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アウトバーン
Autobahn
フリーウェイ
freeway
モータウェイ
motorway
オートルート
autoroute
アウトストラーデ
autostrade
高速道路
expressway, superhighway(米)
route express
Schnelverkehrstraße
都市高速道路
urban expressway
autoroute urbaine
Stadtautobahn
地方高速道路
rural motorway
autoroute de liaison,
autoroute de
 rase campagne
ドイツの高速道路です。ヒットラーの時代、1933年から建設が始まりました。滑走路にもなると話題になりました。すべて無料で、現在11,000 kmを越えています。ちなみに、アメリカの高速道路はフリーウェイ、イギリスではモータウェイ、フランスではオートルートイタリアではアウトストラーデです。どれも無料です。いや、アウトストラーデは有料の区間もあります。これから、日本の高速道路も料金徴収の手間と、何より、そのためのインターチェンジの複雑な立体構造を考えたら、無料の方が合理的な場合が増えるでしょう。
ゆうりょうどうろ
有料道路
motorway with tolls
トールロード toll road
Zollstraße
ターンパイク turnpike
autoroute à péage
gebührenpflichtige
 Autobahn
一口に有料道路と言っても道路法の25条による有料の橋あるいは渡船施設、要するにフェリーと、有料道路を造るための法律・道路整備特別措置法に基づく有料道路、それから道路運送法に基づく自動車道、もう一つ、有料の林道があります。カタカナ名もいくつかありますが、それぞれ歴史があるようです。tollとか
Zollとかは、語源をたどると税金らしく、通行税を取る道路だということです。ターンパイクというのは、そういう道路に設けた料金所・トールゲート、にある関所というか、遮断器みたいなもので、それがある道路がターンパイクというわけです。バイクというのは槍のようなもので、小さな槍がいっぱい突き出た門がぐるっと回る物騒な仕掛けだったようです。
りどう
里道
nondesignated road
chemin de canton,
voie non-désignatif

unbestimmter Weg
道路法上では道路でない、認定外道路の仲間で、誰も管理してないという道路です。別名は赤道とか朱道で、何でかというと、明治政府のときに、道路を国道、県道、里道と区別し、土地台帳の公図では赤線になっていたからです。無番地になっています。青地というのもあって、これは国有地のことです。明治政府の公図で青く(実際は緑に近い)塗られていました。地租改正令で土地の税金を物納から地価に応じて課税するようになり、地主が自分の土地のあぜ道とかを国の所有にしてもらった所です。登記所の現在の公図には着色はなく,道路は「道」,水路は「水」と記入されてるそうです。
さんどう
桟道 Steg
山道 pass Bergweg, Bergfad
崖っぷちにほとんど、橋みたいな形で沿わせるように作った道路のことです。参道は言うまでもなく、神社仏閣へのアプローチですね。山道はこれ以上は説明のしようがないですよね。
ふくどう
副道
側道
frontage road(米),
service road

voie de desserte,
chaussée latérale,
contre-allée

Seitenweg,
Anliegerfahrbahn,
Nebenfahrbahn

バイパス
by-pass highway,
by-pass road

déeviation
Umgehungsstraße
間道,わきみち,ぬけみち
byroad(英)
chemin de trarverse
Nebenstraße, Seitenweg
迂回路 detour
detour, route de déviation
Umleitung
副道も側道も英語などは同じです。日本では出入制限の道路ができて、行き来ができなくなって困る場合に本線の脇に作る道路を側道といい、高い盛土とかのため、実質的に出入制限状態になったところを救うために脇に作る道路を副道というようです。四車線の道路が二車線だけ立体交差する場合はほかの二車線は本線でもあり、副道でもあるということになるようです。バイパスは昔は副道とか訳していましたが、具合が悪いのでカタカナで呼ぶことになっています。用のない交通を市街地に入れないためか、市街地の混雑を避ける目的か、とにかく、これまでの本線とは別に迂回して作る道路です。単なる迂回路と違うのは、この方が、少なくとも時間的には早くなるということでしょう。
しゃせん
車線 lane, traffic lane
voie
Autospur, Spur
変速車線
speed change lane
voie de changement
 de vitesse

Einfädelungsspur
加速車線
acceleration lane
voie d'accélération
Beschleunigungsspur
減速車線
deceleration lane
voie de décélération
Verzögerungsspur
車線幅 lane width
largeur de voie
Fahrspurbreite
登坂車線

climbing lane
voie supplémentaire en rampe
Kriechspur
車両通行帯
言わずと知れたという感じですが、いろいろ、目的によって、また使い方によって名称があります。本線と出入りするときに速度を合わせるための車線が変速車線で、加速車線と減速車線があります。登坂車線は言うまでもなく、坂道で速度の遅い車が道をゆずるために設けた車線です。このほか、いろいろあります↓。車線幅道路構造令によって2.75 mから0.25 m刻みで3.75 mまでの間です。車両通行帯というのは、我が国独特の用語で、道路交通法によって、車両が通行する部分として道路標示によって指定した道路の部分ということですが、実質は車線と同じです。ただ、もとの設計とは関係なく道路標示で狭い通行帯にして実質の車線を増やしたりできます。とにかく英訳すれば車線と同じです。道路を造るのは道路管理者だけど、それをどう使わせるかは俺たちが決める、というのが警察の立場のようです。
そうこうしゃせん
走行車線
nearside lane
première voie
Fahrspur, Fahrstreifen
外側車線 outside lane
voie extéreieure
äußere Spur
追越し車線
overtaking lane,
passing lane

voie de dépassement
Überholspur
内側車線
center line lane
voie intérieure
innere Spur
中央車線、中間車線
center lane, median lane
voie au centre
 de chaussée,
voie médiane

mittlere Spur
この辺の言葉は読んで字の通りです。走行車線と外側車線は、同じものを使い方で言うか、位置で言うかの違いです。追い越し車線と内側車線も同様です。中央車線は車線数が奇数のときの真ん中です。中間車線も片側4車線もあると、意味が違ってきますが、普通は中央車線と同じです。「走行車線の由来」を求めて来た人がいましたが、何となく、常識的に走行するべきであう車線でしょう。道交法では、車両通行帯↑が複数ある場合は道路の左側から数えて1番目の車両通行帯を通行しなければならない、とされています。英語が running laneというわけではありません。ドイツ語はそれに近いですけど。感性が日本人に近いのでしょうか?
くっせつしゃせん
屈折車線
turning lane
voie de présélection,
voie tourne

Abbiegespur
右折車線
right turn lane
voie tourne à droite
Rechtsabbiegespur
左折車線
left turn lane
voie tourne à gouche
Linksabbiegespur
交差点に設けるもので、読んで字の通りです。右折、左折、ひっくるめて屈折車線です。
バスレーンバス車線
bus lane
voie réservé aux autobus
Omnibusfahrbahn
可逆車線
リバーシブルレーン
reversible lane
voie à sens alterné
Fahrspur für
 Richtungswechselbetrieb,
Umkehrfahrstreifen,
Wechselverkehrsspur

中央車線変移
change of center line
Änderung der Mittellinie
道路構造として設計した車線ではなく、道路交通法により、時間とか区間を限って指定するものです。リバーシブルレーンは、朝夕で上り下りの交通量が逆転するような通勤道路で、ある車線の進行方向を変えるものです。普通は中央線を、可変標識などで指定する中央車線変移が行われます。因みに上り下りは道路の起点に向かう方向が上り、終点に向かうのが下りです。国道だと、だいたいは東京に近い方が起点になっていますが微妙な場合もあるようです。都道府県道なら県庁所在地に近い方が起点ということになります。環状線みたいなのは起点も終点も同じになっていて、内回り、外回りということになります。
ちゅうしゃしゃせん
駐車車線
停車帯
parking lane, stopping lane
voie de stationment
Haltespur, Parkstreifen
非常駐車帯
emergency parking bay
bande d'arrét d'urgence
Nothaltebucht
駐車車線というのは日本にはありませんが、英語を直訳するとこうなります。これに相当するのが停車帯で、都市内の駐停車が多い区間で、道路構造として設計されますが、道路交通法上の車両通行帯として運用され、見かけは車線になることが多いようです。停車帯であることがはっきり分かる構造にする必要がありそうです。
ほどう
歩道
sidewalk, footpath
trottoir
Gehweg
説明は要しないでしょう。その車道との高さの関係については、歩道を車道より一段高くするマウントアップ形式でしたが、バリアフリー、あるいは自転車も考えたユニバーサルデザインの観点から、フラット形式が基本になりつつあります。そうはいっても、排水の問題などあって、中間のセミフラット形式もあります。
しないおうだん
市内横断道路
cross-town link
traverse d'agglomération
Ortsdurchfahrt
通過交通道路
through road
route de transit
Durchgangsstraße
あまり耳にしない言葉です。単に英語の直訳です。ついでに直訳ものを下に紹介します。主として発行年次のわからない、日本道路協会編纂のPIARCの日英独仏語対照の道路技術用語辞典に記載があるものです。この項に述べている道路は道路構造令にはありません。
幹線道路: trunk road, arterial road tronc commun Hauptverkehrstraße
主要幹線道路: primary distributor artère principale städtische Durchgangsstraße, städtische Hauptverkehrsstraße
 主要幹線よりはただの幹線の方が格上です。主要という訳がよくないのでしょう。英語は主要分散道路、仏語はまさに主要幹線、独語は都市幹線道路という感じで、かなりニュアンスが異なります。とにかく、幹線から最初に枝分かれして都市に連絡する道路のようです。都市計画でいう補助幹線道路は「近隣住区内の交通の集散を受け待ち、沿線施設等への円滑なアクセスや良好な生活空間を形成する幹線道路」ということで、英訳するときは主要幹線道路: primary distributorということになるでしょう。日本の主要地方道の場合は、都道府県道、市町村道をひっくるめて地方道で、その中で主要なものが主要地方道なので、主要の方が格上でしょう。役割的には主要地方道は主要幹線道路でしょう。そういう意味で主要の訳は正しいとも言えます。
分散道路: local distributor route collectrice Sammelstraße
 英語と独仏語とで意味が反対みたいですが、どちら側から見るかでしょう。英語でも collectorと言ってもかまわないはずです。たしか、collector distributorという言い方を見たことがあります。日本道路協会の道路用語辞典には集散道路というのがあります。同じ意味のはずです。
集散道路: collector street artàre collectrice Sammel und Verteilerstraße
地方道路 (地先道路): estate road route de desserte Ershließungsstraße, Aufschließungsstraß
 外国語の方を見ると、その道路があって、連絡がついて、その土地が使えるようになる、といったもので、地先道路と言った方がいいように思われます。日本では、○○番地 地先道路というように、そこに連絡する道路を指します。
都市部道路 urban road route urbaine Stadtstraße
都市部 urban area zone urbaine stadtgebiet
地方部道路 rural road route de rase campagne Landstraße, Außerortsstraße, Überlandstraße(スイス)
地方部 rural area zone rurale Landgebiet
山岳道路 mountain road route de montagne Gebirgsstraße
森林道路 forestry road route forestiére forstwirtschaftlicher Weg, Forststraße(スイス)
騎馬道 bridle road piste cavalière Reitweg
平地部 level terrain flaches Gelände
山地部 mounteaineous area region motagneuse Gebirge
42条2項道路 建築基準法42条2項によって、建物を建てるときは消防車が入れるよ敷地は4m以上の道路に接していなければなりません。4m以上ないときは敷地の一部を道路用地として提供して いわゆる42条2項道路を作らなければなりません。
砂利道 gravel road
route en gravier,
chemin de gravier

Kiesstraße
舗装道路 paved road
route revètue
befestige Straße
土砂道 earth road
route en terre, chemin de terre
Erdstraße
説明することはありません。土砂道というのは日本では聞きません。実際は長年の間、日本の道路は土砂道だったのですが。
ほうしゃどうろ
放射道路
radial road
voie radiale
Radialstraße,
Ausfallstraße

環状道路
ring road, belt highway
rocade, route de ceinture,
boulevard périphérique

Ringstraße
放射環状型
spider web system,
radial and ring system

type radial et circulaire
Radial und Ringsystem
通過交通
through traffic
trafic de transit
Durchgangsverkehr
発生交通
generated traffic
trafic induit
Zusatzverkehr
都市から放射状にできた道路で、最初にできる道路はこうした、各地の都市を結ぶ道路です。都市が成長すると、放射道路の相互の連絡と、都心に用のない通過交通を都心に入れないために環状道路が作られます。こうした組み合わせでできあがった道路網が放射環状型です。自然発生的にこうなるところが多いようです。英語には蜘蛛の巣型とありますが、そう言えばそうです。最初から計画して駅を中心に放射道路と環状道路を組み合わせた住宅都市もあって、どこからも駅に最短距離で行けますが、駅から、一本、道を間違えると、どんどん目的地から離れていきます。そこに用のある交通、つまり通過交通の反語は発生交通でしょう。
おうだんほどう
横断歩道
pedestrian crossing
passage pour piétons
Fußgängerübergang
横断歩道橋
pedestrian crossing bridge
passerelle
Fußgängerbrücke
地下横断歩道
pedestrian underpass
passage souterrain
 pour piétons

Fußgängerunterführung
立体横断施設
grade separation facilities
 (for pedestrian)

passage pour piétons
 à niveau séparé

Fußgängerüberführung
ペデストリアンデッキ
pedestrian deck
dalle piétonne
Fußgängerplattform
どれも説明は要らないでしょう。横断歩道橋、地下横断歩道、ひっくるめて立体横断施設で、さらに、全体を高さで分けてしまおう、というのがペデストリアンデッキということになるでしょう。
2,3,4車線道路road with 2,3,4 lanes
route à 2,3,4 voies
Straße mit 2,3,4 Fahrstreifen
多車線道路
multilane road,
multilane highway

route à voies multiples
mehrspurige Straße,
vielspurige Straße

1車線道路
single lane road
route à une voie
einspurige Straße
待避所passing place
évitement
Ausweichstelle, Rastplatz
説明は要しないと思います。3車線道路は変則ですが、真ん中の車線をリバーシブルレーンにする例はあります。この場合、3車線で設計されたわけではなくて、昭和45年以前の古い構造令では、広幅二車線というのがあって、全幅 9 mとか 11 mの道路があったものを、そういう具合に運用しているのだと思います。イタリアのアウトストラーデは高速道路ですが、真ん中の車線を上り、下りで区間を交互に追い越し車線として使う、姑息な使い方をしているようです。日本では例がありません。多車線道路というのは、4車線以上の道路を言うようです。1車線道路というと、往復方向を1車線ですます、狭い道路で、当然、行き交うためには、ところどころに幅を広げた待避所が必要になります。
きどうしき
軌道敷
軌道法(大正10年)で認可された、道路を利用する鉄道、つまり路面電車が走行するための道路敷地です。都市モノレールにも適用されます。鉄道運営者は線路の幅のほかに左右、0.61 mつまり2フィートについて維持修繕する義務があります。
いっぽうつうこうどうろ
一方通行道路
one-way street
route à sens unique
Einbahnstraße
説明は要しないと思います。英仏独語の表示のためです。
ふくろこうじ
袋小路 クルドサック
blind alley, cul-de-sac
cul-de-sac, impasse
Sackgasse, Sackstraße
小路 alley allée Gasse
説明は要らないでしょう。クルドサックはかっこいいので、都市計画関係の人がよく使う言葉です。cul-de-sacはフランス語ですが英語化しています。もっとも英語になるとカルデサックという発音になるようです。直訳は袋のどん詰まりといった意味でしょう。ドイツ語はまさに袋小路のようです。都市計画関係では、クルドサックは車が転回できるようになっている、ということになっていますが、元の意味はそんなことはないでしょう。しかし、こうして外来語を使えば、少なくともUターンできる袋小路と言わずにすみ、しかもカッコイイというメリットがあります。どこの国も袋をイメージするのは同じのようです。impasseは通り抜けられない、行き止まりといった感じでしょう。
しんちょっかつほうしき
新直轄方式
道路公団の民営化後にできた新しい高速道路の整備方法です。高速道路を作るときは、これまでは道路公団が金を借りて建設し、料金収入で借金を返しながら管理費もまかなうというやり方が普通ですが、これですと地方のこれから作る高速道路は借金はとても返せないということが出てきます。民営化すればこういう道路は作れないということになります。そんな道路は作るな!と言う人もあるでしょうが、日本が一つの国であり、どの地方も日本人として同等の利便性を有することが必要となると、新しい建設方式が必要になるわけです。そんな所に住むやつが悪い!といっていると、人の住まない場所ができて、いつしか、どこかしらの難民だかが住み着いて新たな社会問題を生じるかも知れません。
 では国が直接、作ろうというわけです。従来の国が直接に道路を作る直轄方式では2/3を国費でまかない、残りは沿道の自治体が負担するのですが、それですと、自治体の負担が重くなります。道路公団がやる場合は全額借金ですから自治体の負担はありませんでした。そこで国費、つまりガソリン税を3/4つぎ込んで、残りもほとんどを重量税↓でまかなうというものです。
じゅうりょうぜい
重量税
正しくは自動車重量税です。車検のときに払うやつです。重い車ほど道路を傷めるので、高くなっています。四乗則で高くなっているわけではありませんが。国税ですが、その1/4は市町村に譲与されます。残りは税の負担者の利便にかなう社会資本の整備に使います。
こっかんかいぎ
国幹会議
正しくは国土開発幹線自動車道建設会議です。平成13年1月までは国土開発幹線自動車道建設審議会と呼んでいました。以前は国幹審が略称でした。国土開発幹線自動車道というのは日本の国土を同等に開発に住みやすくするための高速幹線自動車道網、つまり道路公団が作ってきた高速道路を作るべきか否かを審議する会議です。総理大臣が会長で関係大臣、衆参両院の代表、学識者で構成されています。
けいはん
畦畔
rib, ribbing
要するにあぜ道です。お役所流に言うと「水田の機能を保持するため、田地との境に土を盛った箇所」となります。
ビチュリシック
bitulithic
ワーレナイトビチュリシック
Warrenite bitulithic
ペノリシック
penolithic
エマルビア
emulvia
06/May/27 これらの言葉の英語を教えてくれ、と問い合わせがきました。全部、初耳です。ネットで調べた結果、bitulithicはWarren Brothers社のFrederick J. Warrenが1900年に特許を取ったアスファルト舗装の商品名ですが、当時、これがアスファルト舗装の一般名として通用したようです。ワーレナイトビチュリシックの方は、今のNIPPコーポレーション、以前は日本鋪道、そのまた前身は日本石油の道路部が大正時代にワーレンブラザー社から特許の使用権を得たときの商品名だろうと思ったのですが実は1910年にワーレンブラザー社のOBが Warrenite-Bitulithicという工法を発明したものでした。この工法はワービット工法という多分、縮めた別名で、すでに収録していました。ペノリシックはビチュリシックと同じく、商品名だろうと思います。リシック lithicは石のような材質を表す接尾語です。1933年にWarren Brothers社が penolithic舗装を施工したという記録があります。このほかには英語のエレキギターのマニアと思しき掲示板にボディーがpenolithicというのが出てきます。ギターのボディーにアスファルト製品を使うわけもないので、まったく別の意味でしょう。想像すると木の胴に何か石の類を象嵌してあるのかな、と思います。舗装の方も何か似た特徴があるのだと思います。もしや、と思って日本道路協会の道路用語辞典を引いたら出てきました。英語はありませんが。これは先にアスファルトモルタルを施工しておいて、後から、これに付着しやすいように灯油をまぶしつ骨材を押し込むものです。一種のロールドアスファルト舗装です。これですと色目のいい石を使えば、石が象嵌細工のように見えるでしょう。実際、トンネルの中で明色にするためにロールドアスファルト舗装を施工したことがあります。penoで始まる英語に象嵌に関係する言葉はなく、また象嵌の英語を探してもpenoとかは出てきませんが、私の想像に違いないと思います。1933年の施工は大学のキャンパスで、装飾的目的はあったでしょう。penoが何かはありませんが、それは想像にしか過ぎませんがペンシルバニア産で色目のいい石があったのでしょう。貝殻かも知れませんが。最後のエマルビアですが、これは全然別で、Eurovia社のアスファルト乳剤の商品名のようです。これは今も存在していて手広くやっているようです。多分フランスが本元でしょう。改質と書いてありますが多分、商品名は昔と同じで改質系になったのは比較的新しいのだと思います。
ブレーキ測量関係でブレーキという言葉が使われます。道路などの長いものを測量するときには、20 mとかに区切って測点を設けて起点から番号をつけて、測点ごとに横断形状の測量とかをするわけですが、何らかの事情で線形を変えると、延長がわずかに変わって以後の測点がずれることになります。ですが、測点を実際に変えて測量をやり直したりするのも馬鹿げています。そこで、元々の線形に戻ったところで、測点にブレーキをかけるという(入れると言うようです。)か、この測点と次の測点の間は20 mではなくて、20.42 mにするとかをブレーキ +0.42 mとか図面に記載してごまかします。こうすると測点番号から正確な距離が分からなくなるので好ましくはないでしょうが、やむを得ない処置です。これが英語で breakなのかは知りません。多分そうでしょう。英語では break pointというのはあります。これは線形が直線から円に変わるとかのBCETCなど、変わり目のことを総称して言います。
指定区間

国庫補助
assistance from
 the national treasuary,
subside from the national treasury
aide budgétaire de l'État
Unterstützung von
Seiten des Staatsschatze

国道はすべて国が管理しているかというとそうではありません。道路法第13 条に基づき,『一般国道の指定区間を指定する政令』により指定された区間を国が直轄で管理します。そのため、直轄区間とも呼ばれます。日本だけの用語ですが、無理やり英語にするとdesignated roads section、意訳するとnationally administerated roadsということになるでしょう。よく分かるように言うためには二つつづけてdesignated roads section as nationally administrated roadsてなことになりそうです。ほかは指定区間外(補助国道という言い方もあります。)でこれは都道府県とか政令指定市が管理します。国庫補助の割合も微妙に違います。下の表のようになっています。
  都道府県
・政令市
直轄国道新設・改築2/31/3
維持・修繕5.5/104.5/10
指定区間外新築・改築1/2*1/2
修繕1/2以内補助することができる
どうして負担率が違うのか? 指定区間になるところは交通の多い重要な幹線で勢い、よそ者の利用が多くなります。つまり地元の受益の割合が少ないというので国庫の負担が多くなるわけです。
*緊急措置法施行令により5.5/10 となる場合があります。国庫補助とか国庫負担とかいって、総称すると国庫補助負担金になるようですが、厳密には負担金は義務教育、生活保護、児童手当など国が責任を持つべき施策に対するもので、国が必要と認めた事業に補助するものらしいです。
しゅうさいどうろ
州際道路
Interstate Highway
州道
state highway
インターステートハイウエイ、正確には US National Interstate Highwayのようです。stateが州で州の間を繋げる道路、州間道路とか州横断道路とか訳されることもあります。日本の高速国道にあたるものでフリーウェイです。奇数番号は南北方向に、偶数番号は東西方向に延びています。州を縦断するものもあるわけで州横断道路は具合が悪そうです。ただの国道は US Highwayでこれがいわゆるハイウェイです。州には当然州道があり、その下には郡道:カウンティロード countyがあり、その下には名もない田舎道: カントリーロード country roadとということになります。アメリカでは郡が最下位の行政単位で、町とか村とかは行政単位にはなっていなくて、町道とか村道などはありません。下に州際道路、国道、州道、郡道の標識を示しておきます。
せんようこうじ
占用工事
works relative
to occupancy of road

travaux relatives à l'occupaation des routes
電線、ガス管、水道管などの新設、維持修繕のために必要な道路の部分を占拠して行う工事のことです。英語の訳語は「道路用語辞典」にあったものですが、ちょっと不自然な感じがします。直訳的ですが road occupying utility worksの方が良さそうに思います。