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2005年度・AAPT・アスファルト舗装技術目次へ
技術セッション 11

Trace Elements in Asphalt Cement (Bitumen) and Asphalt Cement (Bitumen) Leachate: Results and Comparison of Analytical Techniques

アスファルト中の成分追跡と成分の溶出: 解析技術の比較

Anthony J. Kriech, Linda V. Osborn, Joseph T. Kurek, Andrea, C. Moberly, Art Stockburger, and Larry Kovar

Abstract

 すべての解析法には長所と欠点があるが、アスファルトセメント中の金属の追跡は、その複雑で様々な化学成分のゆえに特に冒険的なものである。本研究では米国で用いられるアスファルト一般を横断的にみるために、SHRPで規定するアスファルトを4種類、アスファルト・ルーフィングに用いられているもの 4種類について調査した。
 これらのアスファルトそのものを中性子放射化分析(NAA: Neutron Activation)と蛍光X線分析(XRF: X-ray Fluorescence)で直接的に分析し、また、燃焼させて蒸解[温浸](化学用語です)して高分解能誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS: Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry)で分析した。
 アスファルト中の検出レベルに達する元素はバナジウムが323 ppm、鉄が 24 ppm、ナトリウムが 28 ppm、亜鉛が 2.5 ppm、モリブデンが 2.5 ppm、チタンが 1.0 ppmで、その他の元素は 1 ppm以下であった。
 また、同じアスファルトを EPA(環境庁)のSW846-1311 毒性物質溶出試験法で試験してから ICP-MSで分析した。すべての溶出の可能性のある金属は 0.07 mg/Lであった。規制されている元素で検出されたのはクロム、バリウム、および鉛であったが、飲用水の最大汚染許容量の1/4以下であった。

 アスファルト中の有害物質の溶出可能性について調べたもののようです。とにかく30種類以上の金属類がアスファルト中には存在しているようです。金も極微量ながら存在するようです。これが有害という結果になっていたら大変な衝撃になるところです。アスファルトを極低温にして粉砕するとか、ややこしくい試験です。