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技術セッション 01

Linear Viscoelastic Limits of Bituminous Binders

アスファルトバインダの線形粘弾性限界

Gordon D. Airey, Behzad Rahimzadeh and Andrew C. Collop

Abstract

 材料の工学的供用性を予測するためには、その応力-ひずみの挙動を理解する必要がある。通常、これは実験室で応力制御、または、ひずみ制御のもとで試験することによって達せられる。アスファルトは粘弾性材料であるので、その供用性は載荷と温度の時間(あるいは速度)を考慮した試験方法と解析手法によって評価しなければならない。このほか、非線形の応答、特に粘弾性材料のそれは実験室で評価し、実用的な工学的な問題のモデル化することは極度に難しいため、通常は材料の数学モデルを簡単にするために、アスファルトの評価を線形粘弾性応答の範囲(つまり、小さなひずみの範囲)に限定するのがよい。
 一般的に従来のアスファルトバインダは広い線形範囲を持っている。しかしながら、改質アスファルト、特にポリマー分の多いポリマー改質アスファルトについては、より狭い線形範囲が想定され、線形範囲を超える部分に興味が示されてきた。このため、動的せん断レオメータを使用した、過程の範囲とポリマー改質アスファルトに関して一連の応力/ひずみのスウィープ試験が行われた。 これらの応力/ひずみのスウィープ試験の結果から、バインダの線形限界は当初の複素弾性係数の減少率の関数であるとされてきており、一連のLVE応力・ひずみ限界と複素弾性係数および位相角とが導き出された。
 これらの線形性の試験の結果から、気をつけて製造した改質バインダ(軟らかいアスファルトをベースとし、改質剤が多い)では、線形範囲はそれほど狭まらないことがわかった。 製造過程を修正した、可塑性の従来型のアスファルトは、低温度(高硬度で中程度以下の低位相角)で、2%から6%の間で、線形粘弾性限界値はひずみに依存するすることが示され、また、高温度(低硬度で高位相角)においては1.5から7 kPaの間で線形粘弾性限界値は応力に依存することが分かった。 熱可塑性ゴム(SBS, ポリマー改質アスファルト)は、低温度でのひずみに関わる限界値に加えて、高温度(低硬度)の50%から200%の間でポリマーペースの線形粘弾性限界値はひずみに依存することが分かった。高温度におけるSBSとポリマー改質アスファルトとのひずみ依存線形粘弾性限界値は、線形範囲が狭まり、弾性ポリマーが支配的な領域では線形限界が減少するということになる。