トップページ建設用語中辞典(英仏独和)技術資料・目次佐藤渡辺通信スパム紹介(日記)
世界の文化国名・国旗の由来日本の文化自治体リンク(県・50音別)アクセス解析・公開作者のページ(更新状況)

2004年度・AAPT・アスファルト舗装技術目次へ
技術セッション 02

The Need for Inducing Shear Instability to Obtain Relevant Parameters for HMA Rut-Resistance

加熱アスファルト混合物のわだち掘れ抵抗性の関連するパラメータとしてのせん断不安定性の考え方の必要性

B. Birgisson, D. Darku, R. Roque, G. Page

Abstract

 安定度不足によるわだち掘れは加熱アスファルト舗装の損傷の主要なものである。これは締め固めた混合物の構造特性が交通荷重下において表面付近での限界の応力に抗しきれないために発生する。わだち掘れに対する不安定性には表面付近での大きなせん断応力と、拘束が十分でない場合が含まれる。
 混合物のレベルでは、不安定性によるわだち掘れは骨材の並びの再構成で説明される。本論文では混合物のわだち掘れに対する抵抗性の関係するパラメータを求めて、混合物の不安定性なるものを導き出すことが必要であろうという観点を示すものである。
 研究では、せん断力計測のできるスーパーペーブ・ジャイレトリー・コンパクタで、締め固め角度を変えられるものを用いた。混合物の締め固めは、舗設直後の現場での空隙率に相当する、7±0.5%の空隙率になるよう行った。続いて行ったのはジャイレトリー角を1.25°から2.5°に増やしてせん断応力を大きくすると骨材の並びが再構成されるが、そのとき、混合物の違いを明確にするパラメータを計測することができる。
 31の空隙率、骨材特性などの異なる混合物を試験した結果は明確に三つのパターンに分かれた。
a)もろく破壊する挙動、b)混合物が骨材の並びが変わることによって一度ゆるむと、再度、安定な骨材のならびになることのない、塑性の挙動
c)最良の場合としてもろい挙動も塑性の挙動も興らない挙動。
 わだち掘れに対する抵抗性の関係するキーとなるパラメータを特性した。この新しいパラメータを用いて、わだち掘れの可能性を評価するための枠組みを開発した。 予測したわだち掘れ性とAPA↓による、わだち掘れの予測と実際のわだち掘れ量とを統計解析して、提案した枠組みの有効性を確認した。結果から提案した枠組みは混合物のわだち掘れの可能性の評価の指標となりうることがわかった。

 APAつまり、Asphalt Pavement Analyzerは、ホイールトラッキングの一種です。写真をクリックすると大きくなります。一番左側が APAです。15 cmのジャイレトリーコンパクタで供試体を作れます。長方形でもかまわないようですけど。全体に外国のは供試体が小さいようです。フランスのはえらくコンパクトに出来ています。NCATの資料で pdfですが、ハンブルグ式、フランス式などの供試体寸法、長所、短所が示されています。その他の試験機についても比較表があります。