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あがり
上り
作業の切り上げのことです。
あらいや
洗い屋
石やタイルの面または木造家屋などを薬液で洗う職人のことです。
あいばん
合番
相棒と同じです。いや、別の意味もあるようです。ある種類の工事、例えば土間の工事をするときに、その工事の仕上がりが関連する工種の例えば電気設備などの電工、設備工などの人が立ち会うことをいうようです。もう一つあるのは鉄骨の部材はいろんな寸法のものがありますが、寸法の同じものを区別する目的で合番というのを決めて、図面の中でどの部材を使うか明確にするための番号をいうようです。
てもと
手元
職人の補助者、手元で使える人です。手子(てこ)とも言います、手子がいない、とか言います。単にということもあります。手が足りないの手です。
ぼうしん
棒心
小グループで作業をするときの中心になる人のことです。作業長、職長といったところでしょうか。06/11/17日付の朝日新聞に英語のボウスンからきたものだという説明がありました。ほんとかな?と研究社の辞典で調べたら、正しい綴りとしてはBoatswainで読みはボウスンで、稀にボウトスウェインとあり、綴りはbo's'n, bo'sun, bosunなどとも書くようで、意味は甲板長, 《かつての》 水夫長; 《軍艦の》 掌帆長などとありました。間違いなさそうです。海軍用語から来たもののようです。海軍用語から来た用語にはほかにもゴーヘーとかゴスタンもあります。
したかた
下方
下請け人のことです。下職とも言います。通常、大工、左官、鳶(とび)など。鳶は高所作業をする職人です。なぜ鳶なのか? 鳶は高いところを飛ぶから? 鳶職の人は鳶口という先が曲がって尖った道具を持つのが普通で、それが特徴だったからのようです。英語はspider manのようです。
KY(K)

TBM
Tool Box Meeting

予想される危険について事前に考えることです。そのための訓練がKYKです。Kiken Yochi Kunrenというわけです。そのためのミーティングが TBMです。その日の作業の内容や方法・段取り・問題点とかを手短に話し合ったり指示するのですが、その際、手近にある工具箱(ツール・ボックス)に座って行うことが多いとかで、そういう名前になっています。TBMはトンネル関係の用語の方が先口でしょう。
かいしゃくろーぷ
介錯ロープ
tail rope
(尾索)
クレーンで物を吊り上げるときに、ぶれるのを止めるために取り付けて人が手助けするためのロープです。尾索は英語の直訳でしょう。これが長すぎるときには蝶結びにして短くするのを蝶取りと言います。
バラシ屋組立てた型枠をコンクリート打設後に解体する専門職人です。ばらすは取りこわす、解体するといいう意味。何もしないのに型枠が壊れるのはばれると言います。木造建築で、乾燥の悪い木材が後に反ったり曲がったりして建て付けが狂ったりするのをあばれるといいますが、原因は同じでしょう。あばれるは一般の人は狂うが普通でしょう。コンクリートを壊す職人は壊し屋、あるいはやまや
よきさし
斧指
トンネル工事で支保工の組み立てを専門に行う職人です。よきは斧のことです。
だいにん
代人、
現場代理人
field agent?
contractors' agent
現場において請負者の代理人として責任をもつ者。現場においては社長の代理ということになります。建設業法に基づいて置く代人は正式には現場代理人ですが、業者間では代人で通ります。これの英語ですが、直訳で field agentとしたくなりますが、これはジェームズ・ボンドのように現地を飛び回るスパイという意味合いになるようです。field representative つまり現場代表 contractors' agent 請負代理人の方が良さそうです。
さきやま
先ヤマ
トンネルとかを掘るとき、作業員のグループの中で切羽の状況に応じた作業の指示をするつまり、作業指揮者のことです。先ヤマの下で、切羽を切り崩したり根堀りをしたりする堀り方が働くわけです。作業主任者というとこれは別で、労働安全衛生法により、労働災害を防止するために管理が必要と定められた作業の指揮をするために、免許を有する者または技能講習修了者から事業者が選任した者ということです。先ヤマは実質的にはこれだったでしょう。
いぼるぬかるみなどにはまることです。ブルドーザがいぼって動けなくなったりするわけです。調べてみたら、福岡県の方言、博多弁としてネットで紹介されていますが、私は福岡市を含めて福岡以南に住んでいましたが、ついぞ聞いたことがありません。多分、もともとは北の筑豊地方の方言でしょう。高度成長の時代、筑豊は炭坑があいついで閉鎖されて出稼ぎに出たひとが広めたのでしょう。今では博多弁と言ってもおかしくない状態なのでしょう。福岡の人でも年輩の人は知らないことがあるのはネットでもわかりました。何となく汚いところにはまりこむイメージのある言葉ではあります。ひょっとすると古語かもしれません。神主さんのお払いで大祓詞の中に天孫光臨の様が描写されていて、伊褒理 ( いぼり ) を掻き分けて地上に降り立つらしいです。雲みたいなものらしいですが、ぐにゃぐにゃ、ふにゃふにゃしたという意味で関係があるのでは?と思っています。もしかしたらいぼるを使う人は原日本人に近いのかも知れません。
いってこい
行って来い
奇妙な言葉です。英語で go and comeと命令されたら目を白黒しそうです。命令として使う場合は comeの意味は消えてるみたいです。これがいってこいになるとかいってこいにするとなると、comeが意味を取り戻します。ネットで探すと建設関係だけでなく、いろんなところで出てきます。建設関係で見られるのは「移動式クレーンのフックに通すワイヤ掛けの本数で2本掛けを意味する。(ブーム先端から行ってフックのシーブを通りブーム先端固定部にワイヤが帰って来る様を言う)」とか、「材と材の間に部材を入れる際に片側の深い方に入れてから反対の浅いほうに戻して収めること」とかがあります。他分野では歌舞伎の舞台装置について、再度、同じ舞台装置に戻る、これは広辞苑で出ています。証券関係では株価が上がってまた戻ってくるとかの意味、その他、元の黙阿弥、とか、相殺するとかの意味にもなるようです。「いっといで」も go and comeですが、「ちゃんと帰ってくるんだよ」という意味が含まれているのでしょう。
あごしょくにん
顎職人
知識はあって口も達者だけど技能が伴わない職人のことです。顎だけは達者ということです。私はあご技術屋でしょう。
しめかため
締め固め
compaction, tamping
compactage, serrage
Stampfen,Stoßverdichtung
土、アスファルト混合物、コンクリートなど、形が定まっていないぐにゃぐにゃの物質を押し固めて、強さを増したり、水が通りにくくしたりすることです。その道具として、ローラ↓やランマータンパーバイブレータなどが用いられます。
ローラー roller
ロードローラ road roller
rouleau compresseur
Straßenwalze
マカダムローラ
macadam roller,
three-wheel roller

rouleau tricycle
Dreiradwalze
舗装で言う転圧用のローラは正式にはロードローラというようです。舗装の転圧では、何種類かのローラが使い分けられます。前軸が一輪、後軸が二輪に分かれているのが、マカダムローラです。 ↓
タンデムローラ
tandem roller
rouleau compresseure tandem,
compacteur à bille

Tandemwalze
三軸ローラ
rouleau à trois essieux
Dreiachsenwalze,
Dreiachsentandemwalze

線圧 line pressure
Lineardruck
ローラーマーク
roller mark
ornièr de rouleau
Walzradeindruck
三軸ローラ
three-axle
   (tandem) roller

rouleau à trois essieux
Dreiachsentandemvalze
↑タンデムは縦一列といった意味で、後軸が一輪で前輪と同じ並びになっているローラです。ローラの能力の一つの目安として線圧というのがあり、ローラの長さ1 cmあたり何kgかかるかで表わします。マカダムローラ↑では後二輪の線圧が大きくなっており、主としてこの二輪で転圧します。線圧という言葉はモータグレーダでも使われます。ローラで転圧していくと、通った跡が線状に残ることがあり、これをローラーマークと呼びます。タンデムローラはローラーマークができにくいということです。これにもバリエーションがあります。三軸ローラは前の一輪の上下動を固定したり、フリーにしたりできるものです。この方式は精度の高い平たん性が得られると言われています。↓
振動ローラ
vibration roller
rouleau vibrant
Vibrationswalze
水平振動ローラ
horizontal
  vibration roller
↑ローラに振動をかけて転圧効果を強くするものです。全部カタカナにするとバイブレーションローラというのもあります。転圧回数は少なくてすみますが、欠点として転圧速度が遅すぎると過転圧になったり、速すぎると小波ができたりすることがあるようです。普通は垂直方向に振動をかけますが、水平に振動をかけて揺すり込むようにする水平振動ローラというのがあります。章動ローラとも呼ばれます。章動というのは広辞苑で引くと、「月や太陽の引力のために地球の自転軸が単周期で動揺する現象」とあります。難しい言葉を知っている人がいるものです。骨材に強い衝撃をかけないので、骨材のかみ合わせを大事にする場合に使われます。↓
タイヤローラ
neumatic tire roller
rouleau à pneus
Gummiradwalze
タンピングローラ
tamping roller
シープスフートローラ
rouleau à pieds mouton
Stampswalze
テーパフートローラ
rouleau à pied
 tronc de pyramide

Stockfußwalze,
Schaufußwalze

スパイキローラ
rouleau à pointe
Stachelwalze
↑ローラの部分がタイヤになっているものです。土の転圧では、とげとげの突起のついた、タンピングローラというのがあって、粘土のような粘性のある土の締固めに適していると言われています。別名がいいろいろあって、シープスフートローラ、テーパフートローラタインローラ、スパイキローラなどと呼ばれます。いずれも足のついた形からくる名前のようです。
てんあつ
転圧
rolling
roller compaction

compactage au rouleau
roulage,
Cylindrage

Walzen
初転圧
breakdown rolling
compactage initial
Anfangsverdichtung
二次転圧
second rolling
compactage secondaire
Nachverdichtung
仕上げ転圧
finish rolling
compactage final
letzte Pressung
クラック crack
fissure Riß
ローラ↑を転がして、圧して締め固める。これが転圧です。アスファルト舗装の場合、初転圧、二次転圧、仕上げ転圧の別があります。加熱合材フィニッシャで敷きならした直後に1往復程度、行うのが初転圧で、マカダムローラタンデムローラが用いられます。二次転圧にはタイヤローラがよく用いられます。初転圧のときにできた、こまかいひび割れ(ヘアクラックと言います。クラックが、ひび割れです。)を閉じる働きがあり、ニーディング↓作用により、深くまで転圧します。仕上げ転圧では初転圧、二次転圧の間にできたローラマークなどを消して最終的に平たんにします。三軸ローラが一番適すると言われていますが、マカダムローラやタンデムローラも用いられます。補足的にタイヤローラを用いることもあります。 転圧減という、言葉があります。社の人間で、たまたま、英語でレポートを出す破目になった男から、転圧減の英語は何ですか、と聞かれて大弱りしました。いろいろ、用語辞典をあたっても見つからず、機械部に問い合わせ、その機械部は酒井重工さんを煩わすと、いった具合でしたが、多分sinkage、言葉を忠実に訳すれば、rolling sinkageだろうと、いうことでした。これも、一種の現場用語なのでしょう。ところで、いったい転圧減とは何ぞや? アスファルト舗装はダンプで運んできた合材フィニッシャのホッパに移して、これを敷均して、ローラで転圧して締固めるわけですが、敷均したときと、転圧した後では当然、厚さが変わってきます。締固められて厚さが減るわけです。この減り方を百分率であらわしたのが転圧減です。ですから、英語も、ていねいに言うなら、rolling sinkage ratioということになります。フィニッシャの設定はこれを考えて、5 cmの設計厚なら、6 cm厚で敷均すようにするわけです。
ニーディング
kneading
kneading action

pétrisage,
action de
 pétrisage

Knetwirkung
ニーディングコンパクタ
kneading compactor
compacteur pétrissant
Knetverdichter
マーシャル法
Marshall method
ビーム法
Hveem method
ジャイレトリーコンパクタ
gyratory compactor
SGC
ジャイレトリー角
gyratory angle
こねるという意味です。餅搗きにように突くのもニーディングです。舗装の転圧↑ではニーディング効果が生じ、タイヤーローラは特にその効果が大きいと言われています。アメリカのカリフォルニア州ではアスファルト混合物の締固め試験にニーディングコンパクタというのが用いられます。これは棒をアスファルト混合物の中に押し込むようにしてニーディングを起こさせて締め固めるものです。マーシャル試験では棒を落して叩きつけるようにして締固めますが、ニーディングコンパクタの方が実際のローラによる転圧に近いとされています。なぜ、カリフォルニアだけなのか、アメリカの場合、州に独立性があり、大半の州はFHWAの指導によるマーシャル法でアスファルト混合物を設計していますが、カリフォルニア州は特に力を持っており、独自のビーム法という設計法をとっています。⇒安定度。(ごく最近、AAPTの論文集からネバダ州でもビーム法を使っていることがわかりました。ほかにもあるかも知れません。)SUPERPAVEでは、アスファルト混合物の設計のための締固め試験機としてジャイレトリーコンパクタを用いることとしました。これは、円筒形の試料容器(モールド:mold、どの試験法も円筒形を使います。)を少し傾けて(この傾ける角をジャイレトリー角と言います)、上か下を支点にすりこ木運動させると、試料は押し固められると同じにローラで締め固めるときと同じようなニーディング作用をうけます。より現実に近いというわけです。マーシャル締固めで叩きつけると、骨材の多い混合物では石が叩き割られることもありますから。問題もちょっと有って、周面がこすれて、排水性舗装のような空隙の多いものが、周面では、孔が潰れてしまいます。スーパーペーブで用いるものは、従来のものと少し仕様が違うのでスーパーペーブ・ジャイレトリーコンパクタ、略して SGC (Superpave Gyratory Compactor)と呼ばれます。
DVAKDynamic Angle Validation Kitの略、日本語にすれば動的角度校正器でしょう。ジャイレトリーコンパクタ↑ではジャイレトリー角が密度など出来上がりに大きく影響します。アメリカでこれが機種によって違うのに業を煮やしたFHWAが、校正用に開発した機器で、供試体作成用のモールドの中に底板などに固定して傾きを測るようになっています。何しろ、アメリカでは密度の違いで支払いが変わる契約もあるので大変です。
コヒージョメータ
cohesiometer
essai de cohésion
 de Hveem

Hveem-
 Kohäsionmesserprüfung
ビーム法↑というアスファルト混合物の設計法で使う、特種なアスファルト混合物の曲げ強度試験機です。cohesion meterというわけでしょうから、アスファルトと骨材の付着に着目した試験でしょう。
テルフォード基礎
Telford subbase
fondation de Telford
Telford-Lager
テルフォード工法
Telford method
舗装の基礎となる路盤を作るクラシックな工法の一つです。この工法がテルフォード工法です。路床の上に15-20 cmの栗石を道路の方向に長手方向に敷き並べて、その上にくさび骨材↓を置いてかみ合わせて転圧するものです。何しろ石を並べるという作業がありますから、現代には向いていません。
マカダム工法
Macadam method
procédé macadam
Makadambauweise

主骨材macadam aggregate
agrégats principaux
  de macadam

grobkörniges Gestein
  für Macadamdecken

水締めマカダム
water bound macadam
macadam à l'eau
wassergebundene Makadam
浸透式マカダム
浸透式工法
penetration macadam
traitement par pénétartion
Tränkmakadam
アスファルトマカダム工法
asphalt macadam
macadam asphaltique
Asphaltmakadamisierung
アスファルト乳剤マカダム
asphalt emulsion
  macadam

émulsion bitumineuse
 dite de macadam

Schotterstraße
 mit Asphaltbelag

常温浸透式工法
cold laying penetration macadam
traitement par
 pénétration à froid,
empierrement
  goudronneê
Kaltertränkmakadammethode

加熱浸透式工法
penetration macadam in hot
traitement par
  pénétration à chaud,
empierrement goudronneê
Asphalttränkmakadammethode

くさび骨材
key stone
gravillon de fermeture
Schlußstein
くさび石マカダム
keystone macadam
macadam à gravillon
  de fermeture

Schlußsteinmacadam
砂づめマカダム
sand macadam
macadam à sable
Sandmakadam
アスファルトマカダミックス工法
asphalt macadamix
procédé de
 macadam enrobé

Asphaltmischmakadamisierung
粒のそろった単粒度の砕石を主材料(主骨材と言います。)とし、これに目つぶし用の骨材で間を詰めて締め固めて路盤を作る工法です。マカダム:MacAdamという人が、1800年頃に提唱した工法です。↓その後、ローラの鉄輪に水を注水しながら、転圧してすき間を詰める効果を上げる水締めマカダムストレートアスファルトアスファルト乳剤カットバックアスファルトなどを散布して浸透させる浸透式マカダム浸透式工法アスファルトマカダム工法、アスファルト乳剤マカダムなどが生まれました。アスファルト乳剤、カットバックアスファルトを用いる場合は常温でできるので常温浸透式工法という言い方もあります。当然、加熱浸透式工法いう言葉もあります。目潰し用の細かい骨材を充填する前に、中間のサイズの骨材(くさび骨材)を充填するのはくさび石マカダムと言います。目つぶし用の骨材に砂を使ったものは砂づめマカダムということになります。アスファルトマカダミックス工法というのは、同様な材料を粗骨材瀝青材料↓、フィラー細骨材の順序で現場で混合するものです。マカダム工法は機械化による大量急速の施工には不向きなため、最近ではあまり用いられていません。アスファルトマカダムの略でアスマカという言い方もあったようです。
みずじめ
水締め
compaction by watering
remblayage hydraulique
Spülauftrag,
Spülanschüttung
埋め戻しなどの材料が砂の場合、水をかけてやるとよく締まることがあります。水をかけると砂と砂の間のわずかな水による粘着力がなくなるためのようです。非常に優れた方法というわけではありませんが、効果がある場合があります。水締めマカダム↑も同じような原理でしょう。
れきせい
瀝青 bitumen
bitume Bitumen
瀝青材料
bituminous material
matériau bitumineux
Bituminöser Stoff
タールgoudron Teer
コールタール
coal tar
Steinkohlenteer
オイルタール
oil tar
goudron de houille
舗装タール road tar
goudron routier Straßenteer
加熱用舗装タール
hot applied road tar
goudron pour
 én robage à chaud

アスタール
pitch mixture, bitumen mixture
(us) tar mixture

goudron bitume
Teer-Bitumen-Gemisch
アスファルトと同じようなものですが、正確には二硫化炭素に完全にとける炭化水素とその誘導体からなるガス、液体、半固体、固体の有機物ということで、アスファルトは瀝青を主成分とするものだそうです。日本だけの区分かも知れません。英語ではビチュメン:bitumenと言いますが、ヨーロッパではアスファルトと同義に用いられているようです。というよりヨーロッパではアスファルトはアスファルト舗装を意味します。瀝青材料というのは瀝青を主成分とする材料でアスファルトもその一つです。ほかにタール tarがあります。タールは石炭などを酸素を少なくして加熱したときにでる蒸気を冷やして集めたもので、石炭から取れるコールタール、石油からとれるオイルタール、木炭を焼くときにできる木タールなどがあり、かつては舗装にも用いられ、JIS規格があって舗装タールと呼ばれ、常温用A,B、加熱用などと分かれていましたが今では商品として存在しないようです。これもいつ頃まであったか分かりませんが、タールにアスファルトを20%より少ないくらいを混ぜたものをアスタールといって舗装用のバインダとして使っていたことがあるようです。00年にはルーマニアからコールタールの売り込みがきましたが、健康への影響の問題もあり、丁重にお断りしました。
ファイバー
fiber reinforced concrete
béton fireux
Faserbeton
スチールファイバー
steel fiber
SFRC
steel fiber
  reinforeced concrete
コンクリートに繊維質のものを混合して、コンクリートの強さを増す方法があります。よく用いられるのは、長さ3〜4cmの針状のスチールファイバーで、SFRCという略語があります。SFコンクリートあるいは鋼繊維コンクリート、繊維補強コンクリートと呼ぶこともあるようです。アスファルト舗装でもファイバーを入れることがあります。よく用いられるのは植物繊維で、要するに紙の繊維をばらした綿くずのようなものです。故紙から作られたものもあります。アスファルト舗装はアスファルトの量が多い方が耐久性がいいのですが、あまり多くすると、運搬しているうちにアスファルトが垂れ落ちて混合したものが分離してしまいます。この植物繊維を入れるとその表面積の大きさで多くのアスファルトを吸着するので、アスファルト量を多くできます。若干は繊維の強度も役に立っていると思いますが、アスファルトの増量というわけでなく、アスファルトを増やすために用います。この植物繊維の代表的なのが、ドイツの会社の商品名ですが、アボセルというやつです。ほかにも強度を増す目的のプラスチック系の繊維を用いる方法もあります。↓
アラミド繊維↑コンクリートの補強に使う高分子系の繊維としては一番強力なやつです。炭素繊維よりは伸びる性質があり、破壊じん性とか電気絶縁性が優れていますが、紫外線には弱いということです。正式名は全芳香族ポリアミド(aromatic polyamide)で、ナイロン(脂肪族ポリアミド)の一種だということです。炭素繊維は改めていうほどではありませんが、引っ張り強度が大きく、酸にもアルカリにも強いというわけで、シートにしたものを床版などに貼り付けて補強します。アラミド繊維に近い性質を持っていて値段も安いのがガラス繊維です。はく落防止用のシートなどに使うそうです。引っ張り強度はあまり強くないけどアルカリには強いビニロン繊維もはく落防止用のシートに使ったり、コンクリートに混ぜたりします。
エポキシ樹脂
epoxy resin
熱硬化性樹脂の一種で、接着性や耐水性がよアルカリにも強く、硬化するときの収縮が少ないという優れもので、コンクリートの補修のときにひび割れに充てんしたり、シートの接着に使います。どろどろの軟らかいのから、パテ状までいろんな硬さのが作れます。比較的やわらかいのを使ったのが熱硬化性アスファルトです。熱硬化性というだけあって、低温のときはなかなか固まりません。低温でも固まりやすいののが熱可塑性樹脂アクリル樹脂で、冬場でも使えますが、エポキシに比べて硬化収縮が大きく、曲げには弱いところがあります。ポリエステル樹脂は低粘度で硬化も速い、強度もあって低温でも使えますが、酸には強いがアルカリには弱いという特徴があります。ポリウレタン樹脂は、可とう性、つまり、折り曲げるような力がかかっても壊れない性質が優れているほか、摩耗にも強く、表面保護工法とか、目地剤、防水材としてよく使われます。雨の日には、補修などしないのが常識ですが、ウレタン系の樹脂は水と反応する性質があり、降雨のときの施工は避けます。フッ素樹脂はフライパンなどに塗ってあるやつですが、耐候性がすごくて、水をはじいて、汚れもつきにくい、といった特長がありますが、値段が高いのが欠点です。摩擦係数が低いのも特徴でハイパーホッケーの台にも使われます。特に耐候性が要求されるときかと、汚れを嫌うところに使います。シリコーン樹脂は、固まるとゴムみたいになるもので、家庭でも風呂場の水回りの目地などで使われています
FRP(繊維強化プラスチック)繊維を補強材として使ったプラスチックです。樹脂としてはエポキシ樹脂↑やポリエステル樹脂↑が使われます。繊維としては炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維などか使われます。
ねつこうかせい
熱硬化性
thermosetting
熱硬化性アスファルト
thermosetting asphalt
熱可塑性
thermo plastic
enrobé
 bitumineux thermique

熱可塑性
thermoplasticité
Wärmeplastizität

ウレタン樹脂
urethane
加熱すると硬くなる化学反応を起こす性質のことです。この性質を利用したバインダとして熱硬化性アスファルトがあります。これはエポキシ樹脂↑を加えたものですが、熱硬化性を有する樹脂としてほかに尿素樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂などがあります。加熱すると硬くなるのではプラントで練れないということはなくて、いったんは軟らかくなって、さらに高温が続くと硬くなります。一度硬くなると、再加熱しても軟らかくはなりません。フェノール、エポキシ、ユリア、アクリル、ウレタンとかがそうです。反対に加熱するとぐにゃぐにゃと軟らかくなる性質を熱可塑性と言い、アスファルトも熱可塑性です。ほかにもポリエチレン、ポリスチレンなど数多くあります。熱可塑性は可塑性でも、熱可塑性エラストマーとか、熱可塑性樹脂、熱可塑性プラスチック(樹脂をプラスチックと言い換えただけのことです。)とかいうのがあります。熱可塑性エラストマーは、常温ではゴムみたいで、しかも加熱するとプラスチックと同じように成型したりできます。スチレンブタジエン系、オレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系が4大TPEと呼ばれるもので、ほかにも塩化ビニル系、ポリアミド系、フッ素ゴム系などがあります。熱可塑性樹脂は一番ふつうのもので、熱すれば軟らかくなり、冷えると固まるものです。熱可塑性がつく樹脂は何度でも熱すれば軟らかく、冷えれば硬くなります。
りゅうどちょうせいこほう
粒度調整工法
mechanical stabilization
stabilization
  méchanique

mechanische
 Bodenverfesigung
何種類かの骨材や土を混合して、敷均して締固めて路盤を作る工法です。材料の混合は普通、中央プラント混合方式で行います。この工法用にあらかじめ調整した材料があります。粒調砕石粒度調整スラグなどがそうです。粒度調整工法は、骨材の撒布順序や、敷均し方法が面倒なマカダム工法や骨材の配置が最適になるように、人力で並べるテルフォード工法などと違って材料がちゃんと混ざっていればよく機械化施工に適しているため、現在はほとんどがこの工法です。