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技術セッション 11

Application of ROSAN High Frequency Laser Surface Texture Measurements to Control HMA Segregation

加熱混合物の分離を制御するためのROSAN高周波レーザ表面テクスチャ測定 (ROads Surface ANalyzer)の適用性

YMary Stroup-Gardiner and M. Law

 本研究は、レーザによる表面テクスチャ計測システム・ROSANの、様々なレベルの粒度のほか、骨材とアスファルト(フラッシュしている)の分離の検知および計測への適用性を示すものである。分離した領域と分離した領域との比(テクスチャ比)が判断基準として用いられる。この基準は、混合物のスティフネス、空隙率、粒度およびアスファルト量の統計的に差のある変化に基づいて定められる。また、この基準は買い手のリスク(間違ったものを正しいとするリスク)と売り手のリスク(正しいものを間違いとするリスク)とが等しくなるよう、わずかに修正される。テクスチャの変化は通常、粒度の分離の結果であるが、表面テクスチャの変化はまた、温度による分離のための密度の変化を示すものである。本論文で言う分離は、粒度の分離と温度による分離の両方を含むものである。どちらのタイプの分離がテクスチャの異常の原因であるかを見分けるには、破壊的試験(供試体を破壊するような試験)が必要である。
 1.17から1.56までのテクスチャ比は分離の程度が低いことを示す。分離の程度の低い領域の混合物特性は、分離していない混合物の70%から90%の間のスティフネスを持つものと想定できる。空隙率は0%ないし4%強であり、ふるい目は分離していない領域に比べて、一つ以上、すなわち5%以上粗粒であり、これにともなってアスファルト量は0.3%から0.75%少なくなっている。
 1.57から2.09の間のテクスチャ比は、中程度の分離であることを示す。このレベルの分離した混合物は分離していない混合物の50%ないし70%のスティフネスを持つ。空隙率は2%ないし6%増え、粒度はふるい目二つ以上、つまり分離していない混合物よりも少なくとも10%以上、粗粒で、これにともなうアスファルト量の減少は0.75%から1.3%となる。
 2.09より大きいテクスチャ比は高度の分離を示す。この領域の混合物は分離していない混合物に比べて30%以下のスティフネスとなる。このような領域から採取したコアはばらばらになりやすい。分離していない混合物に比べて、空隙率は4%以上大きく、粒度はふるい目で三つ以上、つまり15%以上、粗粒であり、これにともなってアスファルト量は1.3%以上、減少する。
 0.75より小さいテクスチャ比は細骨材リッチであるか、少なくとも低いレベルのフラッシュがあることを示す。フラッシュのレベルの高中低を判別する基準を示唆することはできるが、この問題に関するデータ数は限られている。
 これらの比に基づくテクスチャの基準を定めるための解析のアプローチは、まず最大粒径、4.75 mmふるい通過率および曲率係数と均一係数の情報に基づいた非分離の領域でのテクスチャを推定する予測式を定式化することであった。次に、この値を非分離のテクスチャの平均値として、これに、各種の分離レベルのテクスチャ比を求めるために各種の比を乗じる。ある与えられた縦断方向の軌跡における各レベルの分離のパーセンテージは各基準間に落ちるデータ数を前データ数で割ることにより推定できる。

 ROSANというのはROad Surface ANalyzerというのは車のバンパーに取り付けられるレーザ計測装置のようです。質疑を読むと、値段は2ないし2.5万ドル、それに解析ソフトが1万ドルくらい、50-60マイル時の速度で計測できるようです。AAPTの論文集はほぼ、完全と思える質疑の記録がついているのが特徴です。