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クリンカー clinker
klinker Klinker
セメントの原料を窯(キルン:kiln)で焼成してから急冷してできた砂利状のもので、粉砕するとセメントになります。
ALC
autoclaved
  lightweight concrete
軽量気泡コンクリートの略です。英語の方には気泡という意味は見あたりません。オートクレーブというのは圧力釜のことで、その巨大なもので養生して強度を出すのでしょう。軽量気泡コンクリートには2種類あって、一つは軽石みたいな、気泡を含んだ骨材を使うもの、もう一つは骨材なしで、とにかく泡でふくらませたものです。その重さ、強度はいろいろあります。商品名でエスフォームが参考になります。
ポリマーコンクリート
polymer concrete
bton aux polymres
polymerer Beton
樹脂コンクリート
resin concrete
熱膨張率
coefficient of
thermal expansion
coefficient
 de dilatation

Ausdehnungskoeffizient
線膨張係数
coefficient of
 linear expansion
coefficient d'expansion
 linaire

Lngendehnungskoeffizient
体積膨張係数
Volumetric thermal expansion

Raumausdehnungskoeffizienten
面積膨張率
coefficient of
 area thermal expansion
コンクリートの引張強度を強くする目的で、コンクリートを固まらせるセメントの補助としてポリマー(高分子化合物)を数十% 加えたものです。ポリマーとしてはゴムのラテックスその他のエマルジョンが用いられます。補修に適するほか、ビルの外壁の仕上げに使われます。樹脂コンクリートという言葉があります。樹脂もポリマーのはずですが、セメントの代わりに樹脂だけでコンクリートを固めようというもので、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などが用いられます。引張強度、付着強度はポリマーコンクリートよりも強くなりますが、弾性係数は小さくなり、熱膨張係数(熱膨張率)が大きくなり、コンクリートの補修に用いると対象のコンクリートとは違う動きをして補強に十分に働かないことがあります。線膨張係数の検索でヒットしたようなので申し添えますが、線膨張率とも言います。長さの膨張をいうもので単に膨張係数というとこれを指します。
体積膨張率は体積の膨張のことを言い、線膨張率の 3倍の値になります。面積膨張率なら 2倍です。
ウィスパーコンクリート
whisper concrete
コンクリートの騒音抑制舗装です。和訳は洗い出しコンクリート舗装のようです。骨材露出工法といって、コンクリートがまだ固まりきらないうちに、表面だけに効くように、コンクリートの凝結を遅らせる凝結遅延材を適用して、適当な時間に洗い出しをしてやると、表面のモルタル部分がなくなって骨材が露出します。この表面のテクスチャが排水性舗装と同じ原理で騒音の抑制に効くわけです。左官工事で洗い出しというと、ちょっときれいで丸みのある小砂利を混ぜたモルタルを壁や床に塗り、ある程度、乾いたところでワイヤブラシでこすって水洗いしてやると、きれいな種石が浮き出てくるという仕上げ方法のことです。樹脂洗い出しというのは、こういうのと違って水に濡れた石などが表面のざらつきによる乱反射が無くなって色目が見えるようになる原理で、エポキシ樹脂とかを塗って水濡れと同じ状態にするという、簡単に洗い出しと似た効果を出す方法で、自然の風合いとはちょっと違ってくるようです。
ポーラスコンクリート
porus concrete
透水性コンクリート
permeable concrete
アスファルトの排水性舗装と同じように空隙の多いコンクリートのことです。透水性コンクリートも同じです。結果として水を透すということです。ポラコンという商品名にもなっています。しかし、最初に開発して代表的なのはパーミアコンです。排水性舗装と同じような使い途のほか、河川関係で、植物の根も入り込める護岸などへの利用が進められているようです。
シュ−ト chute, shute生コンクリート↓などを流す樋(とい)です。というか滑り台のようなものはシュートです。英語で shootは間違いです、shuteはかまいませんけど。垂直になったものは縦シュートらしいです。英語にすれば vertical chuteでしょう。
生コンクリート
ready mixed concrete
bton prt --emploi
Transportbeton, Fertigbeton
フレッシュコンクリート
fresh concrete
bton frais
Frischbeton
コンクリートプラント
concrete plant,
cocrete mixing plant

centrale bton
Betonfablik
バッチャプラント
batcher plant,
batching and mixing plant,
batching plant

Betonmischung
正しくはレディーミクストコンクリートです。長ったらしいので、レミコンとも呼ばれるようです。ちゃんとした工場(生コンプラント、生コン工場、コンクリートプラント、バッチャプラントなどの呼び名があります。)で練った、まだ固まっていないコンクリートのことです。とにかく、まだ固まっていないコンクリートはフレッシュコンクリートです。生コンの方が一般的かも知れません。モルタルについても生モルという言葉が使われるようです。
ショットクリート
shotcrete
bton projet
Spritzbeton
セメント、砂などの骨材と、水とを、圧縮空気で吹き付けて作るコンクリートのことです。水を別にして、吹き付ける直前にノズルで合流させるのが、乾式工法、ミキサで全部、混ぜておいてから、吹き付けるのが、湿式工法です。別名、吹き付けコンクリートです。吹き付けたらすぐ固まるように急結剤を吹きつけの直前のところで添加しますが、それでも跳ね返りなどで作業環境は悪くなります。そこで吹き付けロボットが登場し、遠隔操作で吹き付けたりします。崩落をとりあえず防ぐために支保工の建て込みの前に吹き付けるのは一次吹き付けです。地山が悪くてが崩れてきそうな時には鏡吹きします。
シールコンクリート
seal concrete
主として防水の目的で貼り付けるように施工するコンクリートです。使われる場所は様々で、側溝の横とか、埋設物の保護、法面の小段に水の侵入や流水で洗い流されるのを防ぐ、つまりシール・封をするわけです。あまり力がかかるものではありませんので貧配合のコンクリートが使われます。
ひょうめんかんそうほうすい
表面乾燥飽水状態
saturated surface dry
oberflchentrocken Bedingung
表乾比重
specific gravity of
  saturated surface
   dry aggregate

densit propre
 avec surface des
  granulats sche

Raumgewicht bei
 stttigung und
  trockener oberflche
骨材の中にも若干の空隙がありますが、その空隙が水で埋まった状態です。実際にはは水に浸けておいた骨材を乾いたタオルで拭き取った状態のことです。このときの骨材の比重、つまり表乾比重が必要になることが多いのです。と言うのは、コンクリートを練るとき、セメントと水を加えるわけですが、骨材の中に含まれている水を計算に入れるのに必要になるからです。長ったらしいので、普通は表乾状態、あるいは単に表乾(ひょうかん)と呼ばれることが多いようです。表乾比重とアスファルト混合物で用いるみかけ比重とは似ていますが、ちょっとした重要な違いがあります。→比重、密度、単位体積重量
けいりょうこつざい
軽量骨材
lightweight aggregate
agrgat lger
Leichtzuschlag
軽量コンクリート
lightweight concrete
bton lger
Leichtbeton
アッシュコンクリート
ash concrete
シンダーコンクリート
cinder concrete
あまり強度の必要のない場所に使う、軽くて見かけは一応コンクリートという軽量コンクリートというのがあります。要するに軽い軽量骨材を使うわけです。天然のものでは軽石があります。昔は石炭の燃えがら、つまり炭殻とか石炭殻を骨材にしてアッシュコンクリートとかシンダーコンクリートなどが作られていました。現在は石炭灰、こちらは粉ですが、それと粘土や頁岩と混ぜて焼成して作られるものが多いようです。よく用いられるのは屋上の防水シートが紫外線で劣化するのを防ぐために 5 cm位の軽量コンクリートの板を載せるものです。押さえ工法と呼ばれますが、押さえるのは目的ではなさそうです。軽量コンクリートにも規格があります。軽量1種の強度は 21 - 36 N/mm2に、軽量2種で 21 - 27N/2になっています。
たんいすいりょう
単位水量
unit content of water
teneur en eau par un
 mtre cube
  de bton

erforderliche Wassrmenge
 pro Kubikmeter Beton

単位セメント量
unit content of cement
teneur en ciment par
  un mtre cube de bton

水セメント比
water cement ratio
rapport eau/ciment
Wasserzementfaktor
まだ固まっていないコンクリート1m3に含まれる水の量です。単位セメント量(コンクリート1m3に含まれるセメントの量)とともにコンクリートの配合の設計の重要な要素です。単位水量を単位セメント量で割った比は水セメント比です。W/Cという記号で表します。
スランプ slump
essai d'affaissement
Setzma
スランプ試験
slump test
Setzprobe
意味は落ち込むということでスポーツ選手のスランプと同じです。コンクリートでは生コンクリートを高さ30cmの円錐型に型どって置いて、それが沈み込む量(センチメートル)で軟らかさを調べる試験がスランプ試験です。崩れ落ちるという意味もありますが、何とか形を保ちながら落ち込むコンクリートが良いコンクリートです。she was slumped in a chairと言えば彼女は椅子に崩れ落ちたということになります。
レイタンス
laitance laitance
Betonschlmmschicht,
Schlmmschicht

白華、エフロレッセンス
efflorescence
efflorescence
Reflektionseigenschaf
コンクリートが固まるとき、表面に浮き出てくる白い薄皮状の物質で、接着力が無く、次にコンクリートを打ち足すときには害になります。これが出来る原理は白華、エフロレッセンス、はなたれと同じです。まあ、主として石灰分の溶けたものが浮き出してきて、空気中の炭酸ガスと反応して、白い石灰岩の粉ができるわけです。
じゃぶコンじゃぶじゃぶに水増ししたコンクリートのことです。最近は建築ではコンクリートポンプ車を使ってパイプでコンクリートを送りますが(ポンプ打ちとかポンプ打設とかいいます。)、このとき、パイプが詰まるのをいやがって、じゃぶじゃぶにするというわけです。減水剤を使って、見掛けが軟らかくなったのをそう言っているかも知れません。生コン用の巨大バケツをクレーンで吊って打設するのはバケット打ちです。それほど高くなければバックホウを使うのもバケット打ちです。
かたねり
硬練りコンクリート
concrete of dry consistency,
stiff consistency concrete

bton frais dur
steifer Beton
読んで字の通りですが、舗装関係ではスランプが 5-15cmくらいのものを言い、建築の方だと 15 cm未満のものを言うようです。これらより軟らかいのはやわ練りです。英語だと多分 wet consistencyでしょう。じゃぶコン↑というのは、ちょっと違うでしょう。超硬練りコンクリートとうと、これはスランプはほとんど0で、施工のしやすさの目安にならないので、振動台式コンシステンシー試験で強力な加速度をかけて試験します。
しょちゅうこんくりーと
暑中コンクリート
summer-placed concrete
bton en t
Sommerbeton
寒中コンクリート
winter concreting
btonage hivernal
Winterbetonierung
コンクリートの温度が35℃にもなるような、ばか暑いときに、コンクリートを打つときは、骨材も水をかけて冷やしておく、水に氷を混ぜるとか、運ぶときも覆いをかけ、打設後もすぐに覆いをかけるなどの処置をします。反対に平均気温が4℃以下とかの、ひどく寒いときは寒中コンクリートと言います。それでも、0℃以上であれば簡単な注意と保温で大丈夫ですが、零下となると、骨材とか、水も加熱しておく必要があります。その後も、保温する必要があります。昔、ポストテンションの橋桁を現場で造ったときは、打ち上がった橋桁をビニールハウスみたいに覆って、中で練炭火鉢を何個も焚いて保温したことがあります。
ようじょう
養生 cure, curing
cure Nachbehandlung
初期養生
initial curing
cure initiale
Anfangnachbehandlung
後期養生
after curing
traitment postrieur
Nachbehandlung
膜養生
membrane curing
cure membrane
Nachbehandlung
  mit Abdichtungsmittel
(1)コンクリートは強度が出るまでの間、湿潤に保つ必要があり、水分が失われないように、覆ったり、散水したりすることを養生と言います。必要な強度が出るまでの期間を養生期間と言い、コンクリート舗装では曲げ強度が35 kg/cm2になるまでの期間です。この期間は2つに分けられ、初期養生というのは、後期養生で行うむしろや麻袋、養生マットなどを掛けても表面が荒れない程度に固まるまでで、直射日光をふせぎ、水分の蒸発を押さえるため、三角屋根を使って覆いをし、膜養生などをします。膜養生というのは、打ち終わったコンクリートの表面にアスファルト乳剤、ビニール乳剤などを散布して、膜を形成させる方法、あるいは薄いプラスチックフィルムを使って覆うことです。被膜養生とも言います。アスファルト乳剤は路面が汚れるので、ほとんど用いられません。コンクリートを早く硬化させたい場合にホットスプレーといって、速硬性の樹脂を加熱してから吹き付ける方法があるそうです。
(2)命を大切にするのが養生、コンクリートの場合もコンクリートの命を養生しているのでしょう。高所作業のための足場では落下の際の養生として養生ネットとか養生棚といったものがあります。養生棚と作業する人が歩くためのあゆみ板と同じようなものでしょうが、別に歩いて行く必要のないところにはみ出してあるのは養生棚なのでしょう。
タンピング tamping
タンパー tamper
pilon Stampbr
テンプレートタンパー
template tamper
pilon au gabarit
Profillerhrestampfer
タンタンと叩いて固めるという意味で、コンクリートを打ったあと、水平面を叩くことを言います。アスファルト舗装をするフィニッシャにはタンパーという板状のものがあって、これで敷きならしたアスファルトを叩いて舗装の基本の形を作ります。タンパーというと、アスファルト混合物の締固めでローラでの転圧ができない場所などを、柄のついたつい30cm角程度の振動板がついたハンドタンパー hand tamperで締固めます。コンクリート舗装の人力によるあら仕上げに用いるものとしてテンプレートタンパーがあります。これらは現場では単にタンパーと呼ばれることが多いようです。
しりぐわ
尻鍬
コンクリートを打つとき、これを掻いたり、ならしたりすることです。また、この作業をする者のことです。
RC
鉄筋コンクリート
Reinforced Concrete
bon arm
Stahlbeton
鉄筋コンクリート:Reinforced Concreteの略です。RC床版は、橋の上を道路として使うためのに鉄筋コンクリートで作った床です。スラブ↓と呼ぶことも多いようです。アスファルト乳剤にもRCという略語があります。鉄筋の代わりに鉄骨を併用した建築物はSRC造です。Steel frame Reinforced Concreteの略です。単なるS造だと鉄骨造の略で、これはカーテンウォールなどで形をつけることになるのでしょう。
RC杭
コンクリート杭
concrete pile
pieu en bton
Betonfahl
PC杭
pretensioned spun
 concrete pile

Spannbetonpfahl
PHC杭
pretensioned spun high
 strength concrete pile

Spannbetonpfahl mit Hochstrke
異形鉄筋
deformed bar
barre difforme
Betonformstahl
定着
anchorage, embedment
ancrage
Einbettung, Verankerung
鉄筋コンクリートで作った杭です。1種と2種があって、曲げ力が働くものには2種を使います。現在はPC工法で作ったPC杭がほとんどです。その中でも高強度のコンクリートを使ったPHC杭が90%くらいになっています。さらに異形鉄筋という、凹凸をつけた、コンクリートへの定着をよくした鉄筋を足して、強くしたのかPRC杭です。こうした中空円筒のコンクリート製品はヒューム管と同じ作り方です。鋼管の中にコンクリートを詰めたSC杭というのもあります。曲げに強く、耐震用に使われるようです。
てっきん
鉄筋
reinforcing steel bar,
rebar (略語)

fer de bton arm
Eisenstrebe zur Aussteifung
おびきん
帯筋
hoop tie, hoop lateral tie
armature trier
Querverbindung
フープ応力,張り応力
hoop stress
鉄筋コンクリート柱の主鉄筋に巻きつけるようにした水平方向の鉄筋です。バックリングを防ぐのが目的です。帯鉄筋の方が正しい名称のようです。この鉄筋は気休めなどではなくて、大変な力・hoop stress が働くようです。日本語はフープ応力とか張り応力とかになるでしょう。引っ張り応力の仲間です。円筒形の柱に垂直に力を掛けると円周方向には垂直圧力の二倍の応力が発生するようです。hoopというのは桶のタガのことです。柱などで円形になったものはフープ筋(hoopバンド筋とも言います。また、らっきょ(バンド)というのは、その形で、右図のように組み立てるときに、上辺をつながずに、別に冠筋というのを添える方法のことを言います。なぜらっきょなのか、冠筋まで考えると鉄筋が二重、三重になっているからなのでしょう。なぜ、そんなことをするのか、多分、組み立ての順序の関係で、先に上辺をつないでしまうと、中の主鉄筋を配置するのに都合が悪いのでしょう。
スターラップ
stirrup, hoop tie
hoop lateral tie

etrier
Steigbgel, Bgel
あばらきん(肋筋)とも言います。梁の主要な鉄筋を囲むように加工された鉄筋。単に主筋を組み立てるために設けるものではなく、主要な力のほかに働く力に対抗します。この説明だと帯鉄筋と同じことになりますが、スターラップの元の意味は掻き上げるといった意味で、桁の下の上鉄筋を桁の端の方では桁の下縁の引っ張り力よりも桁を切断するような力が主になるので、これに対抗して主鉄筋斜め45°に曲げ上げることです。45°でなくても、その場所場所で最適な角度もあるはずですが、45°で問題はなく施工の便も考えるといいというわけでしょう。厳密には吊り橋のカテナリー曲線のように曲線にするのがいいのでしよう。ポストテンションの橋桁では実際、主鉄筋というか鋼線はそういう配筋をします。鋼線は値段も高いし鉄筋の10倍以上の力がかかりますので急角度で曲げるとその場所で破壊が起こるでしよう。
さしきん
挿し筋
コンクリートを打ち継ぐとき、一体に接合するためにコンクリートが軟らかいうちに差し込む鉄筋を言います。鉄筋はコンクリートを打つ前に固定しておくのが本来で、挿し筋は好ましいことではありません。その姿から田植えと言われることもあるようです。
スラブ slab
dalle Platte
平ったい板という意味です。橋の床版の意味に用いられたり、コンクリート舗装の、舗装版あるいはコンクリート版の意味にも用います。コンクリート舗装というのは平らな大きな板を並べた感じなのです。平ったくて丈夫な感じのものなら何でもスラブと言っていいでしょう。石材についても言います。
水切り
creasing,
drip, throating

goutire, larmier
Unterschneidung,
Wassernase
(1)橋の床版から降った雨のしずくが裏側を伝って桁や支承にまで達して錆びたりさせないように床版の下に切り欠きをつけたりします。出っ張っているのもあるようです。
(2)水を含んだ土砂を運び出す前に仮置き場に置いて、これは野菜の水切りと同じで水分を少なくします。
スリップバー
dowell bar
goujon, barre glissante
Dbel
コンクリート舗装には温度変化による膨張収縮などで、やたらなところが壊れないよう、目地を設けます。ところが、目地をそのままにしておくと、コンクリート版ががたついてどうにもなりません。そこで、30 cm間隔くらいで、長さ 70 cm、直径 25〜28 mmくらいのかなり太い鉄棒を版の真ん中深さのところに両方のコンクリート版をつなぐようにして入れます。このとき、片方の版に入る方はアスファルトを塗っておいたり、キャップをかぶせておいたりして、コンクリートが収縮したときにすべるようにしておきます。これがスリップバーです。キャップをかぶせるのは膨張目地のようです。キャップの中に余裕があってコンクリートが膨張を吸収するというわけです。ところで、このスリップバーというのは、正しくはダウエルバー dowel barのようです。スリップバーは和製英語だそうですが、感じとしてはよくわかる言葉です。多分、英米でも、そんな言葉を使っていた時代があったのではないでしょうか。dowelというのは、ほぞという意味で、意味が分れば確かにぴったりくる言葉ではあります。slip barでは滑るということは分かりますが、それが繋ぐ機能を持つことは分かりません。
バーアセンブリー
bar assembly
assemblage en goujon
(Dbelmontage
目地アセンブリー
joint assembly
corps de joint
Fugeneinlage
スリップバーアセンブリー
dowell bar assembly
コンクリート版↑↑の膨張目地収縮目地に埋設する目地板スリップバーなどを一体にセットしたものです。目地アセンブリースリップバーアセンブリーともいうようです。最近はスリップバーチェアーという言い方が多いようです。これを組み立てるとき、スリップバーなどがきちんと道路の方向と舗装の表面と両方に平行になるように、チェア chairという四角く組み立てた鉄筋と、これが潰れないように斜めにクロスバー cross barというのを取り付けたりしておきます。同様にタイバーを取り付けるためのものもあり、タイバーチェアと呼ばれています。両方あわせて一般的に言うとジョイント・アセンブリーということになります。
タイバー
tie bar
fer de liaison
Ankereisen
そり目地
warping joint
ねじつきタイバー
threaded tie bar
コンクリート舗装版突合わせ目地、またはめくら目地をまたいで連結するように埋設する鉄棒です。スリップバーとは異なり、すべらないようになっています。スリップバーよりはちょっと細めの直径22mmくらいの異形鉄筋で、長さは1mくらい間隔も1mくらいです。このくらいの鉄筋量だと、タイバーを用いた目地では、の収縮は拘束しますが、夏場などのにコンクリート版の上下で温度差ができて、そり返るときにここで折れ曲がるので余分な拘束力を逃がすそり目地としての働きがあります。コンクリート舗装の縦目地はタイバーで繋ぎます。タイバーは先に打設する方のコンクリート版に半分を埋め込んで置くのですが、それだと型枠に穴を空けたり、施工中にバーが曲がったりしますが、ねじつきタイバーというのがあって、先に打設する方にナット付きのバーを埋め込んでおいて、残りの半分は型枠をとりはずしてからねじ込むようになっています。
うちつぎめ
打継目
construction joint
Baufuge
既に固まったか固まりかけたコンクリートに、そのまま継ぎ足してコンクリートを打つと一体にはなりません。少なくともレイタンスを取り除いて一体に近くする必要があります。施工目地の仲間でコールドジョイントということになります。
スリップフォーム工法
slip form paving
mise en place
 continue du bton

Deckenaufbringung in
   Streckeformverfahren

セットフォーム工法
side form type paving
btonnage coffrage
Betonierung mit Schalungen
コンクリート舗装を固定した型枠を設けずに、スリップフォームペーバという舗設機械が型枠代わりのサイドプレートをすべらせながら、施工する方法で、大面積の舗装では、威力を発揮します。固定した型枠を設置して行うのはセットフォーム工法と呼ばれます。トンネル掘削の方で覆工のコンクリートの打設に使うスライドセントルというアーチ型で移動するものがあります。スリップでもスライドでも似たものでしょう。
K値
K-value
coefficient of
subgrade reaction
coefficient de raction
Bettungsziffer
平板載荷試験
plate load test
plate loading test

essai de chargement
  la plaque

Plattenbelastungsversuch
載荷板 loading plate
plaque de chargement
Belastungsplatte
地盤係数
coefficient of
subgrade reaction
module de
 raction du sol

Bettingsziffer
支持力係数
coefficient of
bearing capacity,
bearing capacity factor

coefficient de
  capacit portante,
indice de portance


Tragfhigkeitsbeivert
路床や路盤の支持力の大きさを表わす係数です。通常は平板載荷試験といって、直径30cmの載荷板の上から荷重をかけ、規定の量の沈下を起こすに要する荷重の強さを沈下量で割った値です。地盤のばね常数としての意味があり、地盤係数支持力係数とも呼ばれます。規定の沈下量はアスファルト舗装の路盤では0.25cm、コンクリート舗装の路盤では0.125cmです。直径75cmの載荷板を用いることもあります。K30K75とかは、載荷板の大きさを表わしています。K30は、だいたい、K75の2.2倍に相当します。
おんどおうりょく
温度応力
thermal stress
contrainte thermiqu
Wmespannung
内部応力
internal stress
contrainte interne
Innenspannung
端部拘束応力
end restraining stress
contrainte d'extrmit
Einspannung
剛比半径
radius of relative stiffness
rayon de rigidit
Radius der relativen Steifheit
コンクリート版に生じる温度応力は、内部応力端部拘束応力そり拘束応力 warping stressに分けて考えられます。いずれも長さが変化しようとするのを妨げるために生じる応力です。内部応力は内部で温度が一様でないときにコンクリートどうしで押し合い、引き合いが起こるための応力です。コンクリート版が温度変化のため伸び縮みしようとすると、下層との間に摩擦応力も働きます。端部拘束応力は隣の版と、押し合いへし合いするために生じる応力です。そり拘束応力は、コンクリート版の上部と下部で温度が違うと、版がそっくりかえろうとし、自重で押さえようとするめたに生じる応力です。版厚の設計には内部応力そり拘束応力が問題となります。ウェスタガード(Westergaard)の温度応力式というのが、使われます。このウェスタガードの温度応力式に使うパラメータに、コンクリート版の単位幅あたりの断面二次モーメント、弾性係数、ポアソン比、路盤のK値などを使って計算する剛比半径という、コンクリート版と路盤の剛性の比が使われます。
アルカリ骨材反応
alkali-aggregate reaction
raction alcali-agrgats
Alkaali-Zuschlagstoff
-Reaktion
石灰岩 lime
roche calcaire
Kalkstein, Kalkfelsen
反応性骨材
reactive aggregate
骨材の中のある種の物質がコンクリート中の強いアルカリ性のもとで水と酸素と反応して異常に膨張する反応です。略してアル骨反応と呼ぶこともあります。体積で2 - 3%も膨張します。安山岩系の岩石が危ないとされています。このような反応を起こす骨材を反応性骨材と言います。調べる方法としてはほかにEPMA,粉末X線開設分析、膨張量試験、化学法、モルタルバー法、迅速法、一定速度で加熱しながら質量変化や温度変化を調べる示差熱重量分析などがあります。防止するためには水と酸素の進入を防ぐよう被覆したりします。低アルカリセメントというのもあるようです。アルカリ性でなければいいかというと、そうでもなくてコンクリートの中の鉄筋はアルカリで守られており、アルカリ性の元になっている水酸化カルシウム(消石灰と同じ成分です。)が空気中の炭酸ガスと反応して炭酸カルシウム(石灰岩の主成分です。)になると中性になりますが、そうすると鉄筋がさび始めます。コンクリートの中性化と言われるものです。なぜ錆びるのか、コンクリートはもともと、とても強いアルカリ性で、そのために鋼材の表面に何ナノメートルとかの薄い、酸化被膜を作ります。この膜が不働態被膜になって、鉄のイオンを通過させないのだそうです。表面の中性化は避けられませんが、残っていなければならない中性化残りは、普通なら10 mm、特に心配のあるところでは、25 mmくらい欲しいということです。中性化を調べる方法の代表的なのがフェノールフタレイン法です。コンクリートにフェノールフタレイン液を噴霧すると、アルカリ性であれば赤く変色することで分かります。中性化したコンクリートを回復する再アルカリ化工法というのがあって、表面にアルカリ性の水溶液を付着させて、ここにプラスの電極を置き、鉄筋などにマイナスの電極をつけて、電流を流すと溶液が鉄に向かって浸透していく方法があるそうです。
えんがい
塩害 salt injury
dommage de sel
Salzwassershaden
塩分のために害が生じることですが、農作物のほかにコンクリートについてもあります。コンクリートが中性化↑したところに、塩素イオンが集中して不働態被膜↑を破壊し、鉄筋が腐食するわけです。塩分がどこからくるか、はじめから、海砂をよく洗わずに使ったりすると初期塩分が残ります。後から潮風や凍結防止剤の散布などによる外来塩分があります。少しでもダメなのか、腐食発生限界濃度というのがあって、普通はコンクリート 1 m3あたり、1.2 kg以下なら大丈夫のようです。調べる方法としては、硝酸銀噴霧法といって、硝酸銀の溶液を噴霧して、塩分があると、塩化銀ができて白くなるのを利用するのが代表的です。中性化も塩害も化学的作用による、化学的浸食というと、それ以外の、温泉地とか下水処理施設などで見られる、酸とか腐食性ガスによる化学的作用によるもののことを言います。中性化と塩害とか、いくつかの作用が複合した場合は複合劣化と言います。
マクロセル腐食塩害↑などで痛んだ鉄筋コンクリートを修復したけど、こんどは、もともとのコンクリートの中の鉄筋が急速に腐食することがあります。これは、もとあった方の鉄筋と新しい鉄筋との間に電位差が生じてマクロなセル、つまり大きな電池になってしまうために生じる現象です。
ろばんし
路盤紙
underlay paper
papier sous-dalle
Unterlagepapier
コンクリート版路盤との間に敷き、摩擦(路盤摩擦)を少なくしてコンクリートの収縮に際して生じる力を少なくしてひび割れの発生を抑えるためのものです。ポリエチレンフィルム、クラフト紙などが用いられます。敷紙とか、単にと呼ばれることもあるようです。
じょくそう
じょく層
sand cushion
lit de sable,
couche d'interposition,
couche de liaison-dcouplage

Sandbett
難しく書くと褥層です。褥はしとね、つまり座布団、敷き布団の類ですが、路盤紙↑の代わりに散布する薄い砂の層のことです。また、ブロック舗装などで、ブロックの下の基層の面に敷く砂、モルタルなども、こう呼ばれます。最近はアスファルト舗装でもこの言葉が使われ、コンクリート舗装の上にオーバレイするとき、やわらかいアスファルト混合物あるいはシールコートなどの層を薄く設けて、コンクリートに入っている、目地、ひび割れなどの動きによる力を上のアスファルト混合物に伝えないようにするものです。最近、砂ぎめという言葉を聞きました。支店からもらった図面に切石砂ぎめ舗装とあるが何だろうかと質問があって、ネットで調べてみたら、砂のじょく層のことでした。造園関係で使われる言葉のようです。褥というと「褥を重ねる」という色っぽい言葉を思い出します。意味はどうなんでしょうね。「褥を共にする」を何度も重ねる、つまり「一夜の褥」ではないということでしょうか?
アスファルト中間層コンクリート舗装は路盤の上に直接、載せてもいいのですが、路盤の一部として、アスファルト中間層といって、アスファルト混合物を設けることがあります。とにかく舗装の下に水が入ると、ポンピング現象が怖いので、防水の役目をします。そんな恐れが無ければ設けなくてもいいのですが、絶対にないとは言いきれないので、設けた方が無難です。また、路盤というのは、普通は砕石を締固めたものですが、ものがものだけに、施工精度はcm単位よりは、まし、という感じです。アスファルト混合物ならmmの精度で施工できますので、平坦性が確保でき、上に乗るコンクリート版の施工精度もよくなり、耐久性も増します。アスファルト中間層の上には、石粉を塗布します。その理由は路盤紙の場合と同じです。
プレキャストコンクリート舗装
precast concrete pavement
revetment en bton prfabriqu
Fertigteilbetondecke
現場打ちコンクリート
in situ concrete,
cast-in-place concrete
コンクリート舗装をあらかじめ板に作っておいた(つまりprecast:事前に鋳型で作った)ものを並べて舗装しようというもので、PCプレキャスト版と呼びますが板の大きさは1 m角から5-6 m程度までいろいろあるようです。平たんに並べるのが大変で、つなぎ目はほぞ継ぎといって印篭決りのようにする方法、ボルトでつなぐ方法、アスファルトモルタルを詰める方法などがあります。意外と手間がかかって工費が高く、つなぎ目などが弱点になりやすく、一般的ではありませんが、リバーシブルとかいって、表が傷んできたら裏返して使えるというものなど、いろいろ研究されています。ところでプレキャストでないのは現場打ちコンクリートです。現場打ちでこの辞典がヒットしたようなので付記しておきます。
しんくうこんくりーと
真空コンクリート工法
vacuum concrete process
traitment de bton
   par le vide

Vakuumbeton-Verfahren
コンクリートの表面を仕上げをしたら直ちに、気密のマット(サクションマット suction matと言うようです。)を置いて真空ポンプで吸引すると気圧が下がってコンクリート中の余分な水分が吸い出され、強度がすぐに上がり、表面は固くなります。急な坂道などで普通にやるとコンクリートが流れてしまうような場合に採用されます。よく見るのは坂道で丸い形の滑り止めかな?という模様のついたものです。この模様はマットを置く前にリング状の型を押しつけておいたものです。丸い模様はもちろん滑り止めの役目をします。
プレストレストコンコリート舗装
prestressed
   concrete pavement

ナ1
Spannbetondecke
内的プレストレッシング
internal prestressing
外的プレストレッシング
outer prestressing
フラットジャッキ
flat jack
vrin plat
flache Presse
交通荷重による引張応力をあらかじめ、圧縮応力をかけておいてうち消すようにしたコンクリート舗装で、目地が少なくてすみ、耐荷力が増します。圧縮応力をかける方法はプレテンション方式ポストテンション方式とがあります。これらはコンクリートの内部に引っ張り応力を生じさせるので、内的プレストレッシングと呼ばれます。外的プレストレッシングというのもあって、先にコンクリート版を作っておいて、版と版との間にフラットジャッキという平たい風船みたいなのをすごい圧力で膨らませてコンクリートに圧縮力をかけておいて、できた隙間にコンクリートを打ち込んで目地を無くしてしまうものです。空港の舗装に例が多いようですが、道路でも施工例はあります。
ざいれい
材令
age ge Alter
材料の年齢ですが、特にコンクリートについて言うようです。コンクリートは固まりはじめてから、最初は時間ごと、日ごとに強さが大きくなります。強度を言うとき、28日強度とか材令が問題になるわけです。
ダメ穴ビルの建築などで、床を形成するスラブのコンクリートの施工中に、細かい資材を搬入するために箱抜きと似た感じでスラブに穴を空けておくものです。住まいの調査団・応援団に写真入りで説明があります。この穴をあとでふさぐのはダメ詰めということになりそうです。
はこぶきしけん
箱吹き試験
この言葉で検索してきた人がありましたが、太平洋マテリアル株式会社にのみ見いだされる用語で、なぜ箱吹き試験なのかわかりません。想像するところ、普通のコンクリート供試体を使わず、コンクリートの打設と同様の条件で箱の中にコンクリートを打設して供試体をコアとして切り出して行う試験なのでしょう。