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ハイドロプレーニング
hydro-planing
aquaplaning
高速の自動車が水の多い路面上で路面とタイヤの間に水の膜ができ、水上スキー状態になることです。
スモーキング smolking
視認性 visibility
雨の日に車両の走行で路面から水が煙状に巻き上げられ、後を走る車両の視認性(みえやすさ)が低下する現象のことです。
ふとうちんか
不等沈下
differential settlement
affaissement différentiel,
tassement différentiel

ungleichmässige Setzung
不同沈下とも言います。下の層の土の強度が異なるため、沈下の状態が部分的に変化することです。
パッチング patching
emplois partieles
Flick arbeiten,
Ausflicken

ポットホ−ル pot hole
nid de poule Schlagloch
舗装にできた小さな穴(ポットホ−ルと言います。)やひび割れのひどい部分をアスファルト混合物、あるいは浸透式工法によって埋めて、応急的に修繕することです。
フラッシュ flush
ressuage Einschlämer
ブリージング
bleeding ressuage
Wasserabsonderung
ブリージングというのは、コンクリートに特有のもので、打設したコンクリートから、水が次第に浮き出してくることを言いますが、アスファルト混合物でもアスファルトが浮き出してくることがあるのです。ただ、少ししみ出してくるのをブリージング、全面的に浮き出してくるのをフラッシュと言って区別したりするようです。ブリージングは特に悪いということはありませんが、フラッシュは好ましくない現象です。これが起こると道路がゴキブリホイホイならぬ人間ホイホイ状態になります。人間ホイホイという商品が実際にあるようです。泥棒が玄関にしいてあったのに足を取られて捕まったんだそうです。
ブローアップ blow up
flambage Ausknicken
クラッシング crushing
コンクリート舗装が夏場に高温になって膨張して、目地で吸収しきれずに目地やひび割れのあるところで折れ曲がって持ち上がる現象のことです。目地に小石などが詰まって役目をしないなど維持が悪いということです。程度がひどくて、粉々に破砕される部分があるときはクラッシングというようです。
パンチアウト
punch-out
コンクリート舗装のひび割れから水が侵入して路盤を浸食して、ポンピング現象でひび割れ部から水とともに細粒分が噴き出して、下が空洞にり、ついには押し抜いたように抜けてしまう現象です。アスファルト舗装でポットホールが出来る過程と似ています。くわしくは松野三朗さんのアメリカドライブ紀行 −シカゴ〜ロサンゼルス−を見てください。
ホップアウト pop outコンクリートの中の骨材が、ポンと飛び出すことで、周囲の圧力で押し出されるものです。コンクリートも一緒に持っていくので、円錐状に抜けるようです。どうして起こるかというと、一つは凍結と融解を繰り返す凍結融解作用で、水分が氷になって膨張して圧力がかかるというものです。何回か繰り返すうちに付着も悪くなるのでしょう。もう一つはアルカリ骨材反応によるものです。その他、いろいろ原因があるようですが、詳しくは、住友セメントのコンクリートのポップアウトのはなしというのがあります。こうしたコンクリート内部の力によるものでなく、集中的に外部から荷重がかかって、コンクリートが円錐状に抜け落ちる現象はJRの鉄道トンネルでもありましたが、押し抜きせん断破壊と呼ばれるものです。トンネルの場合は土圧が原因です。アスファルト舗装でポップアウトと似たような現象に花咲き現象というのがあります。参考→山はね↓
やまはね
山はね(山跳ね)
popping, rock burst
écaillement de roche
Bergschlag
トンネルなどを掘削したあと、壁の面から突然、大音響ととも岩が飛び出してくるという恐ろしい現象です。もともと、地山から強い力を受けて圧縮されていたものが、応力開放と言いますが、発破などで開放されると、今度は内部から開放された面に向けて押し出す力が働きます。発破のときに落ちてしまえばいいのですが、ぎりぎりのところで残っているのがあると、こういうことが起こります。岩はねともいうようです。昔、学校で、岩でおこるポップアウト↑と同じようなのを山はねとして教わった覚えがありますが、発破などの技術以前にこの言葉があったとすれば、本来は、ポップアウトと同じだったのかも知れません。冬場に山道を歩いていると、突然、小石が飛んでくるという、これも危ない話です。こうしたことは昔からあったでしょうから、こちらが元祖、山はねのような気もします。
はだおち
肌落ち
spalling
descente du toit de couche,
écroulement deroche

Dachgebirgsfallen,
Bergsturz
トンネルなどで掘削をして、きれいにした後から、一部の岩石や土がゆるんでくずれ落ちることです。 原理的には、山はね↑と同じようなものじゃないでしょうか?
ピンホール pin hole塗料などを塗ったときに、あわ粒みたいなのができて、そこにちっちゃな穴があくことがあります。塗るときに空気を巻き込んでしまったために、空気が逃げ出そうとして生じるものです。私も昔、車の塗装を暑い日にやったら、これはシンナーの蒸発のためでしょう。あわ粒がいっぱいできて失敗しました。
わだち掘れ
rut, rutting
orniére, orniérage
Radspuren, Gleise
流動
flow
fluage
Durchfluß, Fließ
塑性流動
plastic flow
主としてアスファルト混合物が、夏期の高温時に軟らかくなって自動車の荷重により、流動するように動いて生じます。流動現象(難しく塑性流動と言うこともあります。)の一つです。摩耗によるものもあって、スパイクタイヤの禁止により減少していますが依然としてアスファルト舗装の泣き所になっています。流動によるわだちと摩耗によるわだちを区別して流動わだち摩耗わだちということがあります。わだち掘れに耐えるようにすると硬くなりすぎてひび割れができやすくなったりします。気がついている人も多いと思いますが、わだち掘れは交差点近くのように車が長く停止したり低速になったりするところではひどくなります。粘弾性という言葉があって、弾性的な性質と粘っこい流体のように力をかけるとじわじわと変形する性質のことをいいますが、アスファルトは典型的な粘弾性物質です。交差点近くのように長く車が乗るとじわじわと変形するという性質があるわけです。また、じわじわと戻る性質もあるのですが、完全には戻らず、少しずつたまってわだち掘れになるというわけです。車が速くても起こっていますが、顕著なのが交差点近くとか料金所近くというわけです。もう少し詳しく言うと、わだち掘れは混合物が、施工した段階では完全に締め固められていなくて、空隙率が7%近くあるわけですが、これが荷重がくり返しかかってで空隙がつぶされる圧密によるものと、材料が側方に移動する、これが流動ですが、側方流動によるものがあります。アメリカでは側方流動は shear flowと呼んでいます。施工のときに完璧に締め固めれば良いのかというと、そうではなくて、圧密が起こっている間は側方流動は起こりません。強い混合物では、何年もの間、圧密しか起こらないようです。圧密はわだち部以外でもある程度は生じますし、量としてはあまり大きくありません。極言すると、アスファルト舗装は空隙があるからわだち掘れを防げていて、最初から完全に締め固まっていると直ちに側方流動が始まるということになります。最近のアメリカの大規模な試験道路での報告も、そういう結果になっているようです。
ターシャリーフロー
三次流動 tertiary flow
二次流動 secondary flow
一次流動 primary flow
ちょっと学問的でわかりにくいのですが、アスファルト混合物の流動には、一次から三次まであるのだそうです。私の理解では、一次というのは、ごく初期に余分な空隙が荷重によって押しつぶされる、普通、初期圧密とか、初期わだちとか言っている状態で別に問題ではありません。二次流動というのは、まさにわだち掘れができる過程で、じわじわと、骨材間を接着しているアスファルトがずれて、変形していく状態で、普通にいうアスファルトの流動はこの状態です。三次流動というと、アスファルトの接着が切れて、ぐずぐずに崩れる状態で、ほとんど破壊といってもよい状態です。実際には、わだち掘れが出来る過程では部分的に三次流動が生じているのかも知れません。この関係の説明は、あまり分かりやすいものはないので、この記述も間違っているかも知れません。プライマリーフローとか、セコンダリーフローとかいう言葉もあっていいわけですが、聞いたことはありません。
コルゲーション corrugation
ondulation Wellen
道路が洗濯板のように、といっても今の人はわからないかも知れませんが、道路面の縦方向に規則的な間隔で波ができる現象のことです。砂利道ではどこでも生じますが、アスファルト舗装でも曲線部、坂路、交差点流入部などで生じることがあります。これも一種の流動現象↑です。いったん、ある箇所に波が生じると車輪が波を降りる時にぶつかる力を生じて次々にできると言われています。日本語にすると不陸らしいです。
目つぶれ clogging排水性舗装などで表面の空隙つぶれのことです。その原因は、アスファルトが多すぎるとか、車の通行によってニーディング、つまり、こねられるなど、無論、荷重による圧密も関係します。目づまり空隙づまり chokingのことです。こちらの方は表面だけのことではありません。原因は、泥などがつまることです。これらも差別用語の仲間で、空隙つぶれ、空隙づまりが現在の正しい言い方です。空隙がつまると排水の機能が無くなったり、すべりやすくなったりします。
ブリスタリング blistering
cloque Blasenbildung
アスファルト舗装の表面がぽこっと円形に膨れてくる現象です。日本語にすると表面ぶくれでしょう。目次ではふくれとしておきました。下地に残っていた水分や、油分が気化して、その圧力で発生します。下地が鋼床版など、水も空気も通さない場合、舗装もグースアスファルトなどの水密性の高い場合に多く発生します。私どもの会社で橋上で施工したもので、これが発生したものがありましたが、橋構造の防水のための防水コートの下で発生しており、防水層の施工時に十分に下地が乾燥していることが重要とわかりました。また、床版の構造によっては、思わぬところから水が回り込んで防水コートの下に滞留する可能性があるようです。1 ccの水は水蒸気になると 1200 cc以上にもなりますので大変なものです。
だれ、ダレ drain down, drip,
run-off of asphalt

égouttage
排水性舗装のように空隙の多い合材に通常のアスファルトを用いると、プラントで練ってダンプで運搬する間に、ざるから水が漏れるようにアスファルトがしたたって、ダンプの荷台にべったりくっついたりします。所定のアスファルト量が確保できなくなるばかりでなく、荷台の掃除がやっかいなことになります。これを防ぐために粘りけの強い高粘度バインダを用いたり、ファイバーを添加して粘りが増したのと同じ効果を持たせたりします。
タイン tine
タイングル−ビング
tine grooving
cannelage par dent
Riefen einschneiden,
Pflaster einkehlen,
Pflaster riffeln

フレッシュグルービング
grooving for fresh concrete
rainurage de béton frais
Riffelung von frischer Beton
コンクリート舗装をすべりにくくする目的で、櫛の歯状に並べたピアノ線で、コンクリートがまだ固まりきらないうちに引っ掻いて、浅い溝をつくることがあります。この歯がタイン tineで、スチールタインとも言います。こうして溝を作ることをタイングル−ビング、あるいはフレッシュグルービングと言います。コンクリートが固まってから、櫛の歯状に並んだ切削機で浅い溝をつけるのが、普通のグルービングです。日本語で言うと溝切り工ということになります。安全溝という呼び方もあるようです。溝の幅は3-6 mm、深さが3-4 mm、間隔は15-25 mm程度です。
プライマー primer
peinture de fond
Grundierfarbe
プライムコート prime coat
imprégnation
Grundierüberzug
ブライミング priming
pose de la couche d'apprêt
Füllen, Grundierung
タックコート
tack coat
enduit d'accrocharge
Bindeschicht
ボンドコート

bond coat
アスファルトスプレヤ
asphalt sprayer
répandeuse de bitume,
répandeuse d'emulsion

Asphaltspritzmaschine
エンジンスプレイア
engine sprayer
pulvérisateur à moteur
Sprühfarzeug für Teer
ハンドスプレヤ
hand sprayer
répandeur à la main
Handspritzgerät
アスファルト舗装をするとき、アスファルト系路盤↓以外の路盤との接着をよくするために塗る材料のことです。実は最初に塗るものといった意味で塗装でも下地塗りはプライマーです。これを塗ることをプライムコート、あるいはブライミングと言います。タックコートというのは、下地が<アスファルト系混合物のときに、やはり接着をよくするためにアスファルト乳剤↓を散布します。これを散布する機械がアスファルトスプレヤ、簡単にはスプレイア sprayerです。エンジンスプレイアというのはエンジンで圧力をかけますが、手押しのポンプで加圧するハンドスプレヤというのもあります。ボンドコートという言葉を最近見かけました。主としてタックコートのことを言うようですが、プライムコートも含むようです。いずれも層間の接着が目的なので、専門外の人にはよく分かる言葉のように思われます。タックコートはなぜタックコートなのか?コートは塗るとか被覆という意味ですが、tackは鋲で留め付けるとか、仮縫いで縫いつけるとかいう意味と、ヨットで方向を変えるためにタックするという言葉がありますが、そうやってジグザグに方向を変えて風上にも進むことになりますが、タックコートの塗り方は、まさにこのジグザグで、多分、両方の意味に掛けて似合った言葉なのだと思います。
アスファルト乳剤
asphalt emulsion
emulsified asphalt

émulsion de bitume
Bitumenemulsion
アニオン系 anionic
anionique anionische
カチオン系 cationic
cationique kationische
ノニオン系 nonionic
non ionique nichtionisce
高濃度アスファルト乳剤
high concentration
  emulsified asphalt

hochverdichterter Asphalt
カットバックアスファルト
cut-back asphalt
cut-back bitume
Verschnittbitumen
略して乳剤ということが多いようです。アスファルトを乳化剤 emulsifierを使って、水の中に微小な粒子状に分散させたものです。実際には水とアスファルトが分解してアスファルトが骨材に接着して役目をします。タックコート↑などに用いますが、乳剤をバインダに用いるアスファルト混合物もあり、常温で施工できる特徴があって簡易舗装などに適用されますが、最近では本格舗装にも適用する研究が進められています。乳剤を英語で言うとエマルジョン emulsionです。乳剤には粒子の表面がマイナス電気を帯びているアニオン系、プラス電気を帯びているカチオン系、まったく電気を帯びないノニオン系があり、一般に骨材は水があるとマイナスに帯電するので、アニオン系は、水が無くなるまでは反発しあって接着しないので、舗装ではあまり用いられません。という訳で、カチオン系の方がよく用いられます。カチオン系は一般に分散剤 diffusing agentのせいで酸性になりますので酸性乳剤と呼ばれることもあります。アスファルト分の特に多い、蒸発させたときの残留分が65%以上のもは高濃度アスファルト乳剤と呼ばれます。カチオン系です。アスファルトを液体にしたもので他に、アスファルトをガソリン、軽油などの軽質油(重油も使われるようです)に溶かして液体状にしたものがありますが、これはカットバックアスファルトと言います。車両のエンジンオイルなどが漏れてアスファルトが軟らかくなって舗装が傷むことがありますが、カットバックされると言います。乳剤は白濁色なのに対して、カットバックアスファルトは黒のままです。用途はかなり似ています。カットバックアスファルトの略語にRCというのがあります。ガソリンなどの揮発性の強い油分で割ったもので比較的短時間でアスファルトの被膜ができるところから、養生の速いという意味のRapid Curingの略です。もう一つ、MCという略語がありますが、こちらは灯油とか軽油で割ったもので、中程度の養生の速さということで、Medium Curingの略です。混合用乳剤、浸透用乳剤↓という分け方もあります。Slow Curingというのも有っていいわけで、実際SCというのがあって、これは重油のように揮発の遅いものでカットバックしてあり、アスファルトとも油ともつかぬ、いわゆる道路油(ロードオイルとも言います。)で、かつては砂利道の防塵のために散布されたようです。もう一つ、PAというのもあって、これはアニオン系の浸透用アスファルト乳剤でカチオン系に比べるとあまり使われないようです。PKという略語もあります。これはカチオン系の浸透用アスファルト乳剤です。
混合用(アスファルト)乳剤
medium setting
 asphalt emulsion
slow setting
asphalt emulsion

émulsion d'asphalte
  à prise lente

Asphalt mit mittlerer
 und langsamer Abbindung

浸透用(アスファルト)乳剤
rapid setting asphalt emulsion,
medium setting asphalt emulsion

èmulsion d'asphalte
 à prise rapide

Asphalt mit schneller
 und mittlerer Abbbindung
乳剤↑には混合用(アスファルト)乳剤浸透用(アスファルト)乳剤という分け方があります。混合用はあらかじめ骨材と混合して使うためのもので、浸透用に較べてアスファルト分が多く、粘っこく、水とアスファルトの分解は遅いものが用いられます。骨材の種類と乳剤との相性によっては分解が速すぎて瞬時に固まって施工ができなくなるできなくなこともあるので、現場ごとに選択する必要があります。浸透用は、浸透式工法シールコートタックコートなどで、路盤などの表面に散布して、浸透させるもので、粘度は低く、水との分解は速いという特徴があります。あんまり粘度が低いと通過して流失してしまうので、エングラー度で、ある範囲のものにします。MAは混合用のアニオン系、MKはカチオン系の混合用アスファルト乳剤の略称です。
改質アスファルト乳剤
modified asphalt emulsion
émulsion de bitume modifie
modifizierte Bitumen-Emulsion
アスファルト乳剤にも改質があります。目的はアスファルトの場合と同じで耐久性や接着性の向上ですが、使用できる改質剤の範囲が広いということです。製造方法には改質アスファルトを乳化するプレミックスと、普通のアスファルト乳剤を作っておいてから、改質剤としてのポリマーを乳化したポリマーエマルジョンを添加して混合するポストミックスとがあります。ポリマーにはSBR、SBS、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などがあるそうです。普通の乳剤と同様に添加剤の種類によってアニオン系、ノニオン系などかあります。
こつざいひまくしけん
骨材被膜試験
乳剤骨材との付着の良し悪しを試験するもので、骨材を乳剤の試料に1分間つけて、一昼夜、放置した後、40℃の水に5分間、浸してやると、付着した被膜がはがれるものがありますが、2/3以上、残っていれば合格です。アニオン系の乳剤についてのみ行われるようです。カチオン系についても似た試験で、砕石を乳剤の試料に1分間浸してから取り出して20分放置してから水洗いして骨材が2/3以上被膜されていれば合格とする付着試験というのがあります。このほか、乳剤関係の試験では貯蔵安定度 storage stabilityという言葉があります。これは乳剤を長期間して、アスファルトの粒子が沈殿せずに安定しているかをガラスシリンダの中に乳剤を入れて5日後に上半分と下半分を蒸発させてアスファルトの量の差を%で表すものです。5%以下ということになっているようです。低温安定度試験 freezing testというのもあります。これは貯蔵中に低温になったときの影響を見るものです。ふるい残留物試験 residue-on-sieving testというのは、乳剤の中にダマができていないか、ふるいに掛けて引っかかる量を調べるものです。
りゅうじょうろばん
粒状路盤 granular base
粒状材料 granular material
matériaux granulaires
granuliertes Material
路盤には、砕石、砂利、砂などを使った、粒がそのままの粒状材料を使ったものと、少し低品質のアスファルト混合物を使った、アスファルト系路盤、セメントを少量混ぜたセメント安定処理路盤などがあります。
シート系防水工橋面などで、ゴムあるいは樹脂系のシートを貼ることにより、水の浸透を防ぐ工法です。
構造設計
(構造設計法)
structure design
conception de l'épaisseur
  du revêtement

Deckensttärke von
  Straßenbelägen
解説の必要のないような言葉ですが、アスファルト舗装では少し特別の意味を持っています。というのは、アスファルト舗装で現在、普通に行っていいる方法は、TA法↓といって、経験からきた設計法で、構造の計算というよりは、いくつかの試験値を使って、表から厚さを求める方法なのですが、構造設計というと、応力、特に問題となるアスファルト混合物層の最下面に生じる引っ張り力と路床の表面に生じる圧縮応力を計算して、繰り返し荷重に耐えるように設計することを言います。この理論では、アスファルト舗装は下面の引っ張り力で壊れるということですが、実際にはあまり下からは壊れないようで、理論に疑いを持つ人もいます。
TA(法)

等値換算係数
coefficient of relative strength
coefficient d'équivalence
Gleich wertigkeitsbeiwert

Total thickness of Asphalt concrete らしいです。アメリカ生まれの言葉ですが、あちらでこういう言い方をしているわけではありませんし、日本での使い方は似てはいますが少し違います。意味としては、アスファルト舗装の路盤から表層のすべてをアスファルト混合物で造ったとした場合の必要な厚さです。実際の舗装は表層、基層、上層路盤、下層路盤と異なる材料で造られるのが普通ですが、それぞれの材料と安定処理とかの工法の組み合わせについて、統計的なのか、経験的なのか、よく分りませんが、1cm厚がアスファルト混合物の0.35cmに相当するとかいう等値換算係数アスファルト舗装要綱で定められていて、各層の換算厚を計算して合計したものが、所要のTAを満足するかチェックするわけです。ところで、舗装の修繕をするときは残存TA、記号ではTA0が登場します。既存の舗装の状態によって求める方法が舗装要綱、維持修繕要綱に出ていますが、これがティーエーゼロなのかティーエーオーなのか、考えると夜も眠れないという質問がきました。多分、ゼロだろうと回答したのですが、hoso-mlで議論してもらったのですが、いろいろ考えていただいて、結果、以前にも同様な議論があって、権威の方がゼロであると明言されたということで、間違いありません。夜も寝ずに調べてくれた人がいたようです。
ホワイトベース
white base base rigide
feste Fundamentplatte
ブラックペース
black base base noir
bituminöse Tragschicht
表層や基層アスファルト混合物を使い、直下の層にセメントコンクリート舗装・RCCP↓などの剛性の高い版を用いる場合、このコンクリート層を言います。工費の割りにいいことがないため、最近ではあまり用いられません。ブラックペースというのはアスファルト系の基層、普通は加熱混合物ですが、常温混合物浸透式マカダムが用いられることもあります。コンクリートは白、アスファルトは黒という単純な発想です。
RCCP
Roller Compacted
 Concrete Pavement

revêtement en
 béton cylindré

Walzbetonpflaster
フレッシュジョイント
fresh joint
joint frais
Frischfuge
ロ−ラ転圧コンクリート舗装、英語の略です。水の少ない固いコンクリートをアスファルト舗装と同じ機械で敷き均し、ローラで転圧する舗装です。単に転圧コンクリート舗装ともいうようです。このRCCPの施工のとき、端の方の転圧を後回しにして、コンクリートが固まらないうちに、隣の車線を施工して一緒に転圧して一体にする、縦継ぎ目の施工方法をフレッシュジョイントといいます。実際には後でカッターで切って、目地を作るようです。RCCだけだとローラで転圧するコンクリートというこになります。⇒RCCP
ひびわれ
ひび割れ
crack
fissure,faïençage
Riß
ひび割れと言ってもいろいろあります。乾燥収縮ひび割れ亀甲ひび割れ、格子状ひび割れ収縮ひび割れ初期ひび割れセッティングひび割れ沈下ひび割れ低温ひび割れヘアクラックなどがあります。
リフレクションクラック
reflection crack,
reflexive cracking

fissure de réflexion
Reflexionsriße
古いコンクリート舗装の上にアスファルト混合物をオーバレイしたときなどに、下地の層の目地やひび割れの真上に同じような形でできるひび割れです。これは下のコンクリート版が目地など縁の切れたところで交通荷重や温度による伸縮のために食い違った動きをするためで、非常に解決の難しい問題です。対策としてはオーバーレイの厚さを厚くする方法、コンクリート版の動きに対して柔軟に追従できる粒状の材料、あるいは特に柔軟性のあるアスファルト混合物を褥層として挟んだりします。英語表示について研究者の間で大議論がありました。論文などを見ると最近はreflexive crackingという言葉が同じ意味で用いられていることが多いのです。ある人がリフレクションクラックは誤りでリフレクシブクラッキングが正しいと言い出して、この意見がその場の大勢を占めたのです。実際はreflection crackあるいはこの混合のreflection crackingなどがあって、アメリカ人も特に気にすることなく、どれでも使っているようなのです。強いて言うとcrackingというときはひび割れが生じる現象をイメージしているのに対して、crackというときはひび割れそのものをイメージしているようです。これは、わだち掘れのrutとruttingについても言えるようです。日本語にしたらどうかということで、反射ひび割れ、反映ひび割れなどいろいろの案が出たのですが、どうもなじみが悪いようで、カタカナでの表現になっています。アメリカのメーリングリストに問い合わせをしたら、美しい人と美人との違いで、何をごちやごちゃ言っているのだと返事がありました。
わだち割れ

トップダウンクラッキング
top down cracking
アスファルト舗装の表面がわだち部に沿って、縦方向にひび割れているのをよく見かけます。これは、昔からあったわけではなく、この数十年に目立ってきたものです。アスファルト舗装の設計理論からいくと、破壊はアスファルト混合物層の下面から発生するということになっているのですが、この理論に疑いを投げかける現象です。松野三朗氏がわだち割れとして定義され、外国でも力説されていましたが、ようやく外国でも着目するようになり、トップダウンクラッキングなる言葉が出現しました。松野さんとしては、wadachiwareを世界で通用する用語にしたかったのですが、敵は別の言葉を考え出してきました。原因はいろいろ考えられ、夏の昼夜間の温度差による応力とか、最近の外国ではタイヤの接地圧の不均一に着目しているようです。石油の精製方法が進歩して、アスファルトの性質が変わってきたせいだとか、わだち掘れに対抗して硬い改質アスファルトなどを使い始めたからだという説もあります。
かどおち
角落ち
コンクリート舗装、床版などに入ったひび割れが車両の衝撃などによって角の部分が欠け落ちることです。角欠けも同様の意味ですが、これはむしろ、ひび割れでなく、目地の角の部分のように作った角が欠けることを言うようです。
おしゃか
お釈迦
お釈迦にするというのは建設関係に限らず、作り損なったり、使い損なったりして駄目にすることです。この広辞苑によると「地蔵や阿弥陀の鋳物を鋳るつもりが間違ってお釈迦様を鋳てしまった、つまり出来損ない」とありますが、お釈迦様には失礼すぎるようです。ネットで「4月8日のお釈迦様の誕生日に甘茶を頭からかける潅仏会(かんぶつえ)というのがあって、濡れてしょぼくれた様子から、雨に濡れて使えなくなったものを「お釈迦」と言うようになり、それが発展して今の意味になった」というのを見つけましたが、こちらの方がしっくりきます。もう一つ、やはり鋳物関係ですが、鉄を溶かす温度が高すぎて失敗すると、「火が強かった」と言うのですが、江戸っ子だと火がシになり、シガツヨカ、つまり4月8日、これはお釈迦様の誕生日というわけで、鋳物職人のダジャレから来たというのがあります。
ひび割れ率 cracking ratio
rapport de fissuration
Rißverhältnis
亀甲クラック
alligator crack(たわみ性)
map cracking(剛性)

peau de crocodile
Elefantenhut
ひび割れ度 cracking index
degré de fissuration
Rißkoeffizient
ひび割れの横文字はクラック crackです。ひび割れのできた面積を全体の面積で割った値です。ひび割れの面積というのは、網目状にぼろぼろに割れたもの(亀甲クラック、あるいは亀甲ひび割れといいます。)は、その全体の面積、線状のものは幅が30 cmあるものとして計算します。ひび割れ率はアスファルト舗装に対して使い、コンクリート舗装についてはひび割れ度というのを使います。こちらの方はひび割れの長さを合計し、面積で割って1 m2あたりの長さとして表します。亀甲ひび割れ (コンクリートではmap crackは舗装と限らずコンクリート構造物一般でも鉄筋に沿って格子状にできるもの(格子状ひび割れともいいます。)やアルカリ骨材反応によって生じるものがあります。
ゆうりせっかい
遊離石灰 free lime
コンクリートのひび割れに沿って白い粉が吹きだしていたらそれは遊離石灰です。コンクリートの中のカルシウム分が溶けだして空気に触れて炭酸ガスと反応して炭酸カルシウム↑になって白いこなになるわけです。
ダイレーション
dilation
辞書を引くと膨張とか拡張の意味です。数学、医学で広く使われる言葉で、医学では特に男性から女性に転換するときに、小さな穴を毎日、広げるように力を加えるようにすると、広がってくるというのがあって、ネットで検索すると、この関係が圧倒的に多く出てます。工学の分野でも使われる言葉ですが、こちらは膨張という感じではありません。どうやらダイレーションが生じる、原理に関わっているようです。アスファルト混合物の供試体に力をかけると、内部の骨材とアスファルトが満員電車の押し合いへし合いの状態になりますが、そこで体の向きをちょっと変えると楽になったりします。力がかかった時にそれを緩和しようと、組成物質が向きを変えたりして、つまり骨材の向きが変わる結果、この場合はどちらかというと膨張ではなくて圧密の方に近いようですが、そういう現象のことを言っているようです。電車と違って、側方ががっちり固定されていなければ横に膨張ということもあるでしょう。クリープも似た現象のような気がします。