ミルク(建築): 英仏独語表記は一番下です。
 「セメントを溶かしてドロドロにしたもの」とあります。ドロドロにしたものをミルクと言っているわけで、食欲のおこる代物ではありません。ほかにもドロドロにして使うものはミルクと言われているだろうと思います。これは土木建築一般で用いられる用語で、正確にはセメントミルクです。舗装では半たわみ性舗装で、雷おこし状態の開粒度アスコンに、このミルクを注入して強度と硬さを持たせます。この工法はフランスで開発され、昔はサルビアシム舗装と呼ばれる特許工法でした。今では特許は切れています。アスファルトのたわみ性とコンクリートの強さを併せもつものです。交通解放を速くするときは、超速硬セメントを用いたり、硬化促進剤急結剤、凝結促進剤とも言います)を使ったりしますが、ミルクはあまり速く固まりすぎると注入する時間が取れなくなるので、最初のうちの凝結するまでの時間を遅らせる凝結遅延剤あるいは遅延剤と合わせて使ったりします。
 セメントミルクはグラウトとも呼ばれます。グラウトの方が意味が広く、地盤の改良のための注入に用いる樹脂、水ガラスなどもグラウトです。グラウトグラウトする、というように動詞としても使われます。

ようかん(建築)
 「レンガをたて長方向に切断したもの」とあります。何のために切断するか? レンガは普通、千鳥に並べていきますが、そうすると端っこのところで、どうしても半分に割らないと収まらなくなります。土木一般では、セメント自体の強度を求めるために、上記のミルク状にしたものをようかん状に固めて、試験します。これもようかんと呼ばれます。誰もかぶりつきたいとは思いません。半たわみ性舗装のミルクもようかんにして試験します。
 半たわみ性舗装の英語は、semi-flexible pavementですが、semi-rigid pavemntと記述する場合もあります。ですが、semi-rigid pavement というと、路盤代わりにコンクリート舗装を用いて表層にアスファルト舗装を組み合わせるコンポジット舗装 composite pavementを意味します。日本語では半剛性舗装は半たわみ性舗装と同じ意味です。


半たわみ性舗装、半剛性舗装 semi-flexible pavement revêtement semi-souple halbbiegsamer Belag
サルビアシム舗装 Salviacim pavement revêtement en Salviacim Salviacim-Belag
硬化促進剤、急結剤、凝結促進剤 accelerator accélérateur Abbindebeschleuniger
凝結遅延剤、遅延剤 retarder, setting delayter produit pour retardement de prise Abbindeverzögerer
グラウト grout mortier liquide Schlempe
コンポジット舗装 composite pavement, semi-rigid pavemnt Kompositenpflaster

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