ−ム
Benkelman Beam
poutre de Benkelman
Benkelman-Balken
路面のたわみを測定するものです。路面に置いた台を支点に、長さ3.6mのビームを載せ、一端をダブルタイヤの間に差し込み、もう一端にダイヤルゲージのようなものをつけると、車輪が動くと路面のたわみが変化して、ダイヤルゲージに、その数値が出ます。実は支点となる台も路面のたわみとともに沈下したりするので、本当のたわり量はわかりません。原理は簡単で、手軽なことから、舗装の耐荷力をしらべるのに、よく用いられてきました。最近ではたわみ量の絶対値がわかると言われるFWD試験↓にとって替わられつつありますが、手軽で信頼できるという面もあります。ベンケルマンビ−ムを自動化したようなデフレクトメータ deflectometerというのがあります。これはビームを車輌の後輪の前方に降ろして静止させ、車輌を動かしてビームの先端の動きを記録し、測定が終わるとビームを上げて尺取り虫のように移動させて次の測定をするというものです。ラクロア Lacroixというのはその一つでフランスの商品名です。日本でも導入されたことはありますが、ほとんど使われません。
FWD試験
Falling Weight
Deflection Test
舗装構造の強さを現場で舗装を壊さずに試験する非破壊試験法↓の一つで、重い重錐をどすんと落して、その近傍の舗装表面の沈み込みを精度の高い測定装置で測ってたわみ面の形を記録するものです。地盤が弱いと遠くまで沈み込みます。普通は5トンの荷重がかかるように落しますが、もっと小さくて持ち運びできるHFWD Handy Falling Weight Deflection Testというのもあり、限定した目的には使えます。空港のような400トンもあるジャンボが通るようなところでは、5トンぐらいではあまり差がでないので、10トンの荷重をかけます。測定したデータは多層弾性理論↓による逆解析↓で解析されます。ちょっと似たものに、ロードレータ roadraterといって、重りを落とすのでなく、振動させて大きな荷重をかけて、その時のたわみの形状を計測する装置があり、トレーラで牽引していくものがあり、アメリカで多用されていました。今ではFWDにとっと代わられているかもしれません。FWDも車輌に組み込まれたものと牽引するものとがあります。
ひはかいしけんほう
非破壊試験法
nondestructive
 test method

mthode d'essai
 non destructif

nichtzerstrende
 Testmethode
とにかく、ものを壊さずに調べる方法です。強さとか、空洞とか、塩分とかいろてろです。強さを計る方法の一つ、金槌で叩く、これが原始的で最も簡単、けっこうよく分かる方法ですが、特に名前はないようです。いや、金槌にはテストハンマーという名前があります。その延長みたいなのが、反発硬度法、これはハンマーみたいなのをコンクリートの表面にぶつけて、跳ね返った距離で強度を推定するものです。シュミットハンマーが代表的です。どれほどの信頼性があるか知りませんが、シュミットハンマーで出てきた数字を強度に換算する式として材料学会式と建築学会式とがあるようです。少し高級になると、超音波法とか衝撃弾性波法で、超音波とか、叩いたときの弾性波が伝わる速度とか、反射して戻ってくるまでの時間から、強度を推定したり、はく離や空洞などがあるか調べるというものです。空洞などを調べる方法では、赤外線カメラでコンクリートの表面を撮影して、空洞があるところは温度が違うのを利用する方法・赤外線法とか、コンクリートの表面からマイクロ波を放射して、そのはね返りの時間を画像にしてはく離、空洞とか鉄筋の位置を推定する電磁波レーダー法、X線などを使って透視写真から調べる放射線透過法などがあります。ちょっと違って、壊れた瞬間を捉えようというのがAE法とか、アコースティック・エミッション法 acoustic emmissionというやつで、コンクリートの表面に一種のマイクを突けておくと、ひび割れができたり、鉄材が破断したしたときに出る音を捕まえる方法です。鋼材の腐食を調べる方法では、コンクリートの表面に電極をあてて、電位を計ると、鋼材が腐食したところと、しないところとでは電位が違うのを利用する自然電位法、やはり、電極をコンクリートの表面にあてて、どういう方法でか、鉄筋との間に微弱な電流を流して、抵抗値から腐食を調べる分極抵抗法があります。また、これもどういう方法でか、コンクリートのかぶりの部分の電気抵抗を調べて、塩分や水分が多いと抵抗が低くなるのを利用して、腐食しやすさを調べる電気抵抗法というのもあります。
たそうだんせいりろん
多層弾性理論
multi-layer
 elasticity theory

thorie de l'lasticit
 en couches multiples
舗装のように多層になっている構造に荷重がかかったときに生じる様々な力や変形を解析する理論です。普通は荷重と弾性係数を与えて計算するのですが、これを逆に使って、FWD試験↑で得られた沈下データから逆に弾性係数を求めるのが逆解析↓です。逆解析は舗装では主としてFWD試験の解析に用いられますが、逆解析は別に多層弾性理論あるいはFWD試験に限られるわけではなく、他の分野でも用いられます。逆解析に対して普通の解析を順解析↓と言います。
ELSA多層弾性理論↑に基づいて舗装のような層構造の応力、変形などを解析するパソコン用のプログラムで、中央大学の姫野賢治 教授が開発されたものです。これは順解析用で、同教授が開発された逆解析 back-calculation用のプログラムとして、LMBSというのがあり、いずれもフリーウェアとして、東北大学、武山 泰 教授が運営されているhoso-mlという舗装の研究者のメーリングリストのホームページでダウンロードできます。
きょうようせい
供用性
パフォーマンス
performance
performance
Leistung
舗装が使用に耐えるか、その程度のことです。舗装要綱には供用性能という言葉も使われていますが、違いはよくわかりませんけど、多分、いろんな数値で表される供用性が供用性能なのでしょう。最近ではよくパフォーマンスという言い方がされます。コンピュータの性能がどれだけあるかをパフォーマンスとか言いますが、それと同じです。街頭での若者のパフォーマンスは演技という別の意味でしょう。供用性の評価には日本ではMCI Maintenance Control Index(日本語にすると<#bb0070>舗装管理指数らしいです)が主に用いられます。これは、ひび割れ率わだち掘れの深さ、それに縦断方向の凹凸の量で定まり、10点が満点で、次第に低下していきます。これら、供用性にかかわってくる値をすべり抵抗係数などとひっくるめて路面性状値といいます。アメリカのAASHO試験で導き出されたPSI Present Serviceability Index(和訳はサービス指数)と言うのもよく参考にされます。こちらの方も似たような量を使いますが、縦断凹凸は統計処理した分散の平均値を使ったり、ひび割れ率の定義が違ったりします。5点が満点でやはり低下していきます。いずれも専門家の診断を元に統計的に導き出された計算式を用います。このPSIの前身らしいのが、PSR Present Searviceability rating 和訳は乗り心地係数と言っていたように思います。ちなみに乗り心地の英語はriding qualityです。こちらは人が車に乗って感覚で乗り心地を五段階評価したものです。人の感覚であれば当然、個人差が出ますが、ある程度以上の人数で評価すれば統計処理でなるべく出ないようにできるようです。路面の評価としては、機械で計ったものよりも、より実際の乗り心地を評価したものとも言えます。PSIはなるべく、このPSRの評価値に近づけようとして式の係数が定められているようです。PSIが出来てからはPSRの方はお呼びがかからなくなり、私も忘れていました。ある人からの質問で、調べる破目になりhoso-mlのメーリングリストに世話になりました。また、RN Ride Numberライドナンバーと言う言葉は、PSRの値を出すときの個々の評価値のようで、このライドナンバーを統計処理してPSRを出したものらしいです。こうした供用性能が供用した年数とともに、どう変わっていくかをグラフにしたものが供用性曲線です。良い状態からだんだん悪くなって、修繕すると、また跳ね上がるというノコギリ状の曲線になります。
アメリカにはまた、PCIという紛らわしい指標があります。Pavement Condition Indexの略で舗装状態指数が訳です。元は陸軍工兵隊の空港関係で、舗装の各種の損傷状態を目視と定規で評価して、何やらキテレツな曲線を使って減点を決め、100点満点から減点して総合的に評価していたものです。ちゃんとASTMの規格にもなっていて、ほとんど根拠もなくても実用的に役立つというので、規格としてしまう、いかにもアメリカらしいやり方です。写真がいっぱいあって損傷を意味するいろいろな用語の意味を知るのには役立ちそうです。
アルベド
albedo
舗装に限りませんが、ある面に、当たってくる日射の量に対して、反射する光の量というのがあります。その比のことだそうです。光の波長によって異なるのですが、通常は全部の波長の平均値で表します。白いものはアルベドが大きく、黒いものはアルベドが小さいということになります。つまり、コンクリート舗装ではアルベドが大きく、アスファルト舗装では小さいということになります。最近、舗装でもヒートアイランド現象の緩和に協力しよう、あるいは舗装、特にアスファルト舗装は夏場の暑いときにアスファルトが軟らかくなって、わだち掘れを生たりするのを防ごうというので、このアルベドが話題になるようになってきました。
ろめんきど
路面輝度
luminance of road surface
Lenchtungsstrke
 der Straenoberflche
輝度というのは、ある面積あたり、どれだけの量が自分の方向に来るかをいうものです。cd/m2で測ります。どの方向から見るか、どこを見るかによって違います。路面の場合は平均路面輝度が使われます。平均といってもどこからどこまでの平均かが問題になりますが、ある程度広い範囲の平均の輝度を測る平均輝度計というのと、指向性をもってスポットの輝度を測るスポット輝度計というのがあって、前者の場合は、勾配が一定の直線の道路で前方60 - 160 m程度の範囲、スポット輝度計の場合は前方 90 mを狙って計測するようです。照度というのがありますが、これはある面積あたりに当たる光の量ですが、同じ照度に照らしても路面の反射性によって路面輝度は異なります。輝度係数というのは(路面輝度/路面照度)で、照らした光が、どの程度有効に明るくしているかを示しています。これの逆数みたいなので、平均照度換算係数=(平均路面照度/平均路面輝度)というのもあります。明度というのは、ちょっとややこしい定義ですが、これも反射光の輝度と照明する光の輝度とから決まる数値で、大きいほど明るいということになるようです。これらには当然、路面反射率=(反射光の輝度/照明光の輝度x100)が関係します。
あらいしけん
洗い試験
decantation test
washing test

洗い分析試験
washing analysis
essai d'entranement
Auswaschprfung
骨材に混じっている、粘土、シルトなどの好ましくない成分の量を計る試験です。0.088mmのフルイの上に目詰まり防止のため、1.2mmのフルイを重ねた上で骨材を水洗いすると0.088mm以下の細粒分が流されます。残った試料の重量と再処理重量との差から、この細粒分の重量%を求めます。細粒分が多いと、コンクリートでは、単位水量が余分に必要になったり、セメントと骨材の付着が悪くなるなどの悪さをします。似たような名前で洗い分析試験というのがありますが、これは、まだ固まっていないコンクリートを水洗いしながら、フルイにかけてセメントと骨材、それに水の配合比を求める管理のための試験です。
タフネス・テナシティ試験
toughness-tenacity
 test

essai de toughness-tnacit
Zhigkeits und
 Beharrungsprfung

タフネス toughness
rsistance au choc
Zhigkeit, Schlagfestigkeit
主としてゴム入りなど改質アスファルトの骨材との接着性、粘り強さを評価するための試験です。半球状の金属を規定の温度のアスファルトに埋め、規定の速さで引き抜きながら、要した力と変位を記録すると、最初に大きな力が山形になって現れ、試料が伸びてくると、急速に力は小さくなります。このときの山形になった部分のグラフ上の面積をkg・cmの単位で表したのが、タフネスつまり、把握力で、アスファルトが骨材を把握する力を示すものです。山が過ぎてのちのグラフ上の面積をやはりkg・cmの単位で表して、テナシティつまり、粘結力、粘り強さを示すということになります。タフネスとテナシティはペアで実施され、略してタフテナと呼ばれることもあります。
しぶんほう
四分法
quartering method
quadribartition
Vierteilung
骨材など粒径の異なるものが混じっている多量の試料から、粒度が、全体と違わないように必要な試料を取り出す方法です。ショベルなどで切り返して試料を混合して円錐型に積み上げてから、円形に広げて、これを対角線で4等分して、対角線にある2つの部分を取り除いて、残りについて同じことを繰り返して、必要量になるまで繰り返すという方法です。この目的のRiffle Splitter (大きな画像です。)というのもあるようです。四分法の四分器はQuartermasterというようです。四分法で分割するのは、なかなか手間がかかりそうですが、RiffleSplitterだと、一発でいくようです。
きょくりつけい
曲率計(路面の)
curvature meter
路面に荷重がかかったときの凹みの程度を簡単にはかる測定器です。長さ25 cmのバーの両端を路面で支持し、中央のダイヤルゲージで車輪が載ったときのへこみを計って、これをへこみのカーブの曲率半径として計算します。曲率が大きいほほが、舗装が頑丈ということになります。カーバチャメータとも呼ばれます。
まげきょうど
曲げ強度
bending strength
rsistance
 la flexiton

Biegefestigkeit
曲げ強度試験
bending strength
 (test)

essai de flextion
Biegeprfung
間接引張試験
indirect tensile test
圧裂試験(割裂試験)
compression splitting test
割増し係数
required
 overdesign factor

設計基準曲げ強度
design bending strength
rsistance
 flextion projet

Entwurfsbiegezugfestigkeit
配合強度
target strength
rsistance de but
Zielfestigkeit
曲げ強さというのが正しいらしいです。コンクリートの引張りに対する強さを計る方法の一つが曲げ強度試験で、15x15x53 cmの供試体を45 cmのスパンで支持し、この梁を3等分する2点に荷重をかけて破壊するときの強度を計ります。コンクリート舗装の設計では設計基準曲げ強度というのが用いられます。普通は45 kgf/cm2です。コンクリートには、ひび割れがつきものなので、構造物では一般に引張強度は無いものとして設計するのですが、舗装だけは引張強度があるものとし、それだけ高品質のコンクリートを用います。実際にはひび割れは避けられないのですが、舗装が壊れても、大事故に至るということは考えられないので、実用的な設計を行うためにこういうことになっています。引張強度を直接引っ張って試験するのは至難のわざなので、こういう試験法が採られます。しかし、この供試体は非常に重く、やりにくいので、間接引張試験、あるいは割裂試験という試験法で代用することもあります。これは通常、圧縮強度を試験するときに用いる円筒形の供試体を横にして置いて、円筒の側面に垂直方向の荷重をかけると横方向に一様な引張りの力が働いて、真ん中で割れるように破壊するのを利用したもので、間接的に引っ張るところから、間接引張試験、割れて裂けるところから割裂試験とも呼ばれます。計算式はσ=2P/πdl(σ:応力 P:荷重 d:直径 l:円柱の長さ)と意外に簡単な式になります。圧縮して破裂することから圧裂試験という言い方もります。割増し係数という言葉があります。コンクリートの強度は材料の計量誤差、施工条件、養生条件で変動するため、コンクリート舗装の場合、目標強度は必要とする設計基準曲げ強度にいくらか割り増しします。これが配合強度です。配合試験での強度の変動係数から設計基準曲げ強度を下回る確率を推定して決められます。
くうきりょうしけん
空気量試験
air content test
essai de teneur
 en air

Luftporenprfung
空気量
air content
teneur en air
Luftporengehalt
エアメータ air meter
appareil mesurer entranemennt d'air
Luftmengenmesser
まだ固まらないコンクリートの中に含まれる空気量を計る試験です。いくつかの方法がありますが、一番よく用いられるのは簡便な空気室圧力方法というもので、コンクリートを密閉した容器に入れて圧力をかけると、ボイルの法則でコンクリートの中の空気が収縮するのを利用するエアメータというのが用いられます。
振動台式コンシステンシー試験vibration table
 consistency test

essai de consistance
 par la table
  de vibration

Rtteltisch-
 konsistenzprfung

沈下度 consolidation factor
degr de tassement
Senkung
舗装の使うコンクリートのコンシステンシーを測る試験の一つです。コンクリートを振動をかけられる台の上に円錐台状にコンクリートを置いて、その上に透明の円板を載せ、台を振動させるとモルタル分が浮き上がってきて、円板全体がコンクリートに接するようになるまでの秒数(沈下度。なぜ沈下度なのか不思議ですが間違いではありません。consolidation factorの苦心の訳のようです。沈下時間の方が良さそうに思えますが。)を測ります。同じ振動台を使ったコンシステンシー試験でVB試験とかVC試験とか呼ばれるものがあって、その違いとかVBは何の略か?という質問がありました。VB試験とかVC試験は土木学会の土木用語辞典、道路協会の道路用語辞典、松野三朗氏の舗装用語辞典にも記載が無く、ネットで探すといろんな記述に出会って混乱させられます。特に測定方法が同じことを別の書き方をしたりしてあって別の方法のように思えたりします。私が出した結論としては、いずれの試験法も振動数とか周波数の数値を入れずに記述すれば、どれも同じになるようなのです。図にすれば右の図のようなものです。測定の仕方があるものは所定の形状になるまでの時間とか、外国の資料で見ると、コンクリートが完全に円筒形になるまでの時間とあったりで同じことを別の言い方をしているとしか思えません。全国コンクリートブロック協会のものは少し違うようですが。結局、VB試験は振動台式コンシステンシー試験と同じく、振動台を使ったコンシステンシー試験の一般名称のようです。それがある分野では、特定の振動数、振幅のものだけをVB試験と考えたりするようなのです。下の表は武蔵工大の教材にあるものですが、違いが分かります。要は硬いコンクリートほど強力な加速度で揺すらないと沈み込まないということでしょう。振動加速度は振動数の二乗、振幅に比例します。そこで VBが何の略かですが、土木用語辞典にはVee-Bee consistometerとあり、これは商品名のような感じですが、外国資料でも、これはインドの資料ですが、Vee-Bee Testとあります。実は土木用語辞典にはスウェーデン人 V.Beijerが考案したとあり、VBの由来は、この氏名の頭文字を取ったもののようです。Vee-Beeは、これを発音通りに書いたもののようです。VC試験は外国でもあってvibrating compaction testの略のようです。
試験方法対象振動数
(rpm)
振幅
(mm)
振動の
加速度
(g)
測定項目
振動台式コンシステンシー試験
(JSCE-F501)
舗装コンクリート15000.41所定の変形に要する振動時間
VC試験
(国土開発技術研究センター、道路協会)
RCDコンクリート、
転圧コンクリート舗装
30001.010所定の締め固め度(モルタルの上昇)を得るための振動時間
供試体成形機による超硬練りコンクリートのコンシステンシー試験
(全国コンクリートブロック協会)
即時脱型方式の製品ブロックようコンクリート45000.511所定の振動時間における充填率
VB試験
(BS-1881 Part104)
硬練りコンクリート一般30000.353.5所定の変形に要する振動時間
さいかそくど
載荷速度
loading rate
vitesse de chargement
Belastungsgeschwindichkeit
応力
stress
contrainte, effort, tension
Spannung
応力制御
stress control
rgelage des contraintes
Spannungsprfung
Spannungsmessung

ひずみ制御
strain control
contrle de dformation
単調荷重
monotonic load
loading rate 物質の強度を計るとき、力(荷重)をそっとゆっくりかけるか、勢いよくかけるかで、強度は違ってきます。勢いよくかけたときの方が大きくはかれます。また、そのときに計測される弾性係数も勢いよくかけるときの方が大きくなります。このため、強度を計る試験の方法では載荷速度も決められています。載荷速度の決め方には、供試体に生じる応力を増やす速度を一定にする応力制御と、変形させる速さを一定にするひずみ制御とがあり、試験の目的により選択されます。このように、応力、または、ひずみの増え方を一定速度にする荷重を単調荷重というようです。私の小さくて、物のないころ、質の悪いチューインガムらしきものがありましたが、これは実に面白い性質をもっていました。噛んでいると確かにチューインガムで、口から出してポトリと落とすとグニャッとつぶれるのですが、これを力まかせに床に叩きつけるとガラスのように粉みじんになって、ガラスのようにキラキラと断面が光っていました。面白いので、何度も拾い集めてはぶつけていました。きたない話です。アスファルトでも似たようなことが起こるはずで、私が社会に出たころの上司は卒論でアスファルトを暖めてはボールに丸めて、これを高い所から落として、割れる温度とか高さを調べたそうです。粘弾性とか、動的弾性係数とかが関係していると思います。
シュミットハンマー
Schmidt hammer
marteau de Schmidt
Schmidt-Handhammer
E.schmidtという人が考案したコンクリートの強度を簡単に計ろうという手持ちできる、一見、バネばかりといった感じの装置です。バネを押し縮めておいて、その勢いでプランジャをコンクリートにぶっつけて、その跳ね返りが目盛りで分かるようになっています。これがN形で、P形というのは、あまり、強くないコンクリートに対して、振り子ハンマをぶつけるというものです。この装置での値が、いくつだから、強度がいくらあるといった計算はできません。ただ、同じ配合のコンクリートだったら、どちらが強いかは分かるという感じです。似たものは他分野でも電気製品の強度の検査などにスプリングインパクトハンマーなどの名前であります。もっと簡単なのがテストハンマーです。要するに金づちですが、これで叩いて音の感じと手応えで強度があるか、空洞があるか、はがれがあるかなどを調べるわけです。打診というようです。金づちならどれでも分かるでしょうが、音色とかで判定するわけで規格のあった同じものが必要でしょう。
プロクター(ニードル)貫入抵抗値土の強さの一種で、バネ計りを逆にしたようなものの先に針をつけて押し込み、針が1インチ、2.54cm貫入したときの力をポンド単位で読んで貫入抵抗値とします。針の直径は普通は6.5mmです。ハイヒールのようなもので歩いたときに大丈夫か調べるといった感じでしょうか?
さんじくあっしゅくしけん
三軸圧縮試験
traxial compression test
essais de
 compression triaxiale

triaxialer Druckversuch
三軸圧縮試験機
triaxial
 compression equipment

appareilage de
 compresion triaxiale

triaxialer Scherapparat,
dreialxialer Scherapparat

拘束圧 confining pressure
pression confine
Einschludruck
圧縮試験 compression test
essais de compression
Druckversuch,
Druckuntersuchung

一軸圧縮試験
unconfined compression test
essais de DURIEZ
essais de compression
 monoaxiale

Zylinderdruckversuch
x軸、y軸、z軸といった具合に三方向から圧縮力を加える試験です。三軸と言ってもそのうちの二軸は圧力室という気密容器に供試体を入れ、水のようなものを入れて圧力をかける(拘束圧といいます。)という仕組みです。ものを圧縮して試験するとき、加える力の方向以外の方向にかかっている力の大きさによって強さが違ってきます。普通の圧縮試験一軸圧縮試験で、1方向、例えば上下から力をかけて、側方は自由にしておきますが、土のような物体は、そのような影響が大きく、地中では、実際、拘束された状態にあるので、そのような試験をします。このような試験ができる試験器は当然、三軸圧縮試験機です。土でも一軸圧縮試験はあります。右の図は一軸圧縮試験です。検力計はプルーフリングと呼ぶ方が多いと思います。真ん中にあるのはダイヤルゲージです。一般に強度の試験では載荷速度↑が重要です。いずれにしても供試体は圧かい(圧潰、圧壊)という、要するに押しつぶされる壊れ方をします。
あつみつしけん
圧密試験
consolidation test
essai de consolidation
Konsolidationsversuch,
Zusammendrckungsversuch

圧密試験機
consolidmeter, oedometer
oedomter
Oedometer
圧密緩速試験
(圧密排水試験)
consolidated slow test
essai lent sur
  chantillon consolid

langsamer Scherversuch bei
 vollstndiger Konsolidierung

圧密急速試験
consolidated quick test
essai rapide-consolid
schneller Scherversuch bei
 vollstndigerKonsolidierung
土を円筒に中に入れて、透水性のあるポーラスストーン、あるいは透水板 porus stoneを挟んで力をかけて水が押し出されるようにして圧縮する試験です。このための試験機が圧密試験機です。土の圧密緩速試験=圧密排水試験、圧密急速試験=圧密非排水試験というのがありますが、これは土のせん断試験の一種で、どんな試験かは私もよく知りません。
さいでい
採泥
海底部の地質調査を行うために、試料を取ることです。これを環境庁「底質調査法」等に従って分析します。海底にたまった泥などは底質と呼ぶらしいです。
モルタルバー法骨材アルカリ骨材反応を起こさないか、細骨材でモルタルのようかんみたいなのを作って高温多湿で養生して、半年間の膨張量で判断するものです。に多様なものですが、今度は現場で採取したコアを似たような方法で試験する膨張量試験というのもあります。半年はまだるっこいので、迅速法というのがあって、同じようなものですが、高温、高圧で養生して超音波の伝搬速度とか共振振動数、膨張量とかで調べる方法があって、2日で結果が出るそうです。もっと早く、骨材を粉末にしてしまってアルカリ溶液に入れて加熱して溶け出したシリカ分の量を測定する化学法というのもあります。ちょっと違いますが、示差熱重量分析といって、加熱したときの重量の変化や温度変化から水酸化カルシウムとか炭酸カルシウムなどの含有量を調べるのがあります。どちらも加熱するとH2OやCO2が抜け出すのでしょう。もっと高級になると、EPMA、これは電子線マイクロアナライザーの略称だそうですが、電子線を当ててやると物質の化学成分を見分ける方法、粉末にしたコンクリートにX線をあてて、結晶構造を調べて、エトリンガイトとかいう針みたいに結晶して膨張する成分が含まれているかを調べる粉末X線回折分析というのもあります。
RI水分計
radiation moisture gauge
sonde d'humidit radioactive
Radioisotopwassermesser
RI密度計
radiation density gauge
nuclodennsimtre

Radioisotopdichtigkeitsmesser
RI計器
nuclear gauge
apareil radioisotopes
Radioisotopmesser
放射性同位元素を使って土の中の水分を検出しようというもので、密度計も含めて総称してRI計器と呼ばれるもので、数あるRI計器の中でこの二つが建設の分野で使われるものです。水分計には中性子が、密度の検出にはγ線が使われます。どちらも透過型と散乱型というのがあります。
水分の場合、中性子が高速で飛び出すわけですが、水分の中の水素原子に衝突すると特別に大きく減速する性質があって、透過型の場合は土の中に線源を挿入して透過して遅い熱中性子にまでなったのをカウントして水分の量を推定します。散乱型は衝突して跳ね返った中性子をカウントします。散乱型は穴を開ける必要のない非破壊型で、表面の凹凸などの形状に影響されますが、現場で速やかに判定するには具合がいいようです。水の図は透過型で挿入する穴を一つで済ますため、回り込んで透過してくる中性子を計測しています。穴を二つあけて、それぞれ線源と検出器を入れる方法もあります。多分、精度はその方がいいのでしょう。面倒ですけど。
密時計はγ線が密度が大きいほど、吸収され、また反射することを利用するもので、測定原理は違いますが、測定器の形としては似たものです。放射性同位元素はそれぞれ、適したものが使われます。土工現場の管理用に両方を組み合わされた装置もあります。水分計を使ってアスファルト量を計測することもアメリカでは試されています。水分がなければアスファルトの炭化水素で分かると言うわけです。実際には骨材の中にも結晶水があるので、材料が変わればキャリブレーションをやり直す必要があります。まだ試験的だと思います。
散乱型は土の表面に計器を密着させるので、表面型とも呼ばれ、透過型の方は土中に挿入する必要があるので挿入型とも呼ばれます。
アイリッヒミキサ
Lancaster mixer
malaxeur bton
  cuve ouverte

Lancaster Mischer,
 Eirich Mischer
少量の土とかコンクリートを練るミキサで円筒型の容器に羽根を中味が中央に寄せられるよう固定し、別の回転する羽根でかき混ぜるようになっています。外国語は道路協会の道路用語辞典からの引用ですが、なぜかアイリッヒという言葉が見えません。調べるとドイツの Eirich社が作っている Eirich Mischerです。学術用語として考えると社名のついた用語というのは好ましくはないでしょう。ではランカスターミキサならいいのか?いや、これもアメリカの Lancaster Products社の製品ということになります。日本ではアイリッヒ社の製品が先に入ってきて名前が定着したのでしょう。フランス語は固有名詞を避けて蓋のない大桶でコンクリートを練るミキサとなっています。