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 カレヴァラは世界最大の叙事詩と言われています。誰の作かは詮索しようもないくらい、古いもののようで、各地で語り部が部分、部分を伝承して、無数のバリエーションを生じていたものを、ロンルート Rnnrotという人が1828年から1939年の間、8回にもわたって長期の収集の旅をして、ある程度、つじつまが合うようにまとめたものです。
 ここで参考にしているのは、主として下記のサイトですが、ロンルートのカレヴァラとは必ずしも一致していません。どうもこのサイトの作者は異説・カレヴァラにこだわっているようなのです。内容的にはカレヴァラの中とほぼ、一致しているのですが、部分を取り出して、しかも端折って要約版みたいなところもあり、また、順番は、まったくの順不同という感じなのですが、世に言うカレヴァラの順番に並べ替えてみました。

http://www.finnishmyth.org/

サムポ略奪

ヴァイナモイネン 船出

色のない舟が横たわっていた、
バイナモイネン、赤く塗った、
へさきは金箔で飾った、
その上に銀を重ねた、
そして、あくる朝、
明けて間もなき朝、
舟を水に押し出した、
波の間に百人乗りを。

by Nils Hedlund
 サムポはどうも金や塩、食べ物などが自由に出てくる,ひき臼のようなのです。それなら日本にもありましたよね。
 サムポがポホヨラにあるので、ポホヨラは富み栄えます。イルマリネンが妻をなくしてふさいでいるところを、サムポを奪いに行こうと誘います。戦さ舟がちょうど、だれも使ってくれないと嘆いているのを見つけて旅立ちます。軍勢は歌で作り出します。途中でレミンカイネンが俺も行くと加わって、敵の兵士をヴァイナモイネンが歌で眠らせ、金庫の奥深くしまってあるサムポを、これも歌で鍵を開けて盗み出します。

魚の骨でカンテレを作る

 旅の途中で思わぬできごとに出会います。船が暗礁、いや、お化けカマスに乗り上げたのです。レミンカイネンやイルマリネンが斬りつけたのですが、だめです。ここでヴァイナモイネンが初めて剣を抜きます。斬りつけると何とか頭のあごの部分がとれました。その骨で彼はカンテレを作りました。楽器です。

by Nils Hedlund
 かくして持ち出したのですが、当然、ロウヒは怒ります。霧の娘に祈って行く手をさえぎらせ、海の妖怪・アイヨの息子のに船を沈めるよう、また、ウッコには大風をおこすよう、祈ります。おかげで、せっかく作ったカンテレも海に落ちて、海の神、アハティは大いに喜びます。
  サムポを運び出す

そこで、年老いたヴァイナモイネン、
二番目は、鍛冶屋のイルマリネン、
三番目は、元気なレミンカイネン、
大事なサムポを運んでゆく、
ポホヨラの石の山から、始まって、
銅の丘の通り抜けて、
そして、船のところまで、運んで、
船の中へと、積み込んだ。
絵柄入りのカバーに包んで、
船を水の上に押し出して、
波の間に百人乗りを。
しぶきを上げて船は水の上に、
波の間に船は傾いた。

 それでもダメとなると、軍勢が追いかけてきます。ヴァイナモイネンが歌で暗礁を作ったりして防戦するのですが、ロウヒが怒り狂って怪鳥・グリフィンになって、何百人もの兵士を背中に乗せて襲いかかり、船にのしかかって沈みそうになります。そこで、ヴァイナモイネンが船のかいで、怪鳥の爪をぶったたくと、一本を残してこなごなになります。怪鳥はどしんと落ちて、一本の爪でサムポをつかみ取ろうとするのですが、取り落としてくだけてしまいます。いくつかの破片は海に沈み、それからというもの、海は豊かになりました。カレヴァラには書いてありませんが、海が塩辛くなったのはそれ以来だという異説もあります。

白樺でカンテレを作る

 冒険を終えて、あるとき、焼き畑を歩いていると白樺の木が泣いていました。なぜ泣くのかというと、「夏になると牧童たちが帯をはぎとり、女たちはサウナのバスタを作るために枝葉を切り取る」というのです。ヴァイナモイネンは、泣くことはない、といって、何のことはない、切り倒して、カンテレの胴にしてやります。そのとき、乙女の髪の毛を五本もらって弦にしました。これで構造が分かってきました。琴のようなもののようです。ハープと訳してあるサイトもありましたが、弦が五本では淋しすぎます。日本にもカンテレ同好会があります。五弦のものもちゃんとあります。最近のものはハープみたいな形のもあります。

ロウヒ、太陽と月を隠す

 ロウヒの怒りは解けません。あるとき、太陽と月を岩の中に隠してしまいます。そこでイルマリネンが頼まれて、ほいほいと作って木のてっぺんに取り付けるのですが、失敗です。ヴァイナモイネンが岩をこじあけようとしても歯が立ちません。また、怪鳥になって飛んできたロウヒがイルマリネンに何を作っているのだと聞くので、しらぬ顔をして、ロウヒを岩に縛り付けるための首輪だというと、驚いて、太陽と月を出してやりました。

ヴァイナモイネン去る
 この最後の話は明らかにキリスト教以後の付け足しです。話はこうです。マリヤッタという娘が羊の番をしているとき、木イチゴが彼女に呼びかけて、実をたべさせますが、そのため、処女懐胎します。お産のときは、普通はサウナでするのですが、母は怒ってよそに行け、といいます、ようやくのことで、馬屋にたどりついて、そこで、馬の息をサウナ代わりにお産をします。半月たって洗礼を受ける段になって素性がわからないと、一悶着あり、ヴァイナモイネンが賢者として判決するのですが、洗礼を認めないようなことをいうと、この生後間もない子が、何やらヴァイナモイネンの過去の罪を指摘して、ぼけ老人呼ばわりします。
 そこでヴァイナモイネンは恥じて、歌で銅の舟を出して、去っていくのです。
 

時は過ぎる、日々は進んでいく、
そして、私が再び必要になることもあろう、
必要なら帰りこよう、待ち望まれ、探し求められるなら、
新しいサムポを作り、新しいカンテレを作りに、
新しい月を動かすために、新しい日を変えるために。

そして、最後は作者の創作です。

ヴァイナモイネン、老いてなお、毅然たる、
永遠の歌い手、お前様は歌で争いなさる、
ヴァイナモイネン、時はいたれり、帰りなされ、
今こそ我らは望む、お前様の歌声を、
いまどきの神様たちは、腕力で戦いなさる、
戦いに明け暮れじゃ、キリスト様もアラー様も、
今こそ新しいカンテレを、新しいサムポを、
ヴァイナモイネン、お前様の甘美な歌声を、
我らが世界を破滅させる前に、
神様たちが天地を奈落の底に沈める前に。

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