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メールマガジン013号 白村江の読み方

 インドのひな祭り、Navaratriの紹介から始まって、世界の祭りとか文化の紹介をと、手始めに一番近い韓国からと、ハングルは読めないので、英語で紹介されているものから韓国のいくつかの祭りを紹介したのは大分前のことです。
 ところが地名が英語では、さっぱりどこだか分からず、何とかネットで検索して漢字名は推定できても、今度はそれが地図上のどこか?知りたくなって、今度は地図をネットで探し出して、どうせなら、地名をクリックすれば地図が表示つれて、その地名がどこにあるか分かるというのを作ったのも、もう3年前です。こういう仕掛けのサイトはあまり無くて、毎日、300人前後が利用されています。
 その続きで今年、6月にソウル特別市の地名と地図検索のページも作って、これも毎日、100人前後の人が利用しています。では続きで、釜山の地図も、と考えて少しずつ作業しています。英字表記とカタカナ表記、漢字表記を並べて、どれからでも検索できるようにと考えていますが、元の地図に漢字表記しかないもの、カタカナ表記しかないもの、英字表記しかないものがあって戸惑います。
 漢字表記のみのものはネットで検索すればわりと容易に英字、カタカナ表記がみつなります。もっとも日本人も含めて外国人の勝手読みがあって、いくつかになりますが。英字表記は、発音としての英字と、Busan Harborのように英語表記があります。しかし、なかなか見つからないものもあります。上海錦江城というレストランが地図に出ているのですが、これの読みを探していたときだと思います。
 中国のサイトで白村江というのが出てきました。錦江は私の作った韓国の地名検索でも錦江という川がありますが、その河口近くです。ここで横道にそれて、これは確か昔、ウスキエの戦いと教わったと思ってウスキエで検索してみましたが、出てきません。白村江で検索すると、ハクスキノエ、今はハクソンコウと教えているといのが出てきました。
 ハクソンコウは音読みで分かるとして、ハクスキノエは白が音読みで、スキはかつての百済での村を意味する訓読み、これは hakusukinoeで検索しても英語のサイトで kun-yomiであると出てきますが、その後に助詞の"ノ"が入って、その次が日本風の訓読みでエ、これはいくらなんでもデタラメすぎるように思いました。ついでに調べると、スケートの村主章枝さんのスグリは goo辞書で、『「すくり」とも。古代朝鮮語「スキ(=村)」「ニリム(=主)」に関係があるか〕古代の姓(かばね)の一。韓・漢からの渡来人の統率者に与えられた。』とあります。
 そこでいろいろと調べているうちにハングルのサイトに出てきて、これはまったく読めませんが、百村江と大宰府、天智天皇、百濟の里、南郷村などの漢字が読みとれます。そこで南郷村と百済で検索すると[南郷村商工会]プロローグというサイトが出てきて、[南郷村商工会]プロローグというサイトが出てきて、白村江の戦いで「唐と新羅の連合軍により滅ぼされた朝鮮半島の古代国家、百済国の王族達が日本に亡命し、やがてこの地に流れ住んだ。」という伝説があることがわかりました。
 この南郷村は臼杵郡にあるのです。ウスキ郡、これはひょっとすると覚え違いではないかも知れない?と臼杵の語源を調べてみると、臼杵市のホームページに市にある古墳の石人が臼と杵を重ねたような形をしていたので、ウスキネさんと呼ばれていて、それが由来だとの説明が出ていました。これで私の探索は潰えたことになりますが、まだ諦めません。
 石人というのは九州北部、島根県など韓国と近い地方にのみ見られる石の埴輪で、臼杵市の場合は頭が無くて、胴体が臼で足が杵に見えなくもありませんが、よそではすべて頭があります。ウスキネさんは後の世に頭が何らかの事情で無くなってからのことだろうと見当をつけました。探しているうちに、アイヌ・縄文語地名として
 宇佐湾 ウサ us(-a)  湾(臼が座っている)
 臼杵市 ウスキ us-ke 湾の所
というのが出てきました。
 さてはアイヌ語だったか、待てよ、すると百済語とアイヌ語が近縁だったということか? 百済の日本での読みは日本ではクダラですが、韓国ではペクジェとかで、クダラに相当する読みは失われています。調べてみると、12世紀以前の古代朝鮮語の発音に関しての資料は皆無に近いのです。
09/07/31 偶然、その時歴史が動いたの記事を見つけました。韓国の教科書では「ペクチョンガンチョンツ」「ペクガンチョンツ」が「白村江戦闘」「白江戦闘」と韓国風の音読みになっているそうです。白村江という地名は今はないのだそうです。 1989年に李寧煕さんが「もう一つの万葉集」を発表して、古代朝鮮語なるもので万葉集を解釈して、万葉集は実は世界にも珍しい猥歌集だということにされていますが、その李寧煕さんは「古代朝鮮語を知るためには日本語を勉強するほかない」と言っています。何とも奇妙ですが。
 日本語と韓国語は文法はほとんど同じということですが、同音同意の言葉は皆無に近く、百済の発音を見ても違いすぎます。李寧煕さんが勉強すべきなのはアイヌ語かも知れません。そこでアイヌ語の文法をネットで調べてみましたが、かなりのところ、助詞もあって日本語の文法に近いことが分かりました。どちらかというと朝鮮語の方に近いようです。主語の次ぎに助詞の「は」は必要がなく、「私行く」でいいようです。これは日本語でも日常語では「私行って来る」が当たり前ですけど。
 ひょっとすると、万葉集の「あおによし」、「たらちねの」などの日本語としては意味を理解できそうにもない「枕詞」がアイヌ語、もしくは古代朝鮮語で解釈できるのかも知れません。枕詞は万葉集以後は消えてしまいますが、万葉集に収録されるような和歌を詠むほどの知識人、皇室関係の人は、これらの言葉に通じていて「枕詞」を単なる約束事としてではなく、その意味を知って使っていたのではないでしょうか?

佐藤渡辺サイトの近況
 06年9月の月間の画像を含まないページビューでのヒット数は457,058と先月からさらに2万近くの減です。低落傾向が続いています。何が原因かというと建設用語中辞典、世界の文化、日本の文化関連で競合サイトが次第に力をましてきたことがあるようです。本業の方のページへのアクセスは減っています。実は佐藤渡辺のHPには旧・渡辺組のサイトをベースにしたサイトと新規まき直しで刷新したサイトが06年2月から併存していました。
 この旧サイトと新サイトですが、どうも検索エンジンに対しては旧サイトの方が優位で、トップページからは旧サイトに行く方法はないにもかかわらず、旧サイトの方がヒット数が多いという状態が続いていました。旧サイトと新サイトでは微妙に記述内容が違ったり、旧サイトに有って新サイトには無いページがあるなどして、電話での質問などで話が食い違うことがあって、今月はじめに新サイトに来た訪問者を新サイトに強制的に転送するようにしました。その関係で本体も減った可能性があります。
 検索エンジンは9月に Googleが Yahooを逆転して、地位を不動のものにしつつあるようです。MSNは先月だったか表示を改悪して、私の使っているブラウザではスクリプトを有効にすると表示が乱れて役立たずでしたが、最近はちゃんと見えるようにしたようです。

家の庭はブロッコリーが 3つ、カリフラワーが 2つ、食べ頃になりました。鳥が来て葉っぱを食べて、丸裸にしそうです。家内は、ブロッコリーの脇芽ができないじゃないか、と怒っています。
06/12/21発行 170部 先月±0部

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