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ひうちざい
火打材
strut, angle bracingm
angle tie, brace

aisselier, lien, cotrefiche
Kopfbiege, Kopfband,
Winkelband, Strebeband
梁、けた土台で互いに交わる隅の水平面に斜めに取りつける材のことです。火打板火打土台火打梁などがあります。橋梁などのストラットと役目は同じで、風とか地震に強くします。「火打ち材 由来」で検索して来た人がいました。確かに不思議な用語です。ネットで調べても見つかりません。想像するところ、火打ち石を火打ち金に打ち付ける角度から来ているのだと思います。火打ち石の正しい使い方を見ると火打ち石を火打ち金に、ほぼ斜め45度に打ち付けるようにこすりつけて火花をだすようです。銭形平次の奥さんが火打ち石をカチカチ鳴らして厄よけをして送り出しますが、火打ち材は一見は役目をしないようですが、地震、大風の際には実効的に厄よけの役目をします。
しんかべ
真壁core wall
mur de noyau
Kernwand
小壁
frieze
frise
Fries
心壁とも書きます。柱を外に出した壁のことです。柱が表に出さないようにした壁は大壁、あるいは大壁造りです。小壁というと鴨居↓の上の壁を指します。
かまち
框 chambranle
chambranle, membrure
敷居
sill, door sill, threshold
seuil, pas
戸や障子の周りの枠の縦方向が框、床の間の一番手前にある横の木もそうです。上がり框とよくいい、どれがそうかと言われると困りますが、床の間とおなじように玄関を入って一番手前にある横方向の木です。どれも見た目が気になるところで、木目のきれいな木が使われます。姿のいい石を上がり框に使うこともあります。鴨居の何たるかは180 cm以上の人なら当然分かっているでしょう。難しくいうと、引違い戸、引戸の開口部の上部にある溝つきの横材ですね。鴨居の由来を探して来た人がいましたが、一説には防火の呪い(マジナイ)のため水辺で生活する鴨の形につくったというのがありますが、そんな形のがありますかね?アイヌ語で神の居る所とか、鳥居が神鳥たるニワトリの居る所、つまり止まり木で、その類型というのもあります。防火の神鳥が鴨かも知れません。敷居は下にあるやつですね。
ぞうさく
造作
木造建築で室内の仕上げ工事のうち木材を使うもののことです。これに使う敷居、鴨居↑、床柱、天井板などの材料が造作材です。
なげし
長押
よくあるのは鴨居↑の横にちょっときれいな木目の板を飾りにつけた内法長押で、釘を打たなくてもすむように上端が溝になっていて、いろんなものを引っかけられるという実用的な面もあります。ほかに天井と壁が接するところに廻縁あるいは回り縁という板がありますが、そのすぐ下につけるのを天井長押、廻縁と内法長押の間につけるのを蟻壁長押というそうです。長押の由来を探してこのページに来た人がいましたが、役に立たない建築用語辞典に説明があります。
のみこみ
のみ込み
窓枠などの枠にガラス板とかをはめ込む場合、枠に食い込ませて見えなくなる部分の寸法のことです。糊代みたいなものです。
かかりしろ
かかり代
梁とかを載せる場合の下の支持台に引っかかっている部分の寸法です。部材を組み合わせるのに、後からはめ込む部材がうまく入らないことがないように少し余裕をもって開けておく場合があります。この余裕が逃げです。逃げは無くてすめば、無い方がいいようですが、冷房機とか冷蔵庫でもいいですが、それ専用の空間を作る場合に、キチキチに作ってしまうと入れたは良いが取り出しはできないといったことが起こります。この場合は空き寸法を設けます。

普通、柱は壁から少し突き出していますが、その突き出しの寸法のことです。家の外壁から屋根の軒先までの寸法は軒の出、庇の先までの寸法は庇の出ということになります。
かいだか
階高
一階の高さ、つまり床面から上の階の床面までの高さです。床高というと地盤面から床面までの高さということになります。建築基準法で45 cm以上と決まっています。私が昔住んでいた官舎は地面すれすれに畳面がありましたが、湿気が来ますし、何よりも寝ていて外を歩く人の足音や声が頭の上から聞こえてくるのは気味の悪いものです。F.L.というのはフロアラインの略ですが、床面の標準の高さです、どの階にもあります。G.L.(GL)というのはグランドラインの略で建物の高さを計る基準となる地盤の高さで通常は敷地地盤面の平均の高さです。ほんとは GLはクラウンドレベル Ground Levelなんだと思いますけど、ground lineとする用語解説が多いようです。グランドラインは図面上で、この高さを地盤高とするという線でしよう。別に混乱はしないでしょう。
やりかえし柱と柱の間の鴨居のように、ある間隔の中にほぼ同じ長さのものを取り外しもできるよう、柱に溝を切っておいて、そこに端を押し込んでから、全体をはめ込んで、少し戻してぴったりさせる方法のことです。逆の手順で取り外しができます。
カーテンウォール
curtain wall
建築において、荷重は主として柱で受け、壁はそれ自体の重量だけを支えるような建築方式です。帳壁(ちょうへき)、間仕切り壁も同様のものですけど、近代建築ではカーテンウォールということになります。帳壁はカーテンウォールの訳語らしいですけど意味が分かりづらいですよね。
こけらぶき
柿葺
こけら板
shingle bardeau
Dachschindel
薄いこけら板(巾15cm x 25cm内外)を使って屋根を葺くことです。土居葺(どいぶき)と同じです。
どうぶき
銅葺
胴版葺の屋根を探してこのページに来た人がいました。検索エンジンは胴と版、葺、屋根がどこかにあれば検索結果として表示しますが、実際にはありません。正しくは銅葺のようです。古い神社やお寺の屋根が淡い緑色で風情を出しているのは、この銅葺です。緑色は銅が水と炭酸ガスと結びついて塩基性炭酸塩になる一種の錆びです。これが出来ると保護膜になり、非常に耐久性があります。緑青色になるまでにはかなりの年月がかかります。最近では数時間で緑青ができる薬剤もあるようですが。緑青は毒ですが猛毒というほどでもないようです。ネットで探すと溶けないから体の中を通り抜けるだけで大丈夫とか、草餅などの色づけに使った例があるとかありますが、ほんとかな?と思います。ネットでは腐食に弱いというのも出てきます。これは新品のピカピカの時は手でさわって汗がついたりすると、そこだけが黒ずんでしまいます。年月を経れば金ピカの胴色からやがては黒ずんできて、次に緑青が出来てくるわけで、全体としては腐食に強いと言っていいと思います。
ほんがわらぶき
本瓦葺き
神社やお寺の瓦は重々しく見えます。あれは普通の平瓦と丸瓦を交互にならべた葺き方です。本葺ともいうそうです。
じかわらぶき
地瓦葺
その地方で産する日本瓦で屋根を葺くことです。地瓦にはもう一つ意味があって、鬼瓦などの特殊な形をした役瓦以外の普通の瓦という意味で、たいていは桟瓦ということになります。
まばしら
間柱stud
tournisse Stnder
建物の上の重さを支える柱ではなくて、ただ壁をつくるための骨組みとしての柱です。造園植栽関係でも間柱という言葉があります。これも形をつくるだけのものです。
くだばしら
管柱

胴差し
girt, flush girt
Rieger

木造の2階建以上の場合に、上まで一本で通さず、土台から胴差しという上の階と下の階との間に設ける柱から柱までの桁まで、胴差しから軒桁までというように、各階ごとに設ける柱です。管柱を使わずに一本で上まで通す柱は通し柱、または建登柱(たてのぼせばしら)です。通し柱を使わずに管柱だけを使って2階建てを建てるのをお神楽といいます。2階を建て増しすると必然的にそうなります。一般的にすでにある建物の上に継ぎ足して建てるのもそうです。言葉だけでは分かりにくいという方はインテリア図鑑の軸組構法を参考にされるといいでしょう。
はめ
羽目
panel, lining, sheathing
panneau
Schild, Fllung

羽目板
panel board, siding
planche de revtement
Schildbrett,
Fllungsbrett
下見↓のように重ねずに平らに張りつけた板張り。羽目に使う板が羽目板です。その張り方にもいくつかあって、合い抉り(决り)張り、本実張り、矢筈張り、大和張りとかがあります。サイディングとカタカナでいうと、最近、家の外壁によく見られる金属板や石膏ボードのような板のことです。sidingの訳は羽目板とか下見板↓です。
したみ
下見

head face, header
小口
header
木造建物の外壁の横に張る板の張り方で、水が入りにくいように、少しづつ重ねて板の小口、小面(端の断面)が下から見えるものを言います。それに使う板が下見板です。そういう板の張り方が下見板張りです。がらり↓の隙間のないものという感じです。この場合は羽重ね(張り)というらしいです。下見板の張り方にもいくつかあって、南京下見張り(鎧下見、イギリス下見)、押し縁下見、ドイツ下見などがあります。押し縁は南京下見を押さえたものです。ドイツ下見は合抉りみたいな感じですが、隙間を開けて少しだけ下の小口が見えます。小口は普通は小さい方の断面を指します。石材では小面(こづら)という言い方もあるようです。
こぐちまき
小口巻き
木造建物で屋根を支える垂木や、切妻屋根の桁は小口↑が露出します。風雨に晒されて腐植したり、見栄えが気になるところです。塗装で防ぎますが塗り替えが必要で、半永久的に防ぐには銅板のような腐植しにくい材料で覆ってやる方法があります。これが小口巻きです。
がらり
ルーバー
louver paralume
Lichtraster
ジャロジー
jalousie
カシャカシャのブラインドみたいに斜めに板を間をすかせて並べたものです。時代劇などで勝手口のがらりの戸をガラリと開けて浪人ものがヌッと出てきたりします。台所などではかまどの煙がこもるのを防ぎ、多少は光ももれてくるというわけです。高速道路のトンネルの入り口などでは、手前から屋根を設けてルーバー というのを天上屋根につけて、急に暗くなるのを調節してドライバーの目を慣らすようにしますが、これも同じような構造で、角度が調節できたりします。洋風の窓で、ガラスの厚いのをがらり風に並べて、これが角度を変えられて窓だか、ブラインドだか?という感じのものがありますが、ジャロジーと呼ばれるようです。元はフランス語で、ジャルージというのが正しそうです。
きりづま
切妻(屋根)
gable roof
寄棟(屋根)
hip roof,
hipped roof
差し掛け屋根
lean-to
きりづま、が正しい書き方ですね。屋根の形の一つです。2枚の板を並べただけのシンプルな形式です。切り落としたような△型の断面の側が妻(側)で、屋根の断面の妻側をけら羽といいます。妻側に直角方向の側は夫側ではなく、桁側(けたがわ)とか平(側)(ひら)といいます。家の入口が妻側にあれば妻入り、平側にあれば平入りということになります。四方から上に向かって寄せるようにしたのは寄棟(よせむね)、あるいは寄棟造り、真四角の建物を寄棟にすると方形造り、あるいは宝形造り(ほうぎょう)、地方によってはこの形だけを寄棟というらしいです。この場合、方形でないのは小棟造ということになるようです。というのはてっぺんの水平な部分のことで、寄せ棟で、四方にできる尾根の部分は下り棟です。寄棟の途中から切妻に切り替えたのは入母屋造りです。切妻よりさらにシンプルなのが片流れ(屋根)です。片流れは天井にもあって片側が上がっているのを片流れ天井といいます。勾配天井(lopsided ceilingともいうようです。切妻の場合は切妻造りとはあまり聞きません。造りというほど手が込んでいないということかも知れません。屋根は角度の変わる合わせ目が水に対して弱点になるので、その点では切妻がいいらしいです。シャープで軽快な感じもあります。寄棟は重厚感があり、実際、構造的にも強いということです。斜め水平方向に梁があるからでしょう。入母屋は神社などはそうですが、格式のある感じです。こうした屋根は建物を形作る主要な大屋根ですが、壁からさしかけるようにして突きだした屋根は小屋根です。切妻の端の角をそぐように部分的に寄せ棟にしたのは袴腰屋根(はかま腰屋根)、あるいは半切妻屋根です。切妻の壁の上の方には屋根裏の通風のためのがらり↑がよく設けられます。入母屋では切妻のけら羽破風、あるいは破風板という飾りをつけたりします。片流れで住宅を作ると片方がずいぶん高くなるので、屋根に開口部を設けて部屋をつくるのが普通のようです。流れでいうと寄棟のようなのは四方流れということになります。北海道でよく見られる将棋の駒のようなのは?腰折れ屋根と呼ぶそうです。いや、最近ではマンサード屋根というのが、かっこいい言い方です。と思っていましたが、腰折れが寄せ棟風になったのがマンサードのようです。フランス語:mansardeです。ほんとはマンサールでしょう。マンサルデ:mansardになると、そこに作った屋根裏部屋(英語だとgarret)です。大きな切妻屋根の上に小さな屋根が乗っているのがありますが、あれは越し屋根で明かり取り、通風の役目をします。寄せ棟に上に切妻が乗っかっているのはしころ(錣)屋根です。やはり通風が目的でしょう。錣葺きともいうようです。兜のしころから来た呼び名のようです。切妻の片方が短くてオイデオイデをしてるようなのは招き屋根で、それに差しかけ屋根が付くと下屋付き招き屋根らしいです。切妻が途中で小さく切り替わるのは棟違い屋根です。屋根がまっ平らなのはコンクリート建築でよくありますが、陸屋根(りくやね、ろくやね)と呼ばれます。のこぎり屋根は工場などでよく見るやつです。バタフライ屋根というのもあるようです。
やねふせず
屋根伏せ図
(伏せ図)
roof top plan
屋根を真上から見た平面図です。雨水の流れが分かるように勾配を付記するのが基本ですが、そんなのが無くても伏せ図です。
のきがわら
軒瓦


roof tile
tuile
Dachziegel, Dachpfannen

瓦には使用場所によっていろいろなものがあります。和風屋根の場合ですが、普通の和瓦があって、てっぺんの部分には棟瓦、その両端には鬼瓦、軒先用のが軒瓦です。そのほか、けら羽↑ではけらば瓦、これは雨が吹き込まないようになっています。、四隅にも隅瓦、これも切妻と寄棟とでは形が違ってきます。それぞれのタイプに様々なバリエーションがあります。葺き方にも何種類かあります。最近の標準的なのは引っかけ葺きで、引っかけるための突起のある瓦(桟瓦(さんがわら)、和瓦の代表になっています。)を瓦桟(かわらざん)という板を、野地板↓の上に瓦の間隔に打ち付けてあって、それに引っかけていくものです。この方式は比較的に新しいもので、私の育った田舎では土葺き (つちぶき、どぶき、べとぶき)といって、粘土で瓦を固定していました。下から粘土を練ったのをひょいと上に投げ上げると屋根職人が器用に受け取る姿がみえたものです。この場合も土を止めるための桟が90cm間隔ではありました。水を使うので湿式工法とも呼ばれるようです。荒っぽいのは桟など設けず、釘だけでとめていくのもあるようです。瓦の語源をネットで調べるとサンスクリットのカパーラというのが多数出てきます。どうも仏教とともに来たようです。広辞苑に梵語 kapalaからか?となっているのですね。中国、百済と経由して瓦博士が当時の先端技術を伝えたようです。588年のことだそうです。ですが、瓦の発音は中国でも韓国語でもワ(大統領府の青瓦台はチョン・ワ・デのようです)で今一つ納得がいきません。韓国は百済以降は中国の支配下にあって中国に右に習えだったのかも知れませんが、日本だけに原音に近いものが残ったということになります。中国は何でも中国で発明したと言い張るくせがありますからカパーラという発音は消えたのかもしれませんが。kapalaを深追いしてみると、シバ神が血を飲むのに使う人の頭蓋骨で作った盃のようです。ちなみに瓦の英語はtileです。床も屋根も同じというのは納得できませんが、研究社の辞典ではそうなっています。瓦のように少しずつ重ね合わせて使う材料の場合に一枚の瓦でどれだけの幅が実際に葺けるのかを働き寸法という重なる部分を差し引いた寸法で表します。これで瓦が何枚必要かわかるわけです。重ね合わせのある材料では共通した言い方のようです。
のじ(いた)
野地(板)
屋根瓦の下にある板です。その下を5-6cm角の垂木(たるき)↓が支えます。裏板という言い方もあるようです。
むねあげ
棟上げ

軒桁、母屋
purlin
Dachpfette
垂木(たる木)

上棟式、地方によっては建前という言い方もあります。建まえには別の意味もあります。うちの家の棟上げでは、骨組みがだいたい出来上がったところに、棟木という骨組みの両側の屋根の形を作る小屋組の間に渡す太い梁を、人力でてっぺんまで持ち上げて、あらかじめ、開けておいたほぞなどにかみ合わせて、掛矢で打ち込んでいましたが、かなり危ない光景でした。この棟木と平行に軒桁、補助に母屋(もや)という桁などが渡され、これらと直角に垂木(たる木)が渡されるわけです。母屋は、主たる建物である主屋という意味にも用いられます。右の図をクリックすると大きい図がでます。それでも分かりにくいという方はインテリア図鑑の軸組構法を参考にされるといいでしょう。
はり
girder, beam
poutre Balken, Trger,
Balkentrger

片持梁
cantilever,
cantilever beam

bras en porte--faux
 cantilever

Kragarm, Ausleger
梁のことなど用語辞典に載せるまでもあるまいと思われるかも知れません。では(けた)との違いはお分かりですか? 橋桁と橋梁はどう違う? どちらも上からの荷重を支える構造材です。構造力学の教科書では、より広い意味のの方を使っています。何となくですが、橋桁というと橋梁の部品といった感じです。梁で支えるところ(支点と言います。)が片側にしかないのは片持梁(かたもちばり)です。木造建築では建物の長手方向の梁を桁といって区別しているようです。また、大梁は柱と柱の間に張り渡したもの、小梁は柱と柱の中間で桁と桁のの間に張り渡したものだということです。桁行というと、屋根を支える小屋梁に直角な方向、ふつうは長手方向、(桁行方向といいます)の長さで、梁間(はりま)は小屋梁に平行な方向、梁間方向と言います。の長さということになります。小屋梁の上には小屋束が乗り、屋根を支える母屋桁を支えます。桁側というキーワードで来た人がいましたが、調べてもはっきりはしませんが、いくつか使われている場面を見ると桁行方向の側面のようです。普通はこれが正面になります。軒側も同じ意味のようです。軒側にはふつう、軒先があります。写真を紹介しておきます。梁間方向に対して梁側とは言いません。それは妻側です。それなら桁側を夫側と言ってもよさそうなものですが、そうは行きません。そうだったら、妻に「普通は夫側が正面だぞ」と言えるのですが。「いや、あんたは平側よ」と反撃を食ったら引き下がるほかありません。
のきうち
軒内
軒というのは屋根が建物からはみ出した部分のことですが、その下が軒内で、ここにタタキを設けたり、石を置いて履き物を置いたりします。軒先と似ていますが、こちらは軒の近く程度の意味でだいたいの場所を指します。
まぐさ
門、窓、扉などを作るために上部に渡した↑です。目草と書くらしいです。材料が石で出来ているとまぐさ石だそうです。この上に小さな図がありますが、分かりにくいという方はインテリア図鑑の軸組構法を参考にされるといいでしょう。
じくぐみ(こうほう)
軸組(工法)
日本式の木造建築のオーソドックスな工法で、最初に土台↓を作って、その上に柱とかを取り付けて、軸だけで一応の形ができる工法です。在来工法というとこれです。ツーバイフォー工法2x4工法)はこれとは対照的に、壁部分を部品として作っておいて、これをパタパタ、ガチャガチャと打ち付けて作る工法です。壁式構造という言葉がありますが、その一つです。鉄筋コンクリートの住宅も普通は壁式工法です。軸組工法では、主な力を軸の部材で受け持つのですが、壁式では壁で受け持ちます。軸組の関連用語
あたまつなぎ
頭繋ぎ
柱とか↓などの垂直な部材の頭を横方向の木で繋ぐことです。
どだい
土台
土台と言えば土台に決まっていますが、木造建築の場合は基礎の上に建物の構造を支える木材の枠組みのことです。これが逆T字型のコンクリートでできた布基礎の上に固定されます。これだけでは、床板を張るのに支えが不足しますので大引きというを土台の間に設けます。大引きのところどころに下から支えるための床束という短い柱()を建てます。その下には束石、あるいは沓石を置いておきます(これらは一般的には土台石ということになるようです)。大引きだけでも床板(ゆかいた)を置くのに不足するところは根太というのを大引きとは直角に設けます。こうして土台のほかに床組というのが出来て、この上に床板が乗るわけです。こうした構造のなかにもいろいろと木材と木材の継ぎ目がでてきますが、そのやり方が仕口↓です。床組は橋の場合もあります。役目は似たものです。この場合は上に乗るのは床版(しょうばん)と字も読み方も違います。言葉だけでは分かりにくいという方はインテリア図鑑の軸組構法を参考にされるといいでしょう。
しゃくり
抉り
ほぞ
dowel
ほぞ穴
mortice, mortise
木造建築の木材のつなぎ目の接合を確かなものにするため、あるいは戸、障子のような合わせ目で、すき間があかないようにするため、接合する材の片方、一般的には両方に溝を掘ったりすることです。抉りはえぐるという意味です。この抉という漢字ですが、决りと書いてある場合もあります。ネットの多数決では抉が多いようです。戸、障子の場合の戸抉りでは柱の建具の当たる場所に建具の端が入る溝を掘ります。もっと高級なのは印篭抉りといって、凸部と凹部を作って、かみ合わせます。実(さね)造りとも言います。板を同じような方法でつなぐのは実矧ぎ、あるいは本実(ほんざね)です。さらに手の込んだのは凸部が見えないようにする←本ざね端ばめ継ぎです。
合抉りというのは、二枚の板を同じように半分だけ削り、かみ合わせて接ぐ方法です。梁や角材の場合は腰掛けと言います。
似たようなので、ちょっと込み入っているのが相欠きで、二つの木材に同じような切り欠きを作って、これを組み合わせて接ぎます。

こうして一方の木材に凸部を作り、もう一方に凹部を作ってかみ合わせて接合するときの凸部がほぞ凹部ほぞ穴です。両方の木材にほぞ を作って別の木をはめ込んで接合するのを雇い実(やといざね)と言います。
顎かき、腮かき、腮かけ、あるいは渡り腮と呼ばれる右図のように加工した木を十文字にかみ合わせる方法は縄文時代の遺跡にも見られるということです。
 こうした木材のつなぎ目のことを取り合いと言い、その、つなぎ方をひっくるめて仕口といいます。組み手ともいうらしいです。この仕口、継手には実にさまざまなものがあります。ご興味のある方は下記のサイトに行ってみて下さい。
木造住宅の仕口と継手:http://www.path.ne.jp/baumdorf/knowhow/shiguchi1.htm
 相欠け継ぎ、追掛け大栓継ぎ、金輪継ぎ、腰掛け蟻継ぎ、腰掛け鎌継ぎ、尻(尾)挟み継ぎ、そぎ継ぎなどが図入りで収録されています。蟻継ぎの由来を求めて来た人がいましたが、多分、くびれた形からの連想でしょう。
「図解「指物の継手と仕口」:http://www.fuchu.or.jp/~kagu/siryo/kumite.htm
 組接ぎ(蟻組接ぎ、蟻形追入れ接ぎ、石畳組接ぎ、いすか組接ぎ、二枚組接ぎ、三枚組接ぎ、ダボ立て追入れ接ぎ、留形隠し蟻組接ぎ)、留接ぎ(蟻形筋交留接ぎ、千切留接ぎ、留形隠し三枚接ぎ、留形通しホゾ接ぎ、留形三枚接ぎ、挽込み留接ぎ、)、相欠き接ぎ(蟻形相欠き接ぎ、たすき掛け相欠き接ぎ、留形相欠き接ぎ)、ホゾ接ぎ(片胴付き平ホゾ接ぎ、楔締めホゾ接ぎ、二枚ホゾ接ぎ)などが収録されています。「いすか」という言葉が出てきますが、これは小鳥の名前です。左右に食い違った嘴で松の実を食べるのです。これを連想させる継ぎ方というわけです。
もう一つ、継手一覧にも腰掛蟻継ぎ、追っ掛け継ぎ、大入れ蟻落し、腰掛鎌継ぎなどが写真付きで出ています。実はこのサイトは大工さんが作ったホームページだ〜という名前のホームページの1ページです。別の大工さんのホームページでは四方鎌継ぎという柱の接合方法が画像付きで出ています。こうしたサイトを探しているわけではありませんが、アクセスログの解析をしていると、佐藤渡辺のサイトにきた直前のサイトがわかりますので、新しく来たサイトを見ていたら、こうしたサイトにぶつかったりするわけです。多分、検索エンジンで複数がかかって、そちらのサイトを見てから佐藤渡辺の方に来たということでしょう。
いすか切り
いすか継ぎ
水盛り遣方で水平線を表示するための横方向の板(水貫)を留め付ける水杭の頭を右の図のように切って、叩いたりされないよう 特に重要な杭であることを示します。
ジベル
dowel, brace block,
connector

goujon, cheville
Dbel
輪形ジベル
ring dowel
goujon annulaire
RingDbel
圧入ジベル
press-in connector,
spike dowel

cheville force
Einpre dbel
スタッド
stud
goujon
Dbel
木を接ぐときに木を加工して組み合わせる↑のようなやり方ではなく、接合する両方の木にまたがって打ち込んで接ぐ、忍者のひしのようなもののことです。かすがい(鎹)()ははもっとも簡単なジベルと言えるでしょう。あと、短冊金物とか金具とかいうのがあって、二つの木材の間にまたがって細い鉄板をつけてボルトで締めるのがありますが、これはガセットの仲間でしょう。つなぐ役目などなくて木材をワイヤで締め付けるときに食い込まないよう保護するためのものもあるようですが。ジベルというのはドイツ語から来ています。ときに病名のジベル薔薇何とかで探して見える人がありますが、そちらは Gibertというフランスの人名のようです。輪形ジベルは円盤に爪がたくさん付いたものです。圧入ジベルは板の両面にとげとげが付いていて、これを木と木との間に挟んで押しつけて接ぐものです。角材を二つ重ねて丈夫なを作るとき、そのままでは、二倍強くなるだけですが、こうしたジベルを使って接合すると、力がかかったときに二つの角材がずれようとするのを防ぐため、一つの梁として働き、原理的には強さが8倍にもなります。これが合成桁の考え方です。こうした、考え方で、鉄のの上に出っ張りを付けて、上に乗るコンクリート床版にずれ止めとして食い込ませる方法があります。このときの出っ張りをジベルとかスタッドとか言います。最近の橋はほとんどといっていいくらい、合成桁になっています。これにも二通りあります。↓
ごうせいげた
合成桁
composite girder
poutre compose
Verbundtrger
活荷重合成桁
composite girder bridge
 for live load

poutre compose
 pour charge mobile

Verbundtrger fr
 Betriebslast

死活荷重合成桁
composite girder brdige
  for dead and live load

poutre compose
 pour charge mobile
  et charge morte

Verbundtrger fr
 Betriebslast und
  Belastung
合成桁の考え方は上に書きましたが、普通に橋桁を作って、その上に床版を載せると、床版の重量の分は下の橋桁に対しては単なる荷重として働き、上に自動車などの活荷重が乗ったときにはじめて合成桁として働きます。これが活荷重合成桁です。これに対して、床版を施工する前に、橋桁が浮いてしまわない程度に下から支保工で持ち上げておいてから、床版のコンクリートを打って、固まってから支保工をはずしてやると、死荷重に対しても合成桁として働きます。死活荷重合成桁と言います。とうぜん、この方が橋そのものとしては経済的になるはずですが、支保工を要し、施工管理が大変で、今一つ確実性に欠けるのであまり適用例はありませんが、実際にあります。
いんろうつぎて
印篭継手
socket and spigot joint
joint emboitement
Muffenverbindung
建地
standard post
(1)丸太足場組立てに使われる継手の一種です。30cmほど離した2本一組の建地(たてじ、たてちが正しいらしいです。)丸太を末口を元口にはめ込むようにして継ぎ足してゆき、布(丸太)で接合します。丸太が鉄パイプになることもあります。(2)印篭抉りにした継手のことです。(1)、(2)ともに印篭継ぎとも言います。印篭と言われても水戸黄門のテレビで見るくらいで、どんなものか分からない人が多いでしょうが、茶筒を楕円形に押しつぶしたような形で、昔はきざみ煙草などを入れていたわけです。茶筒の蓋のような繋がり方が印籠継ぎになるわけです。建地というのは足場の柱のことです。
いんろうぶち
印篭縁
建具や器具の合わせ目を印篭抉りにしたものです。
がいこう(こうじ)
外構(工事)
建物のまわりが外構で、そこにある舗装とか、排水、造園、塀などのもろもろの工事が外構工事です。英語でいうと多分 exterior エクステリアでしょう。
じぐみ
地組

仮組(立て)
tentative assembly,
temporary assembly
assemblage titre d'essai
probeweiser
 Zusammenbau

斜橋
skew bridge
pont biais
schiefe Brcke
耳桁
outside girder
poutre extrieure
Auentrger

運搬の都合上、分割して搬入されたものを地上で組み立てることです。これをクレーンなどで吊って架設します。反対に上で組み立てるのは上組(うわぐみ)です。鉄の橋は工場で部材を作って現地に運び込む前に地組して、部材がちゃんと出来ているか検査します。仮組といっていましたが、ほとんど同じ意味でしょう。.ただ、仮組の場合は、もう一度ばらして運ぶということでしょう。ここから先は無駄口です。こうして仮組検査しても間違いはあるもので、昔、斜めの橋(斜橋(しゃきょう)と呼びます。)が図面が設計段階から裏返しになっていて、運び込んだら架けられなかったという話があります。板みたいなものだったら、裏返せばいいでしょうが、橋となるとそうはいかなかったようです。失敗となるといろいろあって、測量を間違えて、橋脚間の距離が図面と違っているのに気づかず、出来た橋を持っていったら、長さが足りないというのもあったそうです。私の先輩が作った橋は橋の方が10 cmばかり長すぎて、これはチョン切って何とかなりましたが。短いのは継ぎ足すというわけにはいきません。強度不足になってしまいますから。失敗というのは誰もが一回や二回は経験するもので、学校出たてのころ、私が昔作ったポストテンション方式の橋は現地で桁を造るのですが、一番端っこの桁(耳桁と呼びます。)には高欄などが付くので余分の鉄筋が要るのですが、現地に行って見ると、この鉄筋が組んでありません。手順で一番あとに組むのかな、と思っているうちにコンクリートを打ち込み始めたので、あわてて鉄筋を入れさせたことがあります。あやうく高欄が落ちるところでした。ここで言うのもはばかられる、ひどい間違いをした人がいましたが、その橋はもっています。土から下の部分はよくわからなくて、設計するときも不安なものですが、安全率の中で何とかなっているようです。
コンバージョン
conversion
転換とか改装、改造といった意味ですが、不動産用語としては建物の用途を、例えば空きオフィスを集合住宅に変更する、社員寮を有料老人ホームに変更する、というよう変更のことを意味します。用途の変更にともなって防災法規の適用が違ったりして構造、設備などの変更が必要になります。
おくそう
屋窓
トップライト
top light
「屋窓 建築法規 読み方」で検索がありました。「おくそう」以外に読みようはなさそうです。ネットで調べてもわかりません。ビルの高さ制限で階段室・昇降機・装飾塔・物見塔・屋窓などの面積が建築面積の1/8以下で高さ 5 m以下なら高さとして勘定しないということです。天窓の類で上に出っ張っているのが屋窓のようです。展望室みたいなのもそうでしょう。トップライトは普通は天窓のことです。