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しゅげた
主桁 main girder
poutre principale Haupttrger
主構
main structure
poutre principale en treillis
Hauptfachwerktrger
床版橋 slab bridge
pont de dalle Plattenbrcke
床組
floor system
charpente de tablier,
ossature de tablier

Fahrbahnanordnung
縦桁
stringer (beam)
logneron
Lngsrippe
横桁
cross beam
transverse
Quertrger
main girder 橋を支える一番重要なです。車が直接乗るのは床版ですが、それを支える床組、さらにそれを支える主桁があって橋がなりたちます。床版にすべての役目を持たせた一枚板の橋は床版橋、あるいはスラブ橋です。プレートガーダー↓も、それ自体が床組みになっています。トラス橋やアーチ橋、吊り橋などでは格子状に縦桁、横桁を組み合わせた床組みがあります。縦桁はカタカナではストリンガーと呼ばれることもあります。横桁はクロスビームですがあまり聞きません。主構は主要な構造という意味で主桁も主構ですが主にトラス橋について言います。何が主要な構造なのか?通行人、ドライバーにしてみれば自分を支えている床版が主たる構造かもしれませんが、橋梁技術者にとっては床版はなくても橋は形を保っています。橋の形を保つための構造が主構なのです。
ウェブ web me Steg
腹板 web plate me
フランジ flange semelle, aile
Flansch, Gurtung, Spurkranz
圧縮フランジ
compression flange
semelle la compression
Druckgurt, Druckflansch
引張フランジ tension flange
semelle tension
Zuggurt, Zuggurtung
箱桁 box girder
(ボックスガーダー)
poutre caisson,
poutre caissone

Kastentrger
プレートガーダー plate girder
poutre me pleine
Vollwandtrger
I型の断面の部材において縦長の部分を言います。腹板(ふくばん)とも言いいます。上下についた板はフランジで、上側のは圧縮力を受け持つので圧縮フランジ、下側のは引張力を受け持つので引張フランジです。日本語で難しく書くと突縁ですが、読み方は知りません。多分トツエンでしょう。ウェブの原義はクモの巣、木材でトラス↓の橋を作るようになったとき、腹の部分は木材を網状に組んでいました。鉄の板で腹の部分を作るようになってもウェブという言葉は残りました。箱形の断面の箱桁あるいはボックスガーダーでもウェブとフランジに相当するものはあり、そういう呼ばれ方します。ちなみに I型の桁で構成される橋桁はプレートガーダーです。ガーダー girderというのは大梁という意味で、プレートガーダーは板の大梁ということになります。
あそびざい
遊び材
false member, idle member
barre ne supportant
 aucun effort

Blindstab, spannungsloser Stab
余り材
redundunt member
barre surabondante,
barre en surnombre

berzhliger Stab
トラス↓に架設の都合とか、有った方が見栄えがいいとかの理由で付け加えられた、本来、力学的には必要ない部材のことです。湾岸道路にもありますが、たまに、遊び材でいいから、形を唐突でなくして欲しかったな、というのがあります。似た言葉に余り材というのがあって、これはラーメンのような不静定構造で、その部材が無くても形は保てるというのがあります。そういう部材のことです。こちらは無くてもいいというものではありません。
トラス truss treillis
Fachwerktrger
腹材 web member
barre de treillis
Fllungsstab, Fllstab,
Wandglied

弦材
chord member
barre de membrure
Gurtstab
ハウトラス
Howe truss
treillis systme Howe
Howesches Stnderfachwerk
垂直材
vertical, vertical member
montant, barre verticale
Pfosten, Lotrechte,
Vertikalstab, Vertikale

斜材
diagonal member, diagonal
barre diagonale, diagonale
Diagonale, Schrge, Diagonalstab
プラットトラス Pratt truss
treillis systme Pratt
Stnderfachwerk
K-トラス
K-truss
treillis en K K-Fachwerk
ワーレントラス Warren truss
treillis systme Warren
Warrensches Fachwerk
弓形トラス(半円トラス)
bowstring truss
格点(節点) panel point
noeud d'assemblage,
point de jonction

Knotenpunkt, Knoten
三弦トラス
three chords truss
三角形を基本に木材、鉄骨を組立てる構造です。基本的にはどのような力がかかっても部材には引張か、圧縮の力以外はかからないというか無視してもよい程度です。形にいくつか種類があり、橋の場合でいうと、トラスの内枠にある部材は腹材 (ふくざい)と言います。プレートガーダーの腹板と対応しています。トラスの外枠を構成する長手方向の部材は弦材と言います。上にあるのが上弦材、下にあるのが下弦材です。普通は上弦材が2本、下弦材が2本ありますが、上弦材が1本しか無い三弦トラスというのが大夕張ダムの森林鉄道橋にあります。下弦材が1本というのも考えられますが、何となく捻れに弱そうです。しかしあります。石川県のあやとりはし(画像)という人道橋がそうです。これはトラスの三角形の中にあるので中路橋ということになります。安定を取るために支えがあります。揺れを楽しむ設計らしく、人道はワイヤで吊ってあります。両岸の手で綾取り遊びをしているイメージなんだそうで全体はS字形になっています。ハウトラスでは、垂直材には引張力が、斜材には圧縮力が働き、プラットトラスでは両端をのぞいて、その逆です。プラットはボストンのCaleb Prattとその息子 Thomas Willis Prattが1844年に特許をとったということです。ワーレントラスでは圧縮力と引張力とが交互に働きます。ハウとかプラット、ワーレンは考案した人の名前です。K-トラスというのもあります。一番下の図は何でしょう。実はワーレントラス
です。垂直材はいらないといえばいらないのですが、格点(部材と部材との交点、節点ともいいます。)と格点との距離を短くして、圧縮が働く部材の挫屈を起こりにくくしています。トラスは一般に静定構造です。弓形トラスは聞いたことはありませんが、英語の辞書でたまたま見つけました。大阪の心斎橋(←写真)が弓形トラスだということです。最初は形が似ているアーチの仲間のランガー桁↓のことかと思いましたが違うようです。建築では天井を支える梁として逆弓形トラスというのもあるようです。trussの語源を探して来た人がいましたが、Webster辞書によると12世紀にはこの言葉が見られたということで、普通名詞と考える以外にないでしょう。
ランガー桁
Langer girder,
Langer arch

Poutre systm Langer
Stabbpgem.>br>versteifter Sabbogen,
Langerscher Balken
アーチ部分は軸方向の圧縮力だけを受け持ちます。実は直線で折れ線状に作られるのが普通です。一応、アーチの仲間ということにはなってますが。引っ張りとか曲げは下の補剛桁で受け持ちます。垂直の部材は引っ張りだけを受け持ち、圧縮材と違って座屈とかの心配がないので細いものでよく、ローゼ桁↓とと比較すると、見た感じ細く全体としてスレンダーな形になります。大きなものでは桁の部分がトラス↑になります。普通はプレートガーダーです。トラスになった部分はランガートラスと呼ばれるようです。Langerというドイツ人が考案したものです。ですが、ドイツではランガー桁とは呼びません。よその国では通用しないとしているサイトがありますが、検索すると langer girderも、langer archも外国で使われてます。逆ランガー桁というのが Wikipediaに示されていますが、これはどうも納得が行きません。垂直材は圧縮力を受けますし、ランガー桁では補剛桁にはアーチの圧縮力を受けて水平方向の力が働きますが、逆ランガーでは補剛桁は乗っかっているだけです。reverse langerで検索してみても外国では通用しそうにありません。これは 2ヒンジアーチに橋桁を乗せた構造でしよう。

ローゼ桁
Lohse girder, Lohse arch
poutre systm Lohse
Lohsetrger
ニールセン橋
Nielsen Bridge
だいたいの形はランガー桁↑と似てますが、アーチ部分は曲げにも抵抗するようになっていて、ごつい感じになります。Lohseというドイツ人が考え出したものだということです。ニールセン橋は日本ではニールセン・ローゼ橋と呼ばれているようですが、Wikipediaの英語版、ドイツ語版では「日本ではニールセン・ローゼ橋と呼んでいるがこれは間違いである」と出ています。アーチ部分が曲げも受け持つのはローゼ桁と同じです。桁と言ったり、橋と言ったりしていますが、この場合は同じ意味です。日本ではローゼ桁の亜流と見ているのでしょう。吊っている吊材(ハンガー)が斜めに交差しているのが特徴で、どんな力学的合理性があるのかはよくわかりません。吊り材は細く、ローゼよりはスマートになります。ニールセンも人名ですが、スウェーデンで多用されたということで、スウェーデン人かも知れません。

ガセット
添接板(ガセット),
ガセットプレート
スプライスプレート
gusset, gusset plate, splice plate
plaque de jonction,
gousset d'assemblage

Knotenblech
継ぎ目板
fish, fish plate
リベット
rivet rivet Niet
丸リベット
rounded head rivet
皿リベット
countersunk rivet,
countersunk
 head rivet

リベット継手
rivetted joint
joint rivet
Nietanschlu
リベット接合
rivet connection
assemblage rivet
Nietenschluß
リベットハンマー
rivet hammer
rivoir
Nietschlager
トラスの格点↑のつなぎ目は添接板あるいはガセット、ガセットプレートというあて板をあてて、リベットなどの鋲で固定します。ガセットだけで板の意味があります。もともとは洋裁で縫い合わせだけでは強さが不足するときの、あるいは継ぎ当てのあて布の意味です。また、袖口とか動きの多い部分に余裕を持たせる、バッグなどで口が大きく開くように横っちょにマチを取るあて布とか皮もそうらしいです。この意味でのガセットは建設関係ではありません。あまり使いませんが、辞書には継ぎ目板があって英語は別になっています。あて板を留める鋲がリベットです。このようにリベットで接合するのがリベット継手です。こうゆう接合方法をリベット接合といいます。溶接だったら溶接継手ですけど。リベットにはいろいろな形がありますが、橋梁で一番使われるのは丸リベットでしょう。出っ張りを嫌う場合に皿リベットを使って、リベットの頭が鋼材の中に埋まるようにしますが、その部分は力の伝達では無効という計算をします。まったく無効ではないでしようが、不確実ということです。図に示したリベットの形は打つ前の生リベットですが、これを真っ赤に熱したものをリベット穴に差し込んでおいて鉄砲とも呼ばれるリベットハンマーで叩いて反対側の頭も作るわけです。音を聞くと鉄砲というより機関銃です。裏側には当て盤というのをあてておきます。平リベットは橋などの構造物には使われないと思います。常温で金づちで叩いて潰せるようなアルミ製のはよくありますけど。革製品の鋲もそうでしよう。なべリベットも似たものでしょう。
せいていこうぞう
静定構造
statically determinate structure
ouvrage isostatique,
ouvrage statiquement dtermin

statisch bestimmtes Tragwerk
ピントラス
pin-connected truss
treillis articul tourillon
Bolzenfachwerk,
Gelenkbolzenfachwerk
作用する力が力の釣り合いだけで求められるような構造で、つなぎ目には曲げようとする力は働きません。別の言い方をすると、三本足の椅子は絶対にがたつきませんが、四本足ではがたつきます。がたつかないのは、座っている人の重量で、椅子をひしげるような力が働いているためです。三本足は静定で、四本足は不静定です。トラスのような構造は、実際にはつなぎ目に曲げようとする力が働きますが、設計上は無視してよい程度なので、静定構造です。これを確実に曲げる力が働かないようにしたのは、つなぎ目をすべて回転できるようにピンで留めた、ピントラスというのが、古い橋にはあります。当然、不静定構造↓というのもあります。
ふせいていこうぞう
不静定構造
statically undeterminate structure
ouvrage hyperstatique
statisch unbestimmtes Tragwerk
単純梁 simple beam
poutre simple,
poutre appuye auxextrmits

einfacher Trger
連続梁
continuous beam poutre continue
durchlaufender Trger
静定構造↑と違ってつなぎ目に曲げる力が働きます。を両端の支点だけで支えるのは一番簡単な静定構造で単純梁と言いますが、連続梁と言って、3点以上で支えると、作用する力は隣の支点間にかかる荷重が影響して簡単には求まりません。また、橋の場合で、地盤沈下などで、ある支点が動いてしまうと、急に梁が浮いて単純梁になったり、荷重が乗ると支点にくっついたりすることになって、思いも寄らぬ力が働くことがあります。したがって連続梁の橋は不等沈下の恐れのない良い地盤にところにしか作られません。しかし、ある支点が役目をしなくなっても曲がりなりに構造は形を保つという点では丈夫な構造です。単純梁をならべた橋は地震のときに支点が動いて橋が落ちる心配がありますが、連続桁では一応は形を保ちます。新潟地震の後は単純梁を並べたものも落橋を防ぐために連続桁にならぬ程度に相互に連結するようになりました。
ラーメン rigid frame
cadre Rahmen
方丈ラーメン,方丈桁,方づえ橋
strutted beam bridge
trussed beam bridge

pont contre-fiche
Sprengwerkbrcke
方づえ
angle brace, brace, strut
contre-fiche
Kopfbiege, Kopfband,
Winkelband, Strebeband
四角形を基本にした骨組み構造のことでめずらしくドイツ語です。もちろん英語もありますが、あまり聞きません。トラス↑↑と違って、ラーメンの場合は、力がかかったときに、ひしゃげようとするので(角の部分がクルクル回るピン止めだと考えてもトラスの場合は形を保ちます)、接合部はそれに応じて、頑丈にします。鉄筋コンクリートの建物はラーメン構造です。木造では完全なラーメンにするのは難しいですが、実際には家屋の構造も古い形式では斜交いの柱のないラーメンと言ってよいものもあります。方丈ラーメンあるい方丈桁(ほうじょうげた、またはほうづえげた)という橋の形式もあります。最近ではπ形ラーメンというようですが、これは切り通しを走る高速道路の上空にπの形をした横断橋をよく見掛けると思いますが、あの形がそうです。斜めに立った橋脚と橋桁が一体になった感じのものです。こうした斜めに支える部材は方づえ batter braceです。ラーメンは不静定構造↑です。「ボックスカルバートとラーメン橋の違い」で検索がありましたが、ボックスカルバートもラーメンに違いありませんが、もっといろいろなものを含むラーメン橋に対しては失礼な言い方です。
くつ
shoe
sabo d'appui, appui
Lager, Sockel, Schuh,
Sttzung, Lagerkrper,
Auflager, Lagerstuhl

ローラ支承
rolling bearing,
roller bearing

appui rouleaux
Rollenlager, Walzenlager
移動制限装置
stopper
Hemme
沓座, 橋座, 台座shoe seat,
bridge seat
シュ−とも言います。(1)橋もくつを履いています。橋台の上に直接のせると、接触面に水が長く残ったりして、傷みのもとですし、橋全体の重さが、局部的にかかって橋台の方も傷めるので、荷重を分散させる目的で沓を履かせます。多分、支承というのが正しい言い方です。
沓が乗る橋台の沓座と呼ばれるコンクリートの部分にも鉄筋をかご状に組んで埋め込んで補強します。この鉄筋を座布団筋といいます。沓座しゅうざと読みますが、これは英語と日本語のチャンポン読みでしょう。意味の分かりやすさは別としてクツザの方が正しいでしょう。沓はまた上下に分かれていて、相互にすべるように設計されています。温度で橋が伸縮したときに余分の力がかからないようにするためです。長い橋になると、ローラーになっています。この場合はローラ支承と呼んでいます。しかし、地震のときに大きく橋が動くと橋が橋台からはずれて落橋するのを防ぐために移動制限装置が設けられます。新潟地震の時の教訓です。
上下の沓の間にベアリングプレートがあるのもあります。少し長い橋で少し回転しても追随するようになっています。ベアリングプレートは普通は座金ですけど。
(2)ウェルケーソンの底部先端に付ける刃先状の金物もシューです。沓座と橋座(きょうざ)は ほとんど同じですが、支承の専門家は橋座は橋台とか橋脚本体の沓が乗る部分で、その上に台座があって沓が水に浸からないように高さを取って、その上に沓座が乗るようです。簡単な橋ではそんな区別は無くて沓座だけでしょう。
あげこし
上げ越し
キャンバ camber bombment
berhhung, Querschnittwlbung
構造部が荷重によって下がってくるのを見越して余分にあげておくことです。橋の場合なら作る時にあらかじめ自重による下がりを反らしておきます。トンネルの支保工覆工を土圧による下がりを計算して基準の位置よりあげておきます。橋の場合はキャンバとも言いますが、トンネルでもそうかも知れません。
おくれはかい
遅れ破壊
delayed failure, delayed fracture
rapture retarde
verzgerter Bruch,
verzrtes Versagen

高張力ボルト
high tensile strength bolt
boulon de haute rsistance
hochfeste Schrauben
摩擦接合
friction type connection
joint par frottement
Reibungsverbindung
高張力鋼
high tensile strength steel
acier de haute rsistance,
acier de haute qualit

hochwertiger Stahl,
hochfester Stahl
鋼材に強い引っ張り力がかかりっぱなしのとき、ある日突然、もろく破壊することがあります。実際に問題になったのは鋼橋の継ぎ手に高張力ボルトで2枚の板を締め付けて摩擦で緩み無くつなぐ摩擦接合という方式を用いていて、ある日ボルトが取れて落ちてしまうという事故が多発したためで、現在は少し張力を少なくしています。高力ボルトという言い方もあるようですが、ハイテンボルトという言い方がかなり一般的です。高力ボルトの読みで検索がありましたが、こうりょくが標準的のようですが、高力ボルト協会というのがあってコウリキと読ませています。高張力ボルトは普通の鋼材の百倍近い引張強度の高張力鋼で作られます。
ひいつきょう
避溢橋 bridge for relief open
田んぼの中に高速道路の盛土が連続していて、川も鉄道もないのに橋が架かっているとしたら、それは多分、避溢橋です。地形の関係で大雨のとき、盛土が水をせき止めて上流側を水没させてしまう恐れがある場合に作るものです。
しんしゅくそうち
伸縮装置
伸縮継手
エクスパンション
expansion joint
joint de dilatation,
assemblage de dilatation

Ausdehnungsfuge,
Fahrbahnbergnge

突き合わせジョイント
突き合わせ継手 butt joint
joint bout bout,
joint about

stumpfer Sto, Stumpfsto
くし形継手
フィンガージョイント
comb expansion joint,
finger joint

joint de dilation
 de tle doigts

Fingerkonstruktion,
verzahnte Fuge
橋桁は温度によって伸び縮みします。このため、桁が橋台↓とぶつからないよう、また桁と桁がぶつかり合わないよう、遊間を設けて、乗り心地を確保するため、また、床版の保護のために継手が必要になります。伸縮継手エクスパンション、エキスパンション、エキスパンションジョイントとも言います。元の英語は同じですけど。橋の長さによって伸び縮みの量は違い、いろんな種類があり、動きの小さいものは遊間にゴム、アスファルトなどを詰めておく突き合わせジョイント、あるいは突き合わせ継手、遊間の上に鉄板を敷いて、その上に特殊の伸縮に強いアスファルト混合物の舗装を設ける埋設ジョイントなどがあります。遊間が大きくてこれらの方法がとれない場合は、くし形継手あるいはフィンガージョイントといって、くしをかみ合わさった形のものが用いられます。本州四国連絡橋のような長い橋ではこの長さが2 mにも及びます。伸縮装置は橋に限らず、配管とか建物と建物をつなぐ場合も必要になります。地震による動きも考慮する必要があります。最近、伸縮装置 荷重支持型 意味という言葉で、このページがヒットしましたが、継ぎ手自体が荷重を支持するということで、ゴムやアスファルトを詰めただけのもの以外は荷重支持型でしょう。ゴムやアスファルトも少しは荷重を支持するでしょうが荷重の大きさに比べれば無視されるでしょう。荷重支持型となると、きちんと計算しておく必要があります。
アバット
橋台
abutment
cule, bute Widerkager
パラペット
胸壁
parapet, parapet wall
mur de parapet, mur d'appui
Brstungsmauer
重力式橋台
gravity type abutment
cule poids
Schwerewiderlager,
Gewichtswiderlager

半重力式橋台
semi-gravity
 type abutment

逆T型橋台 逆T式橋台
reversed
 T-type abutment

cule T inverse
正式にはアバットメントでしょう。橋台、つまり橋の両側で橋桁を受ける台のことです。途中で橋桁を支えるのはピア pier つまり橋脚です。橋台にはたいてい、土留め用のパラペットが設けられます。パラペットというのは要するに胸壁ですから建築でもバルコニーとか屋上などに危険防止のために作る手すり壁もそうです。橋台には橋の荷重を受けるという大きな違いはありますが、構造的には擁壁と良く似ていて、重力式橋台、半重力式橋台、扶壁式橋台などは橋を受ける台とパラペットがあるという点を除くと構造はほとんど同じで、名称も橋台と擁壁が入れ替わるだけです。逆T型橋台は橋台にしかないようです。逆T型擁壁があってもおかしくはありませんが。多分あるでしょう。abutmentにはダムなどの構造物が取り付けられる岩盤という意味もあります。
ふみかけばん
踏掛板
approach cushion slab
dalle de roulement
段差
faulting
ressaut
Stufe
地盤が軟弱なところに作った橋の橋台、ボックスカルバートの取りつけ部分は盛土が沈下して、段差ができます。沈下段差といいますけど。沈下しても段差ができないように鉄筋コンクリートの板を橋台↑に引っ掛ける感じで作っておくと、この段差が生じるのを抑えられます。この板が踏掛板です。
しじぐい
支持杭 bearing pile
pieu porteur Grndungspfahl
摩擦杭 friction pile
pieu frottement
Reibungspfahl
杭が地中の固い岩盤まで達していて(岩着、がんちゃくとか呼ばれることがあります)、先端の支持力で上の構造を支える設計になっている杭です。固い岩盤まで届きそうにもない、そこまでしなくても、というときは杭と周辺の土との間の摩擦で上の構造を支える摩擦杭(まさつぐい)として設計します。先端の支持力と周辺との摩擦の両方を当てにすることはできません。杭の先端で支持力が働きはじめると周辺には力がかからなくなって摩擦力も働かないということも考えられますから。当てにならないと言っても実際には両方が働いているでしょう。当てにすると危険だというだけです。
こうしょうばん
鋼床版 steel plate deck
dalle en acier
Stahlplattendecke,
Stahlfahrbahn

リブ rib nervure Rippe
鉄の板を床版に使ったものです。ただの板ではふにゃふにゃなので、縦横にリブ(もとの意味は肋骨、スペアリブのリブです。)という細い鋼板を溶接して強くしてあります。普通はこの鋼床版が橋の主要な構造の役目、つまり箱桁などのフランジの役目をします。
じょうぶこう(ぞう)
上部工、上部構造
superstructure
superstructure
berbau
下部構造 substructure
soubassement
Unterbau, Unterbaukrper
橋についていう言葉で、普通は橋の本体と考えている部分です。その下に下部工、あるいは下部構造と呼ばれる、つまり橋台と橋脚があるということになります。工と構造との違いは、工というと、その構造を作るための作業のことを言うということになりますが(英語で言えば、workをつけて、substructure workとか言うことになります。ドイツ語ならwerkがついて、)、上部工と言って、上部構造のことを指すことはよくあり、むしろ、この方が一般的でしょう。
じょうろきょう
上路橋
deck bridge
pont voie suprior
Brcke mit
  hochliegender Fahrbahn,
Deckbrucke

中路橋
half through bridge
pont voie
  intermdiaire

Brcke mit
  halbversenkter Fahrbahn

下路橋
through bridge
pont voie infrieure
Brcke mit
  tiefliegender Fahrbahn

二層橋
double deck bridge
pont deux tages
zweigeshossige Brcke
二層式道路
double deck road
route deux tages
zweigeschossige Strae
通行していてどんな橋だかわからない(錦帯橋は別として)、通行部分が主構の上にある橋です。通行していて橋の構造がわかるのは下路橋です。洪水時に橋が水に浸からないよう、路面があまり高くならないようにするとき、この形になります。中路橋はその真ん中の中途半端な形で見栄えは今ひとつですが、鉄道橋ではかなりあります。瀬戸大橋みたいに上は道路で下は鉄道、上りと下りが上下に別れているようなのは二層橋です。橋ではないけど道路の上下線が上下で重なっているのは二層式道路ということになります。
かどうきょう
可動橋
movable bridge
pont mobile
bewegliche Brcke
跳ね橋
draw bridge
pont levis

Zugbrcke
跳開橋
bascule bridge
pont basculant,
pont bascule

Klapbrcke, Wippbrcke
折畳み橋
folding bridge
Faltbrcke
旋回橋
swing bridge
pont tournant
Drehbrcke
昇開橋
(vertical) lift bridge
pont hausse,
pont lvateur

Fahrstuhlbridge, Hubbrcke
沈下橋
submergible bridge
Senkbrcke
可傾橋
tilt bridge
Kippbr&ucke
引込橋
retractable bridge
Shubbrcke
運搬橋
transporter bridge
pont transbordeur
Schwebefhre
跳ね橋は一番歴史の古い可動橋で、城のお堀などに敵兵が来たら橋を跳ね上げて守るというものです。もちろん、船の通行のために開くということもあるのですが、運河などに通航を妨げる目的のものもあったようです。跳ね橋の進化したものが跳ね橋です。昇開橋は橋を垂直の持ち上げて船を通すものです。この反対に橋を沈めてしまう沈下橋というのもあります。橋桁は高いところにあって人や荷物はゴンドラに載せて吊って運搬する運搬橋というのもあります。折り畳み橋、引込橋、跳開橋、旋回橋、昇開橋などは図で見るのが手っ取り早く、東京湾口道路推進協議会が提供している「いろいろな可動橋」を見るとよく分かります。Wikipediaからめぼしいものを集めてあります。多分、可動橋の計画があるのでしょう。widipediaみたいに重くありません。沈下橋だけが動きませんが、動くのを見つけたので右に示しておきます。可傾橋というのは作者の造語ですが、今のところ世界にただ一つイギリスの Tyne川に架かるGateshead Millennium橋にある歩道橋で、ほぼ水平の円弧を描く橋の両岸が蝶番になっていて、半円の橋を回転させて空中にアーチを描かせるという豪快かつ優美なものです。ドイツ語の Wikipediaの写真が、一番ブラウザの動きがよく、詳しいのリンクしておきます。
ステージング工法
staging eretion
rection sur structure proviseire
abschnittsweiser Autwau,
abschnittsweiser Montage

ケーブルエレクション
cable erection
montage suspendu,
montage en cable

Hngemontage,
hangende Aufstellung
橋の上部工↑を架設する工法の一つで、支保工を使って、下から支えるようにして橋をかける方法です。この支保工をステージングといったりベントといったりしますが、このベントの語源はなぞです。桁下高が、あまり高くなく、川の水が少ないときに用いられる工法です。ベントの英語は多分、Vventでしょう。ベンチレーションの ventで出口、排気口とか煙突とかいう意味です。鋼材を四角形の枠に組んだ支柱を使うようで、それが西洋式の煙突の形に似ているのでしょう。ステージングの方が意味は広く、ベントも含むのでしょう。もう一つ、代表的な工法で、谷が深いときなどにはケーブルエレクションで、これは橋台や橋脚の上、あるいはそのうしろに塔を建てて、ケーブルで橋の部材を吊ったりして架設する工法です。ケーブルを両岸に張り渡して、仮の桁をつり下げて、吊り橋のような格好にして、その橋の上で橋を組み立てるのが、ハンガーロープ方式、部材を塔からロープで直接つる斜め吊り工法、両側の鉄塔からロープを吊って、部材を引き出すようにする相吊り工法などがあります。
ちんかきょう
沈下橋
潜水橋
submerging bridge
高欄、勾欄、欄干
handrail, railing
balstrade,
garde-corps

Gelnder
高知県の特に四万十川に多く見られる橋で、大水のときは水に沈んでしまいます。欄干(高欄:要するに手すりのついた橋の柵と同じです、勾欄とも書くようで、神社仏閣の手摺りはそのようです。牛若丸が飛び乗るのは欄干です。)などは水の妨げになるのでありません。そう古くからあった訳でもなく、中国にあるものを参考に高知県の技術屋さんが1927年に高知市の鏡川で作ったのだそうです。別名は潜水橋です。参考→四万十川全沈下橋一覧表に由来、写真などがあります。
ちゅうくうしょうばんきょう
中空床版橋
hollow slab
円筒型枠
cylindrical frame
円筒型枠の偽装の問題が出てきて、この辞典も検索でヒットしました。実はそんなに普及しているとは知りませんでした。昔はT型の桁(Tと言っても少しHを横にした感じですが)を並べるというのが普通でしたが、TTTと並べるのが面倒で一発で施工しようというわけでTの間の隙間に内型枠を入れてやろうという発想でしょう。円筒である必然性はなく多角形でもいいでしょうし、材料も鉄板である必要もなく、実際、発泡スチロールの多角形のものも使用された実績があるようです。ですから強度には関係ないといえば関係ありません。鉄板の肉厚が薄いと施工時にコンクリートの重みで少し変形が大きくなるでしょうが、上下左右の全方向から力がかかるのであまり大きくはなさそうです。方向としては円筒が小さくなってコンクリート厚が大きくなるということでしょう。その分、重くなるということはありますが、強度にはあまり関係なしでしょう。鉄製だと若干は寄与するはずですが、帯状の鉄板をスパイラルにグルグル巻いた形なので圧縮側の方は坐屈しやすいはずで、とても強度は計算に入れることはできないでしよう。
かくたばし
角太橋
丸太橋
丸太橋は丸太を並べて作った原始的な橋ですが、角形の鋼管を並べて作ったのが角太橋です。比較的最近の言葉です。